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2006年4月26日 (水)

三角合併 税の繰延OKか

 今日はココログのメンテナンスの影響で、記事を書く時間が大変遅くなってしまいました。今日は、早朝プールの定休日なので、朝から蓬莱の餃子を食って、税理士の掛川雅仁氏の『税理 2006.5』という雑誌に書かれた物凄い原稿『剰余金の分配と内部留保』の2度読みをしてました。久々に感動しました。

 で、本日のねたは三角合併 昨日日経新聞の一面にもじゃーんとでていましたね。『株式交換』の税制整備 外国企業の日本企業買収 政府検討 株主課税繰延

 これ株式交換とかいてますけど 実は三角合併というやつです。 わかりやすいたとえ話で、たとえば マイクロソフトが、ジャストシステム(古いかな)を欲しいと考えるわけです。直接ジャストシステムの株式を購入しようとすると、銭がいる。銭がでていき、あげくのはてにジャストシステムの株式が暴落したら、マイクロソフトとしては困ってしまう。

 そこで マイクロソフトが、自社株式を現物出資して、日本にマイクロソフトビークルを作る。 そして、マイクロソフトビークルを存続会社として、ジャストシステムを消滅会社とする合併を行う。

 ジャストシステムの株主は、合併により自分が持っている株式と交換に、非上場のマイクロソフトビークルが持っているマイクロソフトの株式を受取る。

 マイクロソフトは、1円も銭を流出させずにジャストシステムをゲットする。

 このような合併のこと。 商法の世界では、親会社株式を所有することも認められないし、合併の対価として合併存続会社の親会社の株式を渡すということも認められていなかったからできなかったけど、会社法になってOKになった。

 でもライブドアの事件がでてきて、国会議員のおっちゃんたちが騒いだので、この三角合併のようなスキームは1年繰延べられ、しかも、上記でいうジャストシステムの合併承認総会は、特殊決議といって、通常の株主総会の特別決議よりも要件を加重したんですよね。

 でもこの三角合併がほんとうに浸透するかどうかのメインポイントは、実は、株主総会の特別決議がどーだこーだということではなくて、ジャストシステムの株主が合併後に、保有するジャストシステムの株式を譲渡して、かわりにマイクロソフトの株式をもらう時点で、ジャストシステムの株主に株式の譲渡益課税がされるかどうかということなんです。

 ここで繰延が実現できたら、三角合併は、かなり広がるかもしれない。でもそうすると外資による日本企業の買収も加速化される可能性もある。

 どうなるか。。。各方面のひとが固唾を呑んでみていたと思います。

 で、私は1年以上前から、外国企業株式を対価とする合併の場合の、課税の繰延は必ず可能になると個人的に確信してました。

 その証拠として、 去年出版した 書籍『税理士、会計士、社長の疑問に答える新会社法の実務Q&A』清文社の中で次のように書いてます。

  『予想では、この親会社株式の範囲は、100%の出資関係を有する親会社に限定され、政策的配慮から外国の親会社についても一定の場合は認められるのではないかと考えます。』 

 で、なぜこう思っていたのかというと、小泉さんの対外政策が非常にアメリカ寄りであったこと。アメリカ政府も日本と同じで、企業からの政治資金が必要であり、その政治資金の大きな担い手が、日本企業を買収して事業を拡大させたいというニーズがあること。そんな企業の要望を受けてアメリカ政府が日本政府につきつけ、小泉さんはいろんな借りがあるからいやとはいえないだろう。

 それに将来的に日本の経済の発展のためには、日本企業が外国に進出するだけでは限界があり、外国企業が日本に投資する必要があり、その環境を整える必要があること。

 などなど だから、必ず、税制は、外国企業による日本企業の買収がよりスムーズにおこなえるように創っていくだろうと。

 ただ、三角合併による課税の繰延をどのような理論付けするか(組織再編税制やら、連結納税やら) この課税の繰延を認めると、租税回避行為も必ずでてきますから、それをどうおさえるか。この辺がお上の腕の見せ所ですね。 

 とっても期待してます。

 なお、生おばちゃんの正体をお知りになりたい方は上記書籍を買ってくださいね♪

 

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