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2006年1月15日 (日)

役員退職慰労引当金 税大の論文

 税務の世界の将来の動向を予測するアンテナとして税大の論文はとてもGoodです。だって税法を作るところで研究しているものだから、ここの成果が形をかえて法律になるのは想定内ですよね。やっと平成17年の税大の論文がネットに登場しました。

http://www.ntc.nta.go.jp/kenkyu/01.html

 この中の論文「法人税法の損金経理要件」前原真一のサマリーをさくっと読みました。

 上場しているような大企業とそのグループは将来の役員退職金の支給規定がある場合、役員退職慰労引当金の計上を会計上行っています。税務上はこの引当金は認めていないので、申告書上で調整しています。

 実際に役員退職金を支給する際にこの役員退職金を取り崩すのですが、この場合下記のような仕訳だけをすると支給時に支払った役員給与部分は損金とならないとされます。なぜなら損金経理をしていないから

 役員退職引当金 XXX  現金 XXX

だから次のような仕訳をしないといけない

 役員退職引当金 XXX 役員退職引当金戻入益 XXX

 役員退職金 XXX   現金 XXX

でも、会計上は 役員退職金と役員退職引当金戻入益の両方がPLにでるのは、損益の判断を誤らせる可能性があるからとして相殺表示しますよね。

したがって 下記の仕訳も必要になります。

 役員退職引当金戻入益 XXX  役員退職金 XXX

 こんな仕訳しているかどうかわからないから税務署に提出する決算書に損金経理をして、相殺している旨を注記することを要求していますね。 あくまでも税務署に提出する決算書だけですが。

 でも実質的に考えるとこんなばかばかしい処理をしなくても一番最初の

 役員退職引当金 XXX 現金 XXX

 という仕訳だけで、別表上だけ減算していいじゃないか。税務署に提出する決算書だけに注記しといたら、と前原先生はお書きになっているようです。

 素晴らしい!!! 物事の本質とらまえた卓見でございます。速やかに実現させてくださいね♪


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