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2005年10月23日 (日)

特許権と著作権

 知的財産法といわれるカテゴリーの法律の代表選手として、特許権と著作権があります。

 特許権とは、簡単にいうと発明した物(理系っぽいなあ)を発明した人が独占的に利用して、そこから湧き出る利益を独り占めにできる権利のこと。 著作権とは、簡単にいうと、文芸、学術、アート、プログラムも含むけど、要するに自分が創造した表現(著作物という。 文系っぽいなあ)を、他の人が買ってにコピペして、お金儲けをしたり、自分の業績だ!と発表したりするのを禁止できる権利のこと。

 いずれも他の人が利用したい場合は、特許権者や著作権者にお伺いを立てなければなりません。 そしてOKになった場合も、権利者が使わせてやる代わりに、お金を頂戴といってきたら、それ相当のお金を権利者に支払わなければならなりません。

 もちろん個人的に利用するならば、いちいちお伺いをたてて、お金を払う必要はないのでしょうが、

 この特許権と著作権、目的が産業発展に寄与と文化発展に寄与というように異なっているため個性も違います。

 たとえば特許権は、登録しないと権利が発生しないし、著作権は別に登録しなくても、著作物を作ったら発生します。

 特許権では、同じような特許が時間差で申請された場合、たとえ後に申請した方が、先に発明しても、先に申請した方が、勝ち!です。

 著作権の場合、コピペではなく、自分の頭を使って創り出した物が他の人が作った物と全く同じようなものであっても、どちらが勝ち!ということにはなりません。

 また権利の保護期間ですが、特許権は、出願(特許を申請したいといって願書や明細書を特許庁に提出すること)から20年です。特許権の目的は、産業発展への寄与をした人に、寄与分の利益を保証して貢献に報いましょうということですが、いつまでも独占権を認めると、産業発展に寄与どころか、妨げになるから、ある程度の期間で独占権をやめましょうということです。

 これに対して著作権は原則的には著作者の死後50年間です。とっても長い期間ですね。文化の発展に寄与が目的ということで、長く独占権を認めても特許権ほど問題はないでしょうということでこの期間になったと思います。

 でもコンピューターのプログラムのようなビジネス関連の著作権も著作権者の死後50年っていうのはちょっとという感じです。コンピューターの進化スピードは速いから、創ったプログラムはすぐ陳腐化するので、長い間、独占権を持っていても、誰もすぐに使わなくなるからあまり旨みはないのかもしれませんが、

 ちなみに、減価償却期間はどうなっているのかなと減価償却耐用年数省令なる税金を計算するときの耐用年数ルールブックを調べたところ、特許権は8年 著作権はありませんでした。 著作権は減価償却しないのかな?とふっと思ったのですが、 特許権の取得価額って、特許出願にかかった費用を集めたものですが、著作権は、登録する必要がないから取得価額は0なんでしょうね。

 じゃ、大作家が亡くなった時の著作権評価は0か? 

 いいえ相続財産を計算するときは、著作権は原則としては、年平均印税収入の額X0.5X評価倍率(印税がもらえる期間に応じた複利年金現価率)で計算します。だから印税が多くて、著作権の存続期間が長く、かつ相続時の基準年利率が低い場合は、高い値段で評価されることになります。

 参考  尾崎哲夫 はじめての知的財産法 法律をあなたの「お友達」の1人に 自由国民社

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コメント

おはようございます。

第1号コメンテイターとのこと、光栄です(笑) 

 さて、私の前回のコメントは、「法律上ヤバイ」ということであって、「事実上ヤバイ」ということまでいうつもりはありませんでした。つまり、車の助手席に乗っているときに、制限時速50キロの道を65キロで走る運転席の友人に、「ここ制限時速50キロやで」とか、「あっこにオービスあんで」と伝えるようなものです。

 もう少し詳しく説明します。著作権は、権利の束などと表現されます。これは、著作権とは、一つだけの権利を意味するのではなく、氏名表示権、同一性保持権などの人格権を始め、複製権、自動公衆送信・・など、様々な権利のことを意味します。

 今般、主として問題となるのは、「複製権」(著21条)と「同一性保持権」(著20条)です。「複製権」は、一番わかりやすいのは、コピー機での複写、ネット上ではコピペをする権利です。ただ、複製権には、本の内容を手書きやキーボードで写す場合も含まれます。

