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2006年1月29日 (日)

信託業法見直しの論点整理 兼業規制

 信託法の改正により信託宣言(委託者=受託者のような信託)が認められるようですが、これを阻むのが現行の信託業法による兼業規制

 たとえば信託業法5条2項の抜粋

 内閣総理大臣は、申請者が継ぎの各号のいずれかに該当するときは、免許を与えてはならない

七 他に営む業務がその信託業務に関連しない業務である株式会社又は当該他に営む業務を営むことがその信託業務を適正かつ確実に営むことにつき支障を及ぼす恐れがあると認められる株式会社

 なぜこんな規定があるかというと、信託会社の他業の状況が悪化する場合に、信託会社が分別管理義務、忠実義務等の管理運用上の義務を適切に遂行せず、信託財産を毀損する事態となることを未然に防止するため、他業が信託業の適切な運営を阻害しないものであることを求めるためだそうです。注1

 でもこれじゃ信託宣言は事実上できなくなりますよね。

 これに関してはいろいろ議論があるようです。

 現行信託業法では、金融機関以外でも信託会社を営めるのですが、兼業規制回避のために事業会社の子会社が信託会社となったりしてますね。例えば日立キャピタル信託株式会社

 こんな感じで今後も子会社で信託参入すればいいという考えもあれば、事業会社が信託宣言を活用できるようにするため兼業規制を改正し、例えば他業について収支が良好であること、流動性資産が十分にあること等、何らかの指標により他業の健全性が客観的に担保されていることが証明されたらOKにすべきという考えもあるようです。注2

 信託宣言が絵に描いた餅で終わらないようにするためには、兼業規制のわくを改正し、そのかわり、企業が信託財産を他業の担保にしていないこと、企業の業績が良好であることを定期的に第三者がチェックするシステムを作って解決するのがベストと私は思います♪

注1 信託法改正に伴う信託業法の見直しについて 平成18年1月26日 金融審議会金融分科会第2部会資料より

注2 同上

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