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2006年4月 6日 (木)

なぜ受益者がいないなら委託者課税なのか?

 今日は、朝起きるのが遅かったので(笑)、信託の税法をちょこっと書きます。

 信託法というのは大正11年に施行された伝統あるものなのですが、この信託法に関連した税法というのは、少なく、接木のように新商品がでるたんびに作ったところがあるので、信託関連商品に対する税法の規定の整合性はあんまりとれてません。

 でその信託の税法の基本になるのが、所得税法でいうと13条 この中で、原則として、受益者が所得を有するとして所得税課税がなされるのですが、もし受益者が不特定の場合または、不存在の場合は、委託者が信託から生ずる所得の課税を受けることになるのです。

 原則的に受益者が課税というのは大正11年に施行された所得税法においても定められているのですが、当初は、受益者が不特定または不存在の場合は、受託者課税されていました。

 それが昭和15年の税制改正で、受益者が不特定又は不存在の場合は、委託者課税になるとしました。

 これはなぜかというと委託者が信託を利用して租税回避を行うことを避けるためです。つまり、大金持ちである委託者が、将来生まれてくる子孫を対象に財産を信託します。将来生まれている子だから、受益者不存在となるので、受託者課税になります。この結果、大金持ちの財産は減り、当然信託から生ずる所得に対して税金を払う必要もなくなるというようなことをしでかさないようにしたのでしょう。

 このような受益者不存在のような信託を設計するのは、租税回避の意図が委託者にあり、契約をつぶさに検討すると本来なら信託を設定すると、財産に対するコントロール機能は、委託者の手からはずれるが、このような信託の場合ははずれないはずだ。だから委託者課税をして何がおかしい。。。 となったのでしょうね。

 でもこの受益者不存在、不特定の場合の委託者課税というのは、非常に疑問に思うわけです。だって実質的には、所得を得ない人に対して、税金だけ課す制度でしょ。

所得税法第13条 信託財産に係る収入及び支出の帰属

信託財産に帰せられる収入及び支出については、次の各号に掲げる場合の区分に応じ当該各号に掲げる者がその信託財産を有するものとみなして、この法律の規定を適用する。ただし、合同運用信託、投資信託、特定目的信託又は法人税法第84条第1項(退職年金等積立金の額の計算)に規定する厚生年金基金契約、確定給付年金資産管理運用契約、確定給付年金基金資産運用契約、勤労者財産形成給付契約若しくは勤労者財産形成基金給付契約、国民年金基金若しくは国民年金基金連合会の締結した国民年金法第128条第3項(基金の業務)若しくは第137条の15第4項(連合会の業務)に規定する契約若しくはこれらに類する退職年金に関する契約で政令で定めるものに係る信託の信託財産に帰せられる収入及び支出については、この限りでない。。

  • 一 受益者が特定している場合 その受益者
  • 二 受益者が特定していない場合又は存在していない場合 その信託財産に係る信託の委託者

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