 その一方で、著作権法では、例外規定が沢山ありまして、その中に「引用」の場合は権利侵害にならない、という規定があります(著32条)。
 しかし、信好きさん(女性に「おばちゃん」というのは気が引けますので、このように呼びます。吉本の芸人みたいですが・・。)その他、多くのブロガーの行為を考えますと、この「引用」には該当しにくいのです。

 引用というためには、当然のことながら、自分の考えた文章がメインで、他人の文章がそれを補佐するという関係になければなりません。また、自分の文章と、他人の文章を明確に区別する必要があります。

 無論、著作権の対象ではない文章(例えば、法律の条文)をそのまま載せるのであれば、問題がないのですが、その法律の解説書の文章は、やはりその作者の個性がにじみ出ています。そういう良いところだけを抜き出して使うという場合には、やはり、その作者の表現に敬意を払うべきでしょう。

 他方、作者が書いた文章を多少アレンジして書いた場合、同一性保持権の問題が生じます。これは、「俺の本を参考にしたと書いてあるが、俺はそんなことを書いた覚えはない。あたかも俺の意見として発表されるのは心外だ。」というようなものです。

 こういう観点から、誰かの文章を引用する場合には、その引用箇所を明示すること、あくまでも、引用箇所は、補助的な役割にとどめること、を意識された方がよいと思い、前回コメントさせて頂きました。

 ブログって、日記形式ですので、何となく「個人的」なイメージがありますし、匿名の場合が多いですから、コンプライアンスの観点が希薄ですね。しかし、多少大げさですが、ブログに掲載された内容は全世界に公開され、誰でも見ることができます。

 信好きさんのブログが著名になればなるほど、本の作者は野放しにはできないと思い始めることでしょう。

 実は、知財信託についてご質問しようと思っていたのですが、長くなってしまいましたので、またの機会にします(笑)

 では、今日も一日お元気で。

投稿: コロ | 2005年10月27日 (木) 09時49分

弁理士コロさん コメントありがとうございます。栄えある第1号のコメンテーターです。

著作権のウィにー事件の件ありがとうございます。そうなんですね。著作権に関しては、私用でもだめなケースはあるんですね。全く知りませんでした。

もう1つの参考文献の件ですが、これは、私もブログの性格がどうなのかなと思ってなやんだ上にこうしたんですよね。

本とか雑誌に原稿を書いたときは、ご指摘のような要領で書いていますが、ブログは、日記の公開みたいなところがあるし、他のブログを拝見しても、その辺がイージーで、、、、

でうーんとうなって、困ってしまって、とりあえず、こんな形で 完璧なコピペはないし、、

難しいですよね。著作権に関しては、

これからもよろしかったらご覧ください。またコメントくださいね。

毎日、書くことしか取りえがない者なので、

投稿: 信託大好きおばちゃん | 2005年10月27日 (木) 05時55分

初めまして。

大阪で弁理士をやっておりますコロです。クライアントに知財信託について質問され、ググッているうちに、こちらにお邪魔しました。

少し気になった点について、述べます。「個人的に利用するならば、いちいちお伺いをたてて、お金を払う必要はない」という点ですが、特許権の場合、このようなケースについては基本的に問題ありませんが、著作権の場合、問題となる場合があります。
 例えば、音楽に著作権がある場合に、CDを買ってきて、これをMDに落としたという場合には、使用料を支払う必要があります。その使用料は、現在のところ、デジタル録音できる装置の販売価格に上乗せされていますので、特に問題がありません。
 しかし、記憶も新しいウイニー事件のように、個人的利用であると思っていても、著作権侵害を問われるというケースはあります。つまり、自分が持っているCD音楽を自分のパソコンにコピーした状態で、インターネット接続しウイニーを使用できる環境に置いたという場合です。これについては、著作権侵害として逮捕者が出ました。

 もう一点、「参考  尾崎哲夫 はじめての知的財産法 法律をあなたの「お友達」の1人に 自由国民社」という書き方についてですが、文章を書かれるときに、何らかの本を参考にされるのは当然のことですが、どの部分が引用箇所であり、どの部分がご自分の意見であるということを明確に区別していない場合には、仮に「参考文献」として下段に記載したところで、著作権侵害とされる場合があります。

 例えば、参考にされた文献がある場合には、その引用箇所をできるだけ忠実に記載し、「 」でくくるなど、引用であることを明確にされることをお勧めします。

 以上、私の知識をひけらかしただけの文章になったかもしれません。ごめんなさい。私は、信託についてずぶの素人ですので、色々教えて下さい。

投稿: 弁理士コロ | 2005年10月26日 (水) 18時53分

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