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2006年2月10日 (金)

信託法改正要綱 答申 その2 信託宣言

 2月7日に信託法改正要綱の答申が出されました。この目次をざっと読んで、以前読んだ要綱試案には、特殊な類型の信託関係にいわゆる信託宣言の項目があったのに、要綱にはないので不安になりました。でも信託宣言が可能なことはしょっぱなに書かかれてますね♪

『一定の目的に従い自己の有する財産の管理又は処分及びその他の当該目的の達
成のために必要な行為を自らすべき旨』

 自分の財産を一定の目的のため(受益者のため)に運用することができるということだから、財産を持っていた人(委託者)と運用する人(受託者)が一致すると読めるので、信託宣言が可能ということかなあ。

なお、信託宣言が濫用されるとこまるための歯どめも考えられてます。

 たとえばお金を借りた人が、返済に滞り、自分の財産が債権者に差し押さえられるのを懼れて、財産を信託します。そうすると債権者といえども、財産にかかっていくことが原則的にはできません。これが濫用されると困るので、債権者は直接信託財産を差し押さえることができるようです。でも差し押さえられると信託財産の受益者が困るので、受益者が文句をいってきたら、債権者は自ら、債務者が差押さえを逃れるために信託を設定したと証明しないといけない。

 

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第1 信託の意義等について
1 信託の意義及び方法
信託とは,次の(1)から(3)までに掲げる方法のいずれかにより,特定の者が一定
の目的(その者の利益を図る目的を除く)に従い財産の管理又は処分及びその他の。
当該目的の達成のために必要な行為をすべき法律関係を創設することをいうものと
する。

(3) 一定の目的に従い自己の有する財産の管理又は処分及びその他の当該目的の達
成のために必要な行為を自らすべき旨の意思表示を公正証書その他の書面でその
内容その他法務省令で定める事項を記載したものによってする方法

(注) の(3)によって信託が設定された場合においては,債務者である委託者に対して債1
権を有する者は詐害信託取消しの手続を経ることなく信託財産に対して強制執行
仮差押え若しくは仮処分をし,又はこれを競売することができるものとする。これに
対し,受益者等による異議の主張があったときは,債権者は,当該信託の設定が債権
者を害することを債務者が知っていたことを証明しなければならないものとする。

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