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2005年12月 5日 (月)

LLPと有限責任 (第三者責任)

 有限責任事業組合(以下「LLP」という)が、すでに利用できるようになっています。この有限責任事業組合は、共同で営利を目的とする事業を営むための組合契約であって、組合員の責任の限度を出資の価額とするもの(LLP法1条)です。たとえば、組合の事業のために負債が10億円生じましたが、資産としては1億円しか組合に残っていないような場合は、1億円の資産を限度に負債を支払えばよく、残りの9億円の負債を組合員個人の財産から支払わなくてもよいというものです。

 ただしどんな場合でも有限責任であるとすると、組合と取引をする第三者は返済できない場合のリスクが大きくなるので、組合員が自己の職務を行うことについて悪意または重大な過失があったときは、当該組合員等は、これによって第三者に生じた損害を賠償する責任を負います(LLP法18条)。

 LLPの組合員は、LLPで行う事業に対して善良な管理者としての注意義務があります(LLP法56、民法671,644)。この善管注意義務の減免は契約によって可能と考えられています。でも、第三者に対する責任に関しては、減免を認められません。認めると取引の安全の保護ができなくなるからでしょうね。

 たとえば映画の製作委員会をLLPで行うメリットは有限責任とされますが、著作権侵害によりLLPが訴えられ場合、組合員は有限責任をたてにできるでしょうか。悪意(著作権の侵害を知っていて放置した)とか重過失(プロフェッショナルなら通常わかることなのに確認作業をしなかったために侵害された)といわれて認められしまうと、組合員はとことん責任をおわないといけなくなります。

 有限責任っていうのはLLPの売りなのですが、有限責任にならない場合もあるのでその辺をきっちり理解しといた方がいいと思います。

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コメント

はじめまして。いつもブログを拝見しています。今回のテーマで債務超過で解散という場合に、最終的な手続きについてお分かりならば教えてください。だれもがLLPは有限責任と口にしますが、本当のところをわかっている人は少ないと思います。LLPが債務超過の時に自主解散はどうやってするのでしょうか。ちなみに法人の場合は破産の申し立てができますが、LLPにはその能力がありません。

投稿: bara3 | 2005年12月 5日 (月) 12時13分

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