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2005年10月16日 (日)

日本版LLPの組合員は、給与をもらえない!

 有限責任事業組合(日本版LLP)が今年から利用されています。これは組合契約だけれども、組合で生じた債務については、組合員は無限に責任を負うのではなく、原則的には組合財産を限度として責任を負いましょうというものです。日本版LLPでは、組合員が全員積極的に事業に参加しなければならりません。また組合員全員が日本にずっと住んでいない人(非居住者)や外国でできた法人(外国法人)であることは認められていません。

 この組合員が組合のために仕事をした場合、その仕事の対価としてお給料をもらうことができるでしょうか。そしてそのお給料の額は、日本版LLPの計算上、費用として、収入から認められるのでしょうか。

 どうもこれはだめなようです。個人で事業を始めた場合、個人の事業から得た所得の計算というのは、収入から費用を差し引いて計算するのですが、その事業主に対する給与は差し引くことができません。自分が自分に給与を払うというのはおかしいでしょということなのでしょう。

 日本版LLPというのはあくまでも組合契約であり、実質的には各個人がそれぞれ事業を行っているようなものだから個人が事業をやった場合と同じ所得計算をするのが妥当ということでしょうか。日本版LLPで損失が生じた場合、一定の限度はあるけれども、組合員に損失を配賦できますよね。損失の配賦は認めよ。給与は認めよというのはあまりにも都合がよすぎるでしょ!ということなのでしょう。

 でも現実問題として、日本版LLPに専従している組合員がいて、組合が全く儲からない場合は、給与をもらえないとするとどこから生活資金を手に入れることができるのでしょうか。

 個人で事業を行う場合、その個人の生活資金とかは、店主貸(貸付金のようなもの)として処理をすることになるのですが、そのような処理をしていいのでしょうか。もしこの貸付金がどんどんふくれていって、全然減らないような場合は、利息とかとらないと問題になるのでしょうか。

 給料はもらえないなら、外注費というか手数料としてもらうことはできないのでしょうか。組合員以外の人に作業を委託した場合は、外注費として経費処理は認められますよね。組合員だから、自分が自分に手数料を支払うのはだめだということですか。

 もしそうであるとすると、たとえばこの組合がソフトウェアを作って、原価計算をしないといけないような場合、組合員の作業分はいれられないということでしょうか。税金を計算するときの組合の帳簿と、原価計算をする場合の組合の帳簿の2つを作って、管理しましょうということなのでしょうか。

 組合から給与をもらうということは理論的にはおかしいのですが、認めてほしいなあと思います。そういえばむかし個人事業所得についてみなし法人課税というのがありましたよね。事業主報酬を一旦差し引き、給与課税をするというようなものだったと記憶しています。これを復活させ、個人の事業でも組合の事業でも事業主の報酬を費用として一旦認めるというようにしたらどうかなあと思うのですが。

 

 

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