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2006年5月31日 (水)

ストリップ債を組込んだ投資信託を売却した場合の譲渡益は非課税か?課税か?

 個人投資家が外債投資をすることが増えています。ただ個人投資家の場合は、リスクが読めないこともあるので直接外国債に投資するよりも投資信託を利用することが多いようです。

投資信託には、契約型と会社型があって、契約型が主流です。運用資産が国債、地方債、社債などであり、株式を1株も運用しないものを公社債投資信託といいます。以下において契約型の外国公社債投資信託を持っている個人の税金のことを書きます。

1.契約型の外国公社債投資信託の税金

契約型の外国公社債投資信託から分配金を受け取った場合、その支払いが日本の金融機関を通じて行われたならば、原則的には20%の源泉税が徴収されて課税関係は終了します。確定申告で精算をする必要はありません。日本の金融機関を通さない場合は、他の所得と合算されて確定申告し、税金が計算されます。

ただしタックスヘイブン国で組成された投資信託の一定の利益については、雑所得として課税される場合もあります(措法40の7)。

契約型の外国公社債投資信託を譲渡した場合の譲渡益に対して所得税は非課税とされます(措法3715)。ちなみにこの規定で非課税となるのは、公社債等とされていて、その中に公社債も公社債投資信託も含まれています。

2.ストリップ債をナマで譲渡した場合

 ところでストリップ債というエロいネーミングの債券があります。これは、債券の元本部分と利子部分を切り離して、それぞれ取引するものであり、アメリカで広く売買が行われています。この元本部分は、利子がもらえないので額面よりも割引かれた価格で取引されています。

 このストリップ債を譲渡した場合の譲渡所得はどうなるかというと、これは非課税にはなりません(措法3716)。通常は、譲渡所得といわれて、他の所得と合算されて税金の計算をします。合算した所得の金額が多ければ、所得税は超過累進税率だから多額な税金を払わなければなりません。

ではこの規定はどうなっているかというと、『割引の方法により発行される公社債で国外において発行されるものを国内において譲渡したことによる所得として政令で定めるもの』(措法3716①一)となっています。あくまでも公社債の譲渡であり、公社債等の譲渡とは書かれていません。

3.ストリップ債を組み込んだ投資信託を譲渡した場合は?

 それでは、ストリップ債を組み込んだ公社債投資信託を譲渡した場合はどうなるのでしょうか。ストリップ債の譲渡は課税されますが、ストリップ債を含んだ公社債投資信託まで含めるとは書かれていません。そうなると非課税となるのでしょうか。

もし運用資産が100%ストリップ債ならば、実質的に同じ資産なのに形式の違いにより課税関係が異なるのは不合理です。でも複数の運用資産の一部がストリップ債であり譲渡益の按分が不能な場合は、課税するのが困難です。

やはり現行税法では非課税になるのでしょうか?

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2006年5月30日 (火)

知財信託はなぜブレークしない リニューアル♪

1.知財信託はどんな場合に使えるのか?

信託業法が改正されて、特許権や著作権など知的財産権といわれるものも信託財産になれます。これらの知的財産権を信託するのは、いろんな会社が持っている知的財産権を一括管理することにより、管理の効率化を図るというニーズと知的財産権を担保として資金を調達しましょうというニーズが主たるものです。

誰が信託を使って管理の効率化を図るためのニーズを持っているかというと、大企業のグループ会社、大学、研究機関やベンチャー中小企業などです。

管理の効率化を図るためには、管理子会社を持つ方法も考えられますが、権利の譲渡時に、税法用語でいう適格組織再編(現物出資)にあてはまらない場合は、譲渡益に課税されるデメリットがあります。しかし信託を設定した場合は、このような課税関係は生じません。

2.グループ企業内信託の引受けは、簡単にできる

信託業法の改正により、銀行以外も信託会社を作ることが認められました。通常の信託会社や管理型信託会社は、最低資本金の規制の他信託業法による受託者責任等の規制があります。またTLO(大学の技術を民間に移転するために信託を使うもの)に関しては、最低資本金の規制はありませんが、信託業法による受託者責任等の規制は、信託会社同様にあります(信託業法52)。

