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2005年10月13日 (木)

利益参加型社債

 利益参加型社債というのがあります。これは、利益がでたら利益に応じて利息を払うことができる社債のことで、ケイマンの会社法においては、発行することができます。

 会社がお金を集める方法としては、株式を発行する方法があります。株主に対して、会社は、儲かったら配当を払うことができますが、業績の悪い時は、配当を払わないこともできます。

 日本の商法における社債は、会社が発行する借金のようなもので、利率が決められ、利払い日に利率に応じて利息を払わなければなりません。たとえ会社の業績が悪くても、利息の支払いを延期したり、利息の金額を減らしたりすることはできません。

 会社法においてどうなのかなと思って、会社法676条を読んだら、

会社は、その発行する社債を引き受ける者の募集をしようとするときは、その都度、募集社債(当該募集に応じて当該社債の引受けの申込みをした者に対して割り当てる社債をいう。以下この編において同じ。)について次に掲げる事項を定めなければならない。
  ◆3 募集社債の利率

 となっているので、利率を決められるということは、利益変動による社債の発行はできないとうことなのかなと思います。利益参加型社債まで会社法で認めると、資本と負債の境目がなくなってしまうからでしょうか。でも種類株式の範囲の拡大をみていると、資本と負債の境目は限りなくなくなってきているようにも思えるのですが、

 なおなぜ利益参加型社債をテーマに書いたかというと、たまたま利益参加型社債に投資するような契約型外国投資信託をネットサーフィンして見つけたからです。

 これは外国籍の投資信託ですが、円建てなので為替リスクはなく、投資先は日本の不動産であり、J-REITの収益の分配が年2回なのに、この投信は毎月収益の分配があります。また平成20年3月までは、分配時の課税が10%の源泉分離課税。

 ホームページをダウンロードして読んでると、証券のスキームの教科書に載っているようなことのてんこ盛りです。このスキームについては、またいずれ書こうと思ってます。

 

 

 

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コメント

ケイマンを使用する理由はタックスヘイブンに限られず、税法上の利点がなくても倒産隔離のメリットで使用されてきた経緯があります(最近は減少していますが)。

逆に、ケイマンを使用しても、日米租税条約等により源泉徴収がされてしまう場合があり、一概にケイマンを使用しているからといって税法上のメリットがあるとはいえないのです。

すると、もしケイマンを使用することに倒産隔離以上に税法上のメリットがあるとするなら、上記のスキームを拝見したわけではないのですが、いわゆるダブルSPCスキームを用いてケイマン法人を二つ使用するという方式で日米租税条約等の租税条約の適用を排除すれば、投資家にケイマン法人の社債を売る場合でも、源泉徴収は回避できるというのが私の理解です。

そのため、外国投信(投信なのか投資法人なのかによっても異なり得ることになるかもしれませんが、、、)が、ケイマンに設定されていたら、そのような源泉徴収課税を回避するためにケイマンにおいて発行しているという説明がつくのではないか、とは思われるものの、税法の専門家ではないので、これ以上のことはわからず、もし何か手がかりのようなものでもご存じでしたら教えていただければ、というのが上記の私の問題意識です。なにか関係しそうな規制ってありますでしょうか??

投稿: | 2006年3月 5日 (日) 00時53分

みうらさん おはようございます。

ケイマンは、法人税Oだからタックスヘイブンですよね。

Oだから最終的に投資家に還元される利回りが高くなるということなのかなあ?

投稿: 信託大好きおばちゃん | 2006年3月 4日 (土) 05時58分

ケイマンは、タックスヘイブンです。

投稿: みうら | 2006年3月 3日 (金) 18時06分

はじめまして。

利益参加型社債は株主と利益を取り合う関係にあるため許されないとする見解がありますが、少なくとも定款に定めがあれば可能であるとするのが通説的見解のようですね。
会社法の制定の時はあまり議論にならなかったみたいですが・・・。

ケイマンで発行する理由は不明ですが、日本においてスキームを組成する場合、有限会社をSPCとして使用しますが、有限会社は社債を発行できないものと解されていますので、単純にそのあたりが理由ではないでしょうか。社債を発行できる株式会社を設立するとなると、1000万円必要で、決算公告とか、会社更生法の適用があったり、いろいろ面倒だったりするので。いずれにしても、会社法においては資本金規制も社債の発行の規制もなくなるので、関係なくなりますね。

それとも、ケイマンで発行することに、税法上のメリットがあるのでしょうか???関連があるとすれば、源泉徴収とか、日米租税条約とかあたりな気がするのですが・・・。

投稿: HK | 2006年3月 3日 (金) 01時22分

変動金利の社債は可能です。
なお、通常は、市場金利に連動します。

個人向け国債とかのような形式です。

利率の計算方法を決めれば可能でしょう。

劣後社債というのもあり、一定の利益がなければ支払わないとかです。

投稿: みうら | 2006年2月23日 (木) 19時36分

 さださん おはようございます。信託大好きおばちゃんです。

 私は、社債については実務で取扱っていないないんです。
 この記事は、素直に条文を読むと日本では利益連動社債はだめなのかなあと思えたこと並びに日本で利益参加型社債を発行したというような事例がないことをベースに書いてます。
 でもさださんのご指摘のように特約があれば可能かもしれません。

 可能ならなぜ日本で発行せずに、ケイマンで発行するのでしょうか。

 そこのところがよくわからないので時間をいただければ調べてみます。

投稿: 信託大好きおばちゃん | 2006年2月 7日 (火) 06時17分

私も不動産投資証券投資信託のことを調べていたら利益参加型社債のことに行き着きました。日本では利益に応じて利率を決められるという社債は発行できないのでしょうか?弁護士などにきくと 社債にも特約やオプションをつけてできるようなことをいう方もいらっしゃるのですが、いかがでしょうか?教えてください。

投稿: さだ | 2006年2月 6日 (月) 19時03分

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