株式会社の機関設計は43パターン
信託ばっかり書いていると浮世離れと言われそうですので(笑) 今回は 来年から施行される会社法の話。会社法では、実質的には有限会社に株式会社が吸収合併され、ネーミングが株式会社となります。つまり、世の中にいっぱいある中小企業の仕様にあった会社が会社法でいう株式会社の幹になります。商法では、トヨタやソニーのような大企業の仕様にあった会社が幹だったのですが、
この株式会社の機関設計 つまりどのような組織によって運営されるか(基本事項は誰が決め、経営は誰が行い、経営者のチェックは誰がするのか)について組み合わせが最大43パターンあります。(注1)
このパターンにはルールが8つあって、それに基づいています。
①すべての株式会社は、株主総会のほか、取締役を設置しなければならない。(注2)
すべての株式会社は、最低取締役1人が必要。株式会社は、株主のものだから、株主総会は当然必要。
②取締役会を設置する場合には、監査役(監査役会を含む)または三委員会等のいずれかを設置しなければならない。ただし大会社以外の株式譲渡制限会社(すべての種類の株式が譲渡制限株式である株式会社)において、会計参与を設置する場合には、この限りではない。(注3)
取締役会(3人以上の取締役で構成)があるなら、監査役はいるけれども、資本金5億円未満でかつ負債200億円未満の会社で、会社の許可なく株式を譲渡できないような会社は、会計参与という税理士、公認会計士がいれば、監査役はいらない。
③株式譲渡制限会社以外の株式会社には、取締役会を設置しなければならない。(注4)
どんなちっこい会社でも、会社の許可なく自由に株式が譲渡できるような会社の場合は、取締役会を置かないといけない。
④監査役(監査役会を含む)と、三委員会等を設置することはできない。(注5)
現在でも有名な上場企業でアメリカ型の委員会設置会社をおいている会社はありますが、そんな会社は、監査役は置けない。だって、監査委員会をおいてるから
⑤取締役会を設置しない場合には、監査役会および三委員会を設置することができない。(注6)
経営する取締役は1人なのに、チェックする人が複数っていうのは、おかいしからやらない。
⑥会計監査人を設置するには、監査役(監査役会を含む)または三委員会等(大会社であって譲渡制限会社でない株式会社にあっては、監査役会はたは三委員会等)のいずれかを設置しなければならない。(注7)
1人取締役のような会社は会計監査人はおけない。
資本金が5億円以上または負債が200億円以上の会社でかつ、株式を譲渡するのに会社の許可が要らない会社は、監査役会をおくか委員会設置会社にしないといけない。
⑦会計監査人を設置しない場合には、三委員会等を設置することはできない。(注8)
資本金が5億円未満だろうと、負債が200億円未満だろうと、委員会設置会社を作りたいなら会計監査人も置いてね。
⑧大会社には、会計監査人を設置しなければならない。(注9)
資本金が5億円以上または負債が200億円以上もある会社なら、会社の許可がないと株式が売れないような会社でも会計監査人は置いてね。
これが完全に頭に入って、駆使できるなら、あなたは今日から機関設計のプロになれます!
注1 編集代表 関根稔、掛川雅仁、飯田聡一郎 「税理士、会計士、社長の疑問に答える新会社法の実務Q&A 」 P118 清文社
注2~注9 相澤哲編著 「一問一答新.会社法」 P102~103 商事法務
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