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2006年5月 4日 (木)

信託税制の不思議 今の相続税では、受益者連続信託は根付かない お返事

みしっくさん おはようございます。信託大好きおばちゃんです。

みしっくさん:

『配偶者の相続税額軽減というのは,ずいぶん大きなメリットがあるのですね.
そうしますと,財産的な利益がなるべく配偶者に行くような形で遺産を残すのがよさそうだと思いました(具体的には,種類株式を活用することになるのかと).』

配偶者の税額軽減は そうですね。 だんなが1兆円財産残しても、配偶者が5,000億円もらう限りにおいて、相続税は1円もかからないのですよね。

これはね、配偶者というのは、被相続人と同世代であり、そんなに遠くない将来にまた相続が起こることが予測されから、ここはちょっと配偶者に対する税金はサービスしといて、そのかわり配偶者が亡くなったときは、しっかりいただきますよということでしょうね。

だから配偶者に財産を渡しすぎるのはよくないんです。 ある意味 第一次相続の時点で子供に相続税をかけてでも財産をわたした方が、配偶者を経由するより相続税が安くなるケースもあります。

また第一次相続の時に、使えばどんどん減るような現金は配偶者にわたしておいて、土地とか、同族会社の株式については、子供に渡すという方法もありますね。

それから、贈与税がめちゃくちゃにかかりますけど、相続対策としていいのは、孫に贈与すること。一代飛ばしになるのですが、 そのおかげで相続税を1回スキップできるというやつです。

これ大正製薬でも、孫がものすごい(うん百億とか?)贈与税を払って、実行しましたね。新聞に載ってました。

種類株式については、まだまだ未研究ですが、おそらくお上もその辺のことはわかっているので、相続税回避スキームを封じ込めるような税制を設計するものと思われます。

みしっくさん:

『遺族の生活保障を目的として受益者連続信託を設定することも想定されているかと思ったのですけれど,こちらについては,遺族に生活費を終身支給するとともに,残余財産を特定の者に引き渡すという内容の信託を設定する方がよいのかなと思いました.

Xの財産を、一定時期までAさんにわたし、Aさんが死んだらBさんにわたすというような場合、どのように相続税をかけるかということを今の法律では設計されていないんですよね。

最悪の場合というか、今の相続税法で近いのを組み立てて考えると

最終的にAさんが死ぬのを停止条件とするBさんに対する遺贈だと

そうなるとAさんが死んだ時点で被相続人Xの財産は確定すると考えるわけです。

それまでは未分割財産(相続人が法定相続分で財産をもらったものとする)

でも相続財産が未分割の場合だと、配偶者の税額軽減は使えない、小規模宅地の特例といって、一定の広さ以下の住居や事業用に使っている土地を相続した場合は、かなりディスカウントしてあげましょうというルールが使えないんですよね。

だからものすごいことになる。

で、みっしくさんのおっしゃるように1つの財産の価値を残余財産分配権と収益収受権に切り分けて、Xの死亡時点で遺贈させる。

この場合は、その財産の丸ごとの価格というのを相続時点で計算して、これを収益分配権と残余財産分配権に、きりわけて計算する。財産の価額ー収益分配権の価額=残余財産分配権の価額というように算定される。

そうしたら上記受益者連続の悲劇はおきないですね

みしっくさん。 コメントありがとうございます。 また遊びに来てくださいね♪

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コメント

お返事ありがとうございます!
相続財産が未分割の場合の課税関係など,お教えいただきありがとうございます.

種類株式については,現行の非上場株式の評価方法は十分複雑だと思うのですけれど,それをさらに込み入ったものにさせる要因になるのかもしれませんね.今後の成り行きに注目したいです.

今後もブログを読むのを楽しみにしております.よろしくお願いいたします.

投稿: みしっく | 2006年5月 5日 (金) 08時51分

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