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2005年10月11日 (火)

公益信託は、公益法人(財団法人)とどう違うのか

 事業が成功し、圧倒的な勝ち組になられた方が、自分の名前を冠した公益法人を作られることがあります。これは自分の財産を世の中に還元し、学術の発展等に貢献したいという純粋な気持ちに基づくものと思いますが、相続税を減らしたいとか、自分の名前を未来永劫に渡って残したいという俗人的な気持ちもあると思います。

 公益法人(財団法人)は、財産を拠出してできる公益を目的とする法人のことをいいます。法人ですから、法人の理事等が法人の機関として財産を運用し、公益のために使います。

 公益信託は、財産を持っている人が受託者と公益信託契約を締結すると、財産が信託され受託者に帰属し、受託者が管理することになります。

 公益信託と財団法人の違いですが、主要なものは2つあると思います。

 1つは、公益信託の場合は、設定手続は受託者が行うということです。公益法人の場合は、委託者が作るから、委託者本人が行わなければなりません。公益法人は、株式会社のように設立登記をすれば簡単にできるものとは異なり、主務官庁への許可申請等が必要なので、時間もコストもかなりかかります。

 もう1つは公益信託の運営コストが公益法人よりは少なくすむことです。公益法人(財団法人)は、長期にわたって運営することが求められています。公益法人の事務所や職員に係る運営コスト等は、基本財産の運用益に依存するところもあるので、この基本財産はある程度以上大きい必要があります。

 一方公益信託の方は、契約で信託期間を決められるので、比較的短期間で財産を取り崩し、公益のために使うことができますし、法人でないので、事務所をおく必要も専任の職員を雇う必要もないので、コストが公益法人と比較するとかかりません。したがって公益法人と比較して、小規模の財産でも公益信託が設定できます。

 なお、公益信託のうち一定の要件を要件を満たしたものは、委託者については相続税の非課税や、所得税の寄付金控除、法人税の寄付金の損金算入などの特典を受けることができます。

参考 社団法人 信託協会 公益信託その制度のあらまし

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コメント

税制上は残るようですよ。
公益信託に対する寄付控除も現在でさえ一部だそうですから。。

投稿: みうら | 2005年11月 1日 (火) 16時16分

みうらさん どうもコメントありがとうございます。

公益法人の廃止とあわせて公益信託の廃止も検討ということですが、これらが全くなくなるのではなく、許可制が廃止され、非営利法人という今の中間法人も含めたカテゴリーを作り、その中で、一定の条件を満たした法人や信託が、税制の特典が得られるのではないかと思います。

投稿: 信託大好きおばちゃん | 2005年11月 1日 (火) 05時30分

公益信託制度の廃止も検討されているようですね。
公益法人廃止にあわせて。

http://blog.goo.ne.jp/xxxxxxx1234567

投稿: みうら | 2005年10月31日 (月) 18時45分

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