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2006年2月17日 (金)

信託法改正要綱 答申 その8 破産した場合

 信託法改正要綱の答申が出されました。

 今日は破産した場合、

 信託の設定のいいところは、bankrupcy remoteness (倒産隔離)だといわれています。

3者 (委託者、受託者、信託財産)が倒産した場合について、ちょこっと書きます。

 ① 委託者が破産した場合

 たとえばある人が財産を信託します。しかしその後その人が破産して、破産管財人が財産の差押さえに来たとき、原則的には、信託した財産まで破産の効力が及びません。だって信託しているからその財産はその人のものじゃない。受託者名義だけど受益者のために存在する不思議な生物体。

 もちろん債権者から魔の手が伸びるのを避けるために、倒産直前に信託したような場合は、アウト! でも受益者が、受益権を獲得した時点で委託者の陰謀を知らなかった場合は、債権者の負け!みたいね♪

 ② 受託者が破産した場合

 受託者が破産した場合は、信託財産は、破産財団にほりこまれません。だって受託者は名義上の財産の所有者だから

 ③ 信託財産が破産した場合

 これもありえる。特に事業信託 信託財産<信託債務 これは破産法とかで決めていくのだと思うけど、

 ずっと悩んでいた問題 つまり債務超過状態になった場合、支払い責任が受益者に飛んでくるのか?

 破産を認めるとなると、信託債権者の債権は貸倒、受益者の受益権は貸倒で終わり、受益者に責任追及はこないように思えますね。

 事業信託が発展するためには、入り口だけでなく、出口がしっかりしないと、つまりプレーヤーたちの責任の所在とリスクがどれほどなのか。そのリスクが、合理的なもので予測可能かがわからないと誰も手を出せないですよね。

 

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コメント

信託財産が債務超過になった場合(現行法の元では、厳密には、受託者が債務負担をしていますが)、受託者が受益者に対して信託費用の請求が可能です(信託法36条)。

要するに最終的には受益者が負担者となります。

この点、受益者は、受益権を放棄すれば、それ以上信託費用の請求を受けません(同条)。いわば、受益権の価額の限度の有限責任制度ですね。

でも、そうは問屋が卸さないので、信託契約においては受益権放棄禁止条項が定められています。

これにより、受益者は受益権を放棄することが出来ず、信託財産に生じた債務については完全に履行を請求されることになります。。。。

ちなみに、信託法改正では、この費用請求が制限される方向にあるようです。

投稿: HK | 2006年3月 3日 (金) 01時40分

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