« 時代の先端をいく相続財産の評価方法 特許権 | トップページ | 投資事業組合を連結に取り込んだから業績が下がったというけれど »

2006年5月18日 (木)

公益信託の税金のしくみ β版

1. 公益信託とは

公益信託とは、教育や慈善目的のために財産に信託を設定するものです。また最終的に残余財産は国等の帰属になるので、委託者は信託をしたら、自由に財産を利用できません。

このような信託は、当初受益者が特定していないので、受益者の特定していない他益信託となります。信託財産の運用益は、税務上委託者に帰属し、運用益に係る税金を委託者は納付しなければなりません。しかし公益を目的とする信託に財産を拠出して、コントロールできないのに運用益に対する税金だけ払うのはおかしいということで、一定の場合は税金を課さないというルールを決めました。

2.公益信託を3つのメンバーにわける

 まず公益信託を3つのメンバーにわけます。それぞれ認定特定公益信託(以下「松信託」という)、特定公益信託(以下「竹信託」という)、公益信託(以下「梅信託」という)。

これらの3つの信託のうち松信託が一番、税金の恩典を受け、次が竹信託、最後が梅信託となります。ようするにより公益性が高いものに税金の恩典も与えましょうということです。なお松信託、竹信託に関しては、現金でないと信託できません。

3.財産を拠出した段階

 財産を拠出というのは、いわゆる信託の設定なので、税務上は譲渡しないと考えるから譲渡所得は発生しません。だけど信託を設定すると財産は寄付したのと同じ状況になるので、政策的配慮で、寄付金に対する恩典が一部使えます。

 委託者が個人で、松信託を設定した場合は、寄付金控除が使えます。ただし個人が有価証券を持っていて、これを拠出する場合は、一旦有価証券を売却して、売却益に対する税金を払い、売却代金である現金を受取り、これを寄付するという形になります。

 委託者が法人で、松信託を設定した場合は、特定公益増進法人に対する寄付金と同じルールで拠出部分が損金となります。竹信託を設定した場合は、一般の寄付金と同じルールで拠出部分が損金となります。

4.財産の運用益が生じた場合

受益者の特定していない他益信託の運用益に対する税金は、委託者が納付しなければなりません。しかし公益信託の場合は、一定の場合、非課税とされます。

委託者が個人の場合は、松、竹、梅、いずれの信託でも運用益は非課税となります。委託者が法人の場合は、松、竹信託に関しては運用益は非課税となります。

5.受給者に財産が給付された場合

公益信託からの給付は通常個人が受取ります。税法の基本的考えでは、給付時点で受益者が特定されるので、受取った給付金に対して、委託者が個人の場合はその受益者は贈与税を、委託者が法人の場合は所得税を、納付しなければなりません。

ただし松、竹信託で財務大臣が指定したものからの給付を受けた場合は、贈与税、所得税いずれも非課税とされます

|

« 時代の先端をいく相続財産の評価方法 特許権 | トップページ | 投資事業組合を連結に取り込んだから業績が下がったというけれど »

コメント

コメントを書く



(ウェブ上には掲載しません)


コメントは記事投稿者が公開するまで表示されません。



« 時代の先端をいく相続財産の評価方法 特許権 | トップページ | 投資事業組合を連結に取り込んだから業績が下がったというけれど »