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2006年4月25日 (火)

信託税制の不思議 将来キャンセルされても、贈与税は満額払う

 今日のこの記事は200回目 昨年の10月6日にスタートさせて半年強にしては、ハイペース ヒット数もちょっとずつ増えてきて、今日中に25,000は超えそうですね。 非常にマイナーなわりには、徹底的に信託周りや他の事業体等の記事を書いているので、GoogleやYahooの検索エンジンが、お客さまを連れてきてくださるんですね。

 今日は星田寛氏の『解除権等の特約のあるパーソナルトラストにかかる贈与税』JTRI税研 126 Vol.21-No5.から

 ここで次のような事例があります。

 甲(75歳)が乙(甲の息子45歳)に対して、甲の死亡または10年のいずれか短い期間毎年100万円の定期金を給付する旨の信託契約を締結したが、次のような定めがあり、かつ結果になった場合の乙に対する贈与税関係はどうなるか

①甲が4年後に死亡し、信託契約は終了し、以後乙に給付せず、残余財産は、甲の相続人に交付

②甲がいつでも信託契約を解除できる特約を定め、4年後に解約権を行使して契約は終了し、残余信託財産は甲に戻す 乙は4年分のお金は返還しない

 いずれにしても当初信託を設定した時点で、10年間毎年100万円受取るという権利を甲から乙に贈与したと考えて、この10年分の権利を評価して乙は、贈与税を支払います。

 でもこの権利がですね、乙の意思ではなく、甲の死亡という不可抗力とか、甲の意思により4年後になくなるわけです。 1年目から4年目までは財産をもらってるけど、5年目以降には財産がもらえなくなくなってしまう。でも最初に支払う贈与税というのは10年分なんですね。

 じゃ、4年後に 将来に向かって財産をもらう権利がなくなったので、5年目以降の財産に相当する贈与税を返してもらえるかというと、これが無理なんですね。

 上記のような信託って 設計可能だけど、贈与税払いっぱなしリスクがあるから、おそらく誰もやらないでしょうね。このままだと。。。。ニーズはあると星田さんは書いてらっしゃいますけどね。

 星田さんは、アメリカの税制の信託解除権が委託者にある場合は、委託者課税というシステムを導入したらと書いてらっしゃいますね。これだと信託設定時点では贈与税は発生させない。まだ財産に対する権利を委託者が留保しているから

 私も、上記のような場合は、財産をもらう時点ごとに贈与税を払うというシステムの方がいいと思うけど、いわゆる連年贈与みたいなものだしねえ。。。うーーーーん

 やっぱり合理的な設計はむずかしいのかなあ

 

 

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