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2005年10月19日 (水)

アメリカの事業信託(ビジネス.トラスト)

 信託法の改正で可能になると予想されるものに事業信託(ビジネス.トラスト)があります。これは、四宮和夫 信託法 有斐閣によると、多数の人々から資金を集めて、受託者会を中心とする企業組織体を作り、それによって特定の事業を経営し、そこから生ずる利益を出資者たる受益者に分配し、受益証券を発行してそれを市場に流通させる仕組みです。

 広い意味では、事業信託は事業経営を目的とするか事業経営と関連のある信託で、アメリカでは、投資信託をさすこともあるようです。

 狭い意味での事業信託の特徴は 

①信託宣言により設定される 委託者=受託者

②受益権が証券化される

③受益者に支配権が留保される。

四受益者の有限責任が認められる

 というようなもので、上記をみているとたとえば①、②は現行の信託法では不可能ですが、改正により日本でも可能になりそうです。

 このビジネストラストの代表例として、マサチュセッツ.トラストがあります。これは、アメリカのマサチュセッツ州では、法人が不動産を取得することができなかったために、会社の代用として登場した組織体だそうです。課税上の特典がなくなって衰退したそうですが、この課税上の特典とは、おそらくパス.スルー課税のことなんでしょうね。

 このビジネストラストは、受益者は、利益のみを受けて、リスクを負担しないことになっているので、一般の会社の株主とあまりかわりません。にもかかわらず信託においては、会社に要求させるような債権者保護のための資本充実の規制がないので、会社の厳しい規制を逃れるために使われる可能性があることをして指摘しています。

 日本においてもいずれ事業信託が可能になり、旨味がわかるとわーっと広がる可能性はあります。事業信託の発展を削がないような規制を考えて欲しいですね。

 参考文献 四宮和夫 信託法 新版 有斐閣

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