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2006年5月20日 (土)

神田秀樹さんの 「会社法入門」

1. 会社法の本は山ほど出版されたけど

会社法が施行され、一大会社法ブームとなり、本屋さんには十冊もの会社法関連の本が並んでいます。信託大好きおばちゃんもそのうちの1tax ML著「税理士会計士社長の疑問に答える 新会社法の実務QA」清文社にかかわりましたが、

こんな自分の話はおいといて、ここにきて「すっきりわかる」会社法の本が登場しました。

神田秀樹著 「会社法入門」 岩波新書です。

2.なぜ会社法を作ったか。

なぜ会社法を作ったか?これは2つの理由があります。一つは会社法の現代語化、商法は文語でわかりづらかったので、これを全部口語に代えようとしたけれども、法務省の人手不足等があり会社関連部分(商法の一部、特例法+有限会社法)だけを口語にしたそうです。

もう一つは会社法の現代化、1990年代はバブルの崩壊後の景気の低迷、株価の低迷、不良債権処理の遅れという負の連鎖が起こり続けました。政府は無策ではなかったのですが、対処療法的というか場当たり的というか、そんな政策を繰り返したことも回復遅れの原因だったようです。そしてこれではいかんということで根本的な改革を始めたのですが、その総仕上げが会社法です。

ようするに日本の繁栄のためには企業の繁栄が必要不可欠なので、企業に競争力をつけ収益が得られることを支援するような仕組みを作りましょう、それが会社法ということでしょう。

3.会社法で充実したアイテムは

企業をサポートする会社法で充実したアイテムは、ファイナンスと、コーポレートガバナンスとリオーガニゼーション、ベンチャー支援だと思います。かたかなばかりでいやな感じもするのですが、

1)ファイナンス

会社が儲かるためには、元手つまり資金が必要です。この資金を集めやすくするためのツールを会社法は複数用意しています。

たとえば種類株式は従来からありましたが、これを整理、拡張しています。

たとえば新株予約権、将来株式を決まった値段で買うことができる権利なのですが、商法時代のような株式のおまけではなく、株式と対等の権利というような位置づけにまで出世しています。

(2)コーポレートガバナンス

これは、「主として大企業において、その経営をチェックするしくみをどのように企業に築きあげるか」注1 だそうです。議論としては、「不祥事防止その他のコンプライアンス重視という議論と、企業が繁栄するためにはどういう仕組みがよいのかという積極的議論」注2があるようです。

内部統制のあたりのことがコーポレートガバナンスの一つと思いますが、私はよくわかりません。神田さんも難解だとおっしゃっています。

(3)リオーガニゼーション

いわゆる合併、会社分割、株式交換、移転などの組織再編行為のことです。この辺に関しては、度重なる改正でかなり整理されましたが、会社法になり、組織再編の対価として「食う方」の会社の株式だけでなく、現金でもいいし、「食う方」の会社の親会社の株でもいいし、社債でもいいよとなりました。この結果、今まで以上に組織再編がフレキシブルにでき、企業の競争力の強化が図られるということでしょう。

(4)ベンチャー支援

最近では、会社を設立してから23年で上場するような会社もあるのですが、会社を設立しやすくして、日本発の新しいビジネスを作りましょう。スタートアップはお金がなくて困っているでしょうから、資本金も小さくていいですよ。また企業の運営に関して会社法で基本のフォーマットは作りましたけど、定款で自由にカスタマイズできる範囲を拡大しているから、思いっきりやってね、ただし自己責任でということでしょう。

このようなことがすっきりわかるように書いています。私はまだ 第1章しか読んでいませんがこれからじっくり読んでいきたいと思います。

1 神田秀樹 「会社法入門」P27 岩波新書

2 同著 P26

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