受託者会計は現金主義?!
日本版LLP(有限責任事業組合)の出資者側の会計について、ASBJ企業会計基準委員会)が検討に着手しました。証券取引法上の有価証券とみなされるかどうかで処理がかわるようですが、あくまでもこれは出資者側、日本版LLP自体の会計も当然必要なのですが、これは日本版LLP省令で決め、ベースは商法施行規則だそうです。つまり普通の会社の会計処理のようなもの。
信託も受託者会計というものと受益者会計というものがあります。受益者の会計は、スタンダードな会計基準によるもの。だから収益、費用も発生主義だし、評価損益の計上も必要になってきます。
では受託者会計はどうなのか。 信託財産という塊に関する会計なのですが、
現行の信託法では、受託者は帳簿を備え付け、一年に一度は財産目録を作らなければならないようですが、どのような方法で計上しなければならないのかはルール付けられていません。それでも何らかのルールに基づかないとめちゃくちゃになるので、信託慣行会計を使うのが原則のようです。
これは合同運用信託というたくさんの投資家からお金をあつめて、専門家が集中投資し、儲けを投資家たちに分配するもののために作られたような会計で、どういうルールかというと
①現金を受託するときは、その金額、物(たとえば不動産)を受託するときは、不動産の時価ではなく、委託者の帳簿価額、額面、固定資産税評価等
②有価証券とかを持っている場合も評価損益は原則計上しない。
③収入、支出はいわゆる現金主義 未収、未払は計上しない。
なんかぎゃっつ、といいたくなるようなルールですが、このルールが合理的な理由として
①信託財産の収支の健全性が維持されること
②全受益者に対して客観的、公平、かつ継続的
③きわめて多数の受益者に対して迅速に低廉なコストで計算ができる
だ そうです。。。
土地信託とか年金信託とか、これじゃまずいということで、普通の会計基準で財産目録などを作っている場合もあるようですが、原則はあくまでも信託慣行会計!
信託って、改正以後、ブームになると、この会計では黙っていない人たちがでてきて、わーわー難しい会計を適用させていくのでしょうね。これはこれで、シンプルでいいし、現行の難しい会計も、先祖返りして欲しいなとも思いますが、
参考文献 三菱信託銀行信託研究会編著 信託の法務と実務 4訂版 社団法人金融財政事情研究会
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コメント
カレーパンさん おはようございます。信託大好きおばちゃんです。
お返事になってるかどうかはわかりませんが、今日3/28の記事でとりあげてます。
またよかったら遊びに来てくださいね。
投稿 信託大好きおばちゃん | 2006年3月28日 (火) 05時55分
お初に書き込みさせてもらいます。
信託を会計・税務の観点からみるといろいろ興味深いですね。
合同運用信託の受託者は原則として現金主義会計、というのはちょっとびっくりですね。
合同運用信託の信託財産に係る消費税については受託者に帰属するわけですが、
資産の譲渡等の時期も全部現金主義にするのでしょうか。それはちょっと変な感じですね。
http://www.nta.go.jp/category/tutatu/kihon/kansetu/syouhi/04/02.htm
(合同運用信託等の信託財産に係る取扱い)
4-2-2 法第14条第1項ただし書《信託財産に係る資産の譲渡等》に規定する合同運用
信託等の信託財産に属する資産の譲渡等については、信託会社が資産の譲渡等を行った
ものとなるのであるから留意する。
投稿 カレーパン | 2006年3月27日 (月) 23時21分