ストリップ債を組込んだ投資信託を売却した場合の譲渡益は非課税か?課税か?
個人投資家が外債投資をすることが増えています。ただ個人投資家の場合は、リスクが読めないこともあるので直接外国債に投資するよりも投資信託を利用することが多いようです。
投資信託には、契約型と会社型があって、契約型が主流です。運用資産が国債、地方債、社債などであり、株式を1株も運用しないものを公社債投資信託といいます。以下において契約型の外国公社債投資信託を持っている個人の税金のことを書きます。
1.契約型の外国公社債投資信託の税金
契約型の外国公社債投資信託から分配金を受け取った場合、その支払いが日本の金融機関を通じて行われたならば、原則的には20%の源泉税が徴収されて課税関係は終了します。確定申告で精算をする必要はありません。日本の金融機関を通さない場合は、他の所得と合算されて確定申告し、税金が計算されます。
ただしタックスヘイブン国で組成された投資信託の一定の利益については、雑所得として課税される場合もあります(措法40の7)。
契約型の外国公社債投資信託を譲渡した場合の譲渡益に対して所得税は非課税とされます(措法37の15)。ちなみにこの規定で非課税となるのは、公社債等とされていて、その中に公社債も公社債投資信託も含まれています。
2.ストリップ債をナマで譲渡した場合
ところでストリップ債というエロいネーミングの債券があります。これは、債券の元本部分と利子部分を切り離して、それぞれ取引するものであり、アメリカで広く売買が行われています。この元本部分は、利子がもらえないので額面よりも割引かれた価格で取引されています。
このストリップ債を譲渡した場合の譲渡所得はどうなるかというと、これは非課税にはなりません(措法37の16)。通常は、譲渡所得といわれて、他の所得と合算されて税金の計算をします。合算した所得の金額が多ければ、所得税は超過累進税率だから多額な税金を払わなければなりません。
ではこの規定はどうなっているかというと、『割引の方法により発行される公社債で国外において発行されるものを国内において譲渡したことによる所得として政令で定めるもの』(措法37の16①一)となっています。あくまでも公社債の譲渡であり、公社債等の譲渡とは書かれていません。
3.ストリップ債を組み込んだ投資信託を譲渡した場合は?
それでは、ストリップ債を組み込んだ公社債投資信託を譲渡した場合はどうなるのでしょうか。ストリップ債の譲渡は課税されますが、ストリップ債を含んだ公社債投資信託まで含めるとは書かれていません。そうなると非課税となるのでしょうか。
もし運用資産が100%ストリップ債ならば、実質的に同じ資産なのに形式の違いにより課税関係が異なるのは不合理です。でも複数の運用資産の一部がストリップ債であり譲渡益の按分が不能な場合は、課税するのが困難です。
やはり現行税法では非課税になるのでしょうか?