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2006年5月23日 (火)

RCCの信託を利用した再生スキーム

1.   整理回収機構(RCC)って何?

株式会社整理回収機構RCC)という会社があります。昔、中坊弁護士が社長をなさったことで有名な会社です。

会社の仕事は大きくわけて2つあり、一つは旧住専や破綻金融機関から買い取った貸付金の回収を行うことであり、もう一つは、健全金融機関が有する不良債権を買い取り、企業再生を推進するということだと思います。

このうちの後者について、信託を利用したスキームで行われているものもあるようです。なぜ信託を利用したスキームをRCCが使えるかというと、RCCは信託兼営認可を受けているからです。

2.RCCの信託スキーム

RCCが使った信託スキームは複数あります。そのうち最近使われているスキームを紹介します。

このスキームは証券化型信託スキームといわれるものです。

①金融機関からRCCが不良債権を買い取ります。

RCC保有の不要債権を売却するので買いたい人は入札をします。

③高い値段を付けた投資家が不良債権を買い取ります。通常はSPCをつくり、そこが受け皿となります。

SPCが有する元RCC不良債権をRCCに信託します。

RCCは信託された不良債権を信託財産として信託受益権を発行します。ただしこの信託受益権部分は、優先部分と劣後部分に分かれます。優先部分に関しては、外部格付機関で、いい出物ですよというような評価をいただいて、投資家に販売します。劣後部分に関しては、落札した投資家やRCCが引き受けます。

⑥この信託された不良債権の回収に関しては、落札した投資家と関係のあるサービサーが受託し、RCCも絡むそうです。

なぜ上記のようにRCCが金融機関から買い取った不良債権を、一旦売却して再び信託するかというと、今の信託法では、自己信託つまり自分が所有している資産を自分で信託することができないからです。

3.改正信託法が施行されたら

改正信託法が施行されたら、上記のスキームの場合、わざわざSPCに不良債権を売却する必要がなくなります。

公