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2006年4月13日 (木)

利益参加型社債 ケイマンスキーム Ver2

 2006.3.6に利益参加型社債のケイマンスキームを書きました。

 昨日 宮田房枝、香取雅夫五十嵐一徳 編著 「日本版LLP 実務ハンドブック」を読んでると、このスキームっぽいのが載ってました。ほとんど私がさくっと書いたのと変わらなかったのですが、一つ重要な平成17年改正を見落としてました。

  外国投資信託というのは、法人税法でいう投資信託グループにはいり、この投資信託の利益には、法人税は課税されず、最終的に投資家が分配金を受取った時点で、所得税、法人税が投資家サイドで課せられます。

 でも外国投資信託の利益のうち、その外国投資信託がタックスヘイブン国(法人税率25%以下の国)で作ったようなやつに関しては、その利益を投資家の所得として合算して、日本で税金をかけましょうというものです。

 で、このタックスヘイブン税制にひっかかるような利益参加型社債を受取った場合、個人はその利益を雑所得として申告しないといけないみたいです。後で税金払えと言ってきたら、投資家は怒るでしょうね♪

 もちろんケイマンに作ったらなんでもかんでもタックスヘイブン税制の対象になるとは限らないのですが、可能性は高い。そうなるともう利益参加型社債 ケイマンスキームは使えないのかもしれません。

 会社法が施行されると、株式会社だけでなく、特例有限会社、持分会社でも社債を発行できるようになると思うので、今後は華麗なケイマンスキームなんかやらず、地道に日本で発行するようになるかもしれませんね♪

以下前回のコピペ-------------------------------------------------

① 日本国内にspcを作って、そこが不動産の信託受益権を購入する。

② spcは不動産の購入資金を調達するためにケイマンの会社と匿名組合契約を結ぶ

③ 匿名組合契約を結んだケイマンの会社は利益参加型社債を発行してファンドが引き受ける。

④ このファンドの出資者を投資家からつのる。

 ⑤spcで取得した不動産の受益権に関して、収益がでたら、匿名組合契約に基づき分配金をケイマンの会社に支払う。

⑥ ケイマンの会社が利益参加型社債発行しているので、利益に応じて利子をファンドに支払う。

⑦ファンドが投資家に利益を分配する。

 で、税制がからむところでメインの匿名組合と、ケイマンのところですが

☆ 匿名組合の分配金は、営業者の税金の計算上損金となるから、spcで、収益があがっても分配金分だけ差引いて税金の計算ができる。

☆ ただし、匿名組合の分配金を外国法人(ケイマン会社)に支払った場合、20%の源泉税が差引かれる。ケイマンとは租税条約を結んでいないので、非課税にはならない。

☆おそらくケイマンの会社は東京支店を設けていると思う。この場合20%の源泉がとられても、確定申告で精算される。 PEがある場合の免除の規定は、匿名組合の分配金にはあてはまらない。

☆ケイマンの東京支店の所得を計算する時、収益として、分配金が計上されるけれども、利益参加型社債を支払った場合、その部分については損金として差引いて税金を計算できる。国内所得を生むための必要経費みたいなもんだから。したがって、所得はかなり圧縮できる。

☆ケイマンは外国の会社であり、日本の国内法では外国の法人が発行した社債の利子は、源泉をとわず、国外源泉所得となるから日本の源泉税の対象にはならない。

☆ケイマンの会社の税金について、東京支店部分は、日本の税法で税金がかかるかもしれないが、ケイマンではかからない。

☆ケイマンの会社から利子を支払うときに、ケイマンで源泉はかからない。

☆ただし日本の投資家がファンドから利子なのか配当なのかわからないけど、受取った場合は、その時点で日本のルールにのって源泉税がかかる。

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