これに対してグループ企業内信託(委託者も受託者も受益者も全員グループ会社のような信託)の引受けは、最低資本金の規制もなければ、信託業法により規制もありません。信託法の受託者責任のみあります(信託業法51)。

3.なぜグループ企業内信託はブレークしないのか

このようなメリットがあるにもかかわらずグループ企業内信託がブレークしたという情報は今のところありません。

大きな原因の一つとして、信託をすることにより損害賠償請求できる範囲が狭まるという問題点があります。

特許権を第三者が侵害し、やめろ!という差止請求を信託の受託者は行うことができます。なぜなら信託をすることにより特許権を有することになるからです。

相手方に対して、特許権の侵害により生じた損失の賠償を請求することはできる範囲は次のとおりです。

     譲渡された侵害物権の数量に特許権者の単位数量あたり利益額を乗じた額(特許法102①)。

     侵害者が侵害行為によって得た利益(特許法102②)

     特許発明の実施に対して受けるべき金額に相当する額(特許法102③)。

事業会社が自分の有している特許に対して侵害された場合は①~③を算定方法として利用できますが、受託者の場合は、自分で発明したのでないから③の実施許諾料相当額に限定されます。

立法による手当等がなされるまでは二の足を踏む企業が多いのかもしれません。

参考文献 小林卓泰 『知的財産ファイナンス』清文社

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2006年5月29日 (月)

TMKとTK+GK(旧YK)どっちがいいか

KHPさんの質問です。『自社保有の不動産、今後購入予定の不動産を本体の会社から切り離したい 株式会社がいいのかTMKがいいのか。』自社保有の不動産、今後購入予定の不動産を本体の会社から切り離したい 株式会社がいいのかTMKがいいのか。

株式会社は流動化のビークルではあんまり使わないですね。従来は有限会社(YK)を作りましたが、会社法改正からは、合同会社(GK)を利用すると思います。GKとは、有限責任だけど株式会社より会社の組織を柔軟に設計できて、会社更生法の対象にならないから、GKにお金を貸した金融機関は、GKが潰れても、しっかり自分の取り分は優先的に返済できるので債権者にやさしい会社です。

1. TMK

特定目的会社は、資産の流動化のための会社ですが、設立されるためには、お上に資産流動計画を提出しないといけません。これ自体はそんなに膨大な作業がいらないのですが、一番大変なのが、税務上の恩典である配当が損金となる要件を満たすことです。

この要件のメインは、

◎社債を公募(50人以上)で1億円以上集めるか、適格機関投資家のみに引き受けてもらう 又は優先出資証券(議決権がないかわりに配当を多くもらえる)を50人以上が引受けるか適格機関投資家のみが引受けるか

◎同族会社にあてはまらないこと

◎配当可能所得の90%超を配当として支払うこと

 TMKがやっかいなのは同族会社(3人の株主が過半数の株を持つ会社)にあてはまらないのが難しいことです。なぜなら劣後部分はオリジネーターが持つのがお約束みたいなものだからです。

 ただTMKに関しては、社債を1億円以上公募で集めるか、適格機関投資家のみに引受けてもらう場合は同族会社でもいいので、実務でTMKは、ほとんど適格機関投資家が社債を引受けているパターンです。

また90%超の配当をしないといけないのも問題です。このベースになるのは税務上の利益ですが、税務上の利益と会計上の利益が異なる場合(会計上の利益の方が低い場合)は、税務上要求される90%超の配当が行えないので、自動的に利益全部が課税されます。

このように厄介な問題があるので、あまりTMKは使われていません。といっても平成183月末現在で関東財務局届出分は547件ありますが、

2.TK+GK(旧YK)スキーム

TMKは、上記のような問題があるので、私募の多くはTK+GK(旧

YK)スキームが利用されています。

どんなスキームかというと

会社(オリジネーター)が持っている不動産を信託して、信託受益権を受取る。

オリジネーターが有限責任中間法人(そのうち一般社団法人になる)に出資し、中間法人がGKに出資する。GKが投資家と匿名組合(TK)契約を結び、金融機関からノンリコースローンローンを借り資金調達をする。

その資金でオリジネーターの持っている信託受益権を購入する。

信託受益権から生ずる利益を原資に利息や、TKの分配金を支払う。

?なぜ信託受益権なのか

信託受益権をGKが取得した時に不動産取得税がかからないし、登録免許税もナマの不動産売買よりもはるかに安いから。信託受益権をGKが購入した場合、GKが不動産特定共同事業法の事業にあてはまらないので、資本金が1億円以上とか宅建免許が必要という規制の対象外になります。

?なぜ有限責任中間法人か

これは会社が倒産した場合に、会社の債権者が、GKに移った資産は会社の資産だから召し上げる!となったら投資家がつっこんだお金がパーになるので、これを避けるために中間法人をかましています。中間法人は、出資者が経営者をコントロールできないしくみになっているから倒産隔離が図れます。

?なぜ匿名組合(TK)か

TKは、パトロン契約みたいなもので、出資者は、金はだすけど口はださないので、経営者としては自分の自由に運営でき、分配金が損金となるからです。TMKも配当が損金となるので、受取の実質手取りは同じになります。

3.TMK TK+GKの共通の留意点

資産の流動化でTKやらGKに資産を移動する目的は、オリジネーターの資産を減らして(オフバランス)、資産効率をよくしましょうという目的のためです。とはいっても証券化した部分のうち劣後部分は通常オリジネーターが引受けます。

この引受け部分が不動産の総額のおおむね5%を超えるような場合で、オリジネーターに会計監査が入っている場合は、売買ではなく金融取引だ!ということになり、オフバランスはできなくなります。

コストやらリスクと効果を考えるとTK+GKの方がいいのですが、投資家が、TKの出資よりも社債を引き受けたいというならTMKなのでしょうか。でもGKだって会社法の改正により社債は発行できるので、今後TMKが他のビークルよりも競争力を得ようとしたいなら、特別のセールスポイントが必要じゃないかなと思います♪

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2006年5月28日 (日)

REITの配当と通常の配当とどっちが利回り高い お返事

HKさんからの質問がありました。要約すると REITからの配当が損金算入されても、投資家側で受取り配当の益金不算入がとれないなら、通常の配当(税引後)からの配当で、受取配当の益金不算入を受けるのと結局、投資利回がかわらないか?ということです。

1.       ベーシックなケース

あとで、もうちょっと詳しく説明しますが、受取配当の益金不算入というのは、法人投資家が、配当を受取った場合は、この収入金額は、法人税の計算上、収入にいれないというものです。なぜならこの配当というのは、支払い側で法人税をいったん控除したあとの利益を分配しているものなので、受取側でかけると2重課税になると考えるからです。

簡単な事例です。 税引前利益1,000REITと普通の会社があります。この利益をめー一杯法人投資かに配当した場合、法人投資家の手取りの収入はいくらですか。実効税率40%  受取配当の益金不算入が100%控除可能な場合

(配当支払法人)

       REIT      普通の会社

税引前利益   1,000       1,000

法人税等      0        400

税引後利益   1,000                  600

配当      1,000       600

(配当受取側) REIT配当受取  通常配当受取

税引前利益   1,000        600

法人税等     400         0

税引後利益    600       600

 HKさんのご指摘のように,もし、受取配当の益金不算入が100%とれるようならば、投資家段階の手取りはかわりません。

2.受取配当の益金不算入の規定 

detailed

受取配当の益金不算入の規定ですが、これも結構改正されています。今では受取配当の益金不算入に関しては3つのグループにわけています。連結納税親子間配当、関係会社配当、その他の配当です。

これらのグループごとに、実は、受取配当の益金不算入になれる範囲が異なります。

連結納税親子間配当の場合は、100%可能です。たとえ親会社が借金して株式を購入したような場合でも、株式購入にかかる利子(負債利子)を引いて計算することはありません。

関係会社配当とは、持株割合が25%以上の会社から受取る配当で、この場合は受取配当の額から負債利子を控除した金額の100%が受取り配当益金不算入の対象になります。

一般の配当は、上記2つ以外の配当で、これは受取配当の額から負債利子を控除した金額の50%が受取り配当の益金不算入になります。

そうすると上記の事例で、一般会社からの配当とすると投資家の手取り収入は次のようになります(負債利子控除は無視)。

(配当受取側) REIT配当受取  通常配当受取

税引前利益   1,000        600

法人税等     400        120#

税引後利益    600       480

# (600X50%)X40%=120

 また受取配当の益金不算入は、通常の法人税を計算するときに控除されますが、同族会社の留保金課税といって、株主が社長のような会社は個人の所得税を減らすために会社に利益をためこむことがないように、特別の税金をかける制度があります。この制度の計算をするときは、受取配当の益金不算入は持ち戻を行うので、通常の法人税はかからないけれども、同族会社の留保金課税はかかるという場合もあります。

ですから、受取配当の益金不算入を利用して投資家段階での税金を減らすよりも、支払側で配当が損金になる方が、メリットがあるのです。

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2006年5月27日 (土)

梅田望夫さんの「ウェブ進化論」とAmazon.com

1.Amazonからのメール

 私は、本を読むのが大好きです。最近の大きな本屋さんは、本屋さんの中に机や椅子が置いてあって、自由に読むことができます。そこでじっくり読んで、よかったら買ってね。ということでしょう。1時間以上読んでいたら、罪の意識もあるからやっぱり買ってしまいますね。

で、リアル本屋さんだけでなく,ネット(Amazon)でも買います。クリックしていったら購入が確定して、目の前で現金が出ていかないからほとんど衝動買いに近い感じですね。

このAmazonから時々、信託おばちゃんのところにメールが届きます。『Amazon.co.jpで、以前に「○○○○」の著書をお買い上げていただいたお客様に、このご案内をお送りしています』

これは、受取った側の潜在的ニーズを掘り起こして、より売上に繋げようとしているAmazonの戦術の一つですね。Amazonに残っている販売履歴をデータベース化して、売ろうと考えている本とマッチングさせて、潜在的な顧客に購買喚起を促す。これを大々的にシステム的にやっているのでしょう。

2.Amazonの売上とロングテール

ネットビジネスの本を読むと必ず、ロングテールという言葉がでてきます。ロングテールとは読んで字のごとく長い尻尾。

Amazonの商品ごとの売上をグラフ化して、縦軸1,000部で5ミリとすると、左端は高さ10メートルを遥かに越えるけど、すぐすこーんと落ちて、あとは5ミリになるかならないかの尻尾が1キロ以上続くようです。

つまり少量しか売れない本が一杯あるけれども、それを集積すると膨大な売上になるので商売として成立することができるのでしょう。

従来のリアルの本屋さんのビジネスモデルは、ベストセラーで儲けて、他の売れない本(いわゆる不良在庫)の損失分を埋めることでした。だからベストセラーを人の目につくところにおき、なるべく売れない本は返品するなどして回転をよくする必要がありました。

でもAmazonの場合は、従来のビジネスモデルに従う必要もありません。なぜならネット上の本屋さんで在庫を最小限におさえることができるからです。

ロングテール提唱者のアンダーソンは、当初Amazonの全売上の半分以上をリアル書店が在庫を持たない本から上げているという発表内容を約3分の1に訂正したそうですが、それでもすごいですね。

3.Amazon Web 2.0

  Web 2.0という言葉が、梅田さんの『ウェブ進化論』のキーワードの一つとなっていますが、これは彼の定義によりますと『ネット上の不特定多数の人々(や企業)を、受動的なサービス享受者ではなく能動的な表現者と認めて積極的に巻き込んでいくための技術やサービス開発姿勢』だそうです。注1

おしゃっていることはなんとなくわかるのですが、Amazonではどうしているかというと、

Amazonでは、販売している商品のデータベースや、システム開発者がこのデータベースを活かしたプログラムを作りやすいようなプログラムAPI(Application Program Interface)を無料公開したそうです。

なぜこのようなことをしたかというと、信託大好きおばちゃんもブログを始める時に考えた、SEO(サーチエンジン最適化)のためだそうです。

無料公開の結果、いろんな人がAmazonのデータを使って、新しいビジネスを行うことができます。そうすると多くの人がAmazonのサイトにリンクを張ります。Amazonのサイト(いろんなアイテムのサイトです)が検索エンジンの上位に乗ってきます。なぜなら検索エンジンの上位になるのは、いろんなところからリンクを張られているものが多いからです。そしてより多くの人がAmazonのサイトをクリックして、商品を確認し、買ってくれるから売上が伸びます。

ちなみにAmazonは、Web経由の売上代金から15%の手数料をもらい、本来のビジネスよりも高収益を得るようになったそうです。

梅田さんの『ウェブ進化論』には、他にも考えさせられる文章がちりばめられています。この一週間、おばちゃんは毎晩、この本を繰り返し読んでいました。

1 梅田望夫 『ウェブ進化論P120 ちくま新書

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2006年5月26日 (金)

REIT の税務と投資家の税務に与える影響

1.    森トラスト総合リート投資法人の場合

 リートというのは、簡単にいうと上場している不動産投資信託のようなものです。

平成17101日~平成18331日までの森トラスト総合リート法人の決算短針が平成18519日に公表されました。

以下の数値は、決算短信の平成18331日期の数値です。

損益計算書をみると        (単位千円)

税引前当期利益          3,083,381

法人税、住民税及び事業税 989

法人税等調整額          1         991

当期純利益            3,082,389

となっています。他の会社と比較すると法人税等の金額が非常に少なくなっています。次に金銭の分配に関する計算書を読むと                 

Ⅰ 当期未処分利益   3,082,454,913 (単位円)

Ⅱ 分配金の額     3,082,400,000

Ⅲ 次期繰越利益        54,913

となっており分配金/当期未処分利益は99.9%となっています。

そして法定実効税率と実際負担率の差額は次のように分析されていま 

    法定実効税率      39.39%

     支払分配金の損金算入額 △39.38

   住民税均等割       0.02%

税効果会計適用後の法人税負担率 0.03

2.配当が損金となるためには、

このように実際の法人税負担率が極端に低くなるのは、配当が損金となるためです。これは利回りの高い金融商品を組成し、投資家から広くお金を集め運用することが日本経済のためにも望ましいとい政策的配慮があるからです。ただし投資法人においてこの配当が損金となるための要件は厳しく、REITが優先出資証券を発行した場合の主な要件は以下のとおりです。

      事業年度の終了時において発行済の投資口数が50人以上の者に所有されること

      発行した投資口の発行総額に占める国内募集の割合が50%超であること

      営業年度が1年を超えないこと(6ヶ月のREITが多い)

      資産運用を投資委託業者に委託していること

      配当等の額が配当可能所得の90%超であること

      事業年度の終了時において同族会社に該当しないこと

      適格機関投資家以外から借入を行わないこと

      他の法人の株式の50%以上を原則として所有しないこと

(措置法6715

2.    投資家側の税務の影響

投資法人側で配当が損金になった結果、投資家側での課税上の取扱いも一般の株式の配当を受ける場合では異なります。一般の配当は、法人税を支払ったあとの利益の分配となり二重課税を排除するために法人投資家については受取配当の益金不算入、個人投資家には配当控除という規定が設けられていましたが、J-REITの場合は、二重課税の排除がないためこれらの規定の適用を投資家側で受けられません。

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2006年5月25日 (木)

信託ライツプラン 事例分析(税務面)

1. 敵対的買収防衛策としての信託ライツプラン

敵対的買収の防衛策を、この6月に開催される三月決算の株主総会で導入しようと考えている会社が結構あるようです。

敵対的買収というのは、ようするに現経営陣と対立するような考えをもつ人が株式を大量に手にいれることです。ある日突然、大株主が現れ、会社の経営にプラスになる嘴をいれるならいいのですが、プラスにならない嘴を一杯いれられると会社の業績が傾く可能性もあります。