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2006年3月21日 (火)

連結納税と組織再編 欠損金の繰越控除

 連結納税という制度があります。法人の税金の計算は、通常は、その法人1社の所得をベースにするのですが、連結納税の場合は、ある法人とその法人に100%支配されている子会社群の所得を合算して税金を計算する制度です。この制度によると赤字と黒字を通算して税金を計算できるから、赤字分、支払う税金が少なくなるというメリットがあります。

 組織再編とは、合併とか会社分割とか、現物出資とか事後設立 平成18年の改正で株式交換、移転も含まれるようになりましたが、会社と会社をくっつけたり、はなしたり、ぶらさげたりすることです。税務上、原則的には、組織再編の時点で、資産を譲渡する法人側では、含み損益を実現させますが、一定の要件を満たした場合は、含み損益に対する課税を繰延させることができます。

 この繰延できる場合を適格組織再編といい、100%支配関係にある会社同士の組織再編、100%資本関係以外のグループ内会社間の組織再編、共同で事業を行うような場合の組織再編のカテゴリーごとに要件が異なります。

 また適格合併の場合で、被合併法人が税務上の欠損金(将来利益がでたとき相殺できるもの 7年間キャリーできる)を持っている場合は、合併法人に引継ぐことができます。ただし赤字の会社を買ってきて、それと合併することにより、税金を減らすというようなことをしかねないので、グループ会社間の合併の場合で、欠損金の繰越控除を認められるのは、みなし共同再編という要件も満たさないとダメとなってます。

 さて連結納税グループ間の会社が合併したような場合はどうなるでしょうか。これは法人税と事業税で取り扱いが異なります。

 例えば3月決算の連結子法人AとBが 平成18年10月1日に合併した場合

Aが被合併法人で平成18年3月31日までの欠損金の累計が3億円 平成18年4月1日から平成18年9月30日までの欠損金が1億円の場合

法人税の場合:

 まず3億円は、無条件にBの欠損金として付け替えられます。

 次に1億円は、Bの平成19年3月31日期の所得の金額の計算上、損金として計上されます。

 つまり法人税においては、みなし共同再編の要件がなくても欠損金は引継がれるわけです。

事業税;

 事業税は、単体納税の場合も、法人税の欠損金の繰越控除とは別の欠損金の繰越控除のシステムを持っており、これは連結納税になっても変わりません。

 注意したいのは、事業税において、適格合併により欠損金の繰越控除ができるのは、法人税と異なり、みなし共同再編の要件が必要になります。

 つまり上記の場合は、平成18年3月末までの欠損金3億円と平成18年4月1日から12月31日までの欠損金1億円の合計額4億円について、みなし共同再編の要件を満たせたら、Bに引継ぐことが出来ます。

 また連結納税(法人税)の計算上、平成18年4月1日から12月31日までの期間に生じた欠損金1億円は減算していますが、事業税の計算においては、これはもち戻します。

 なんかとってもややこしいですね♪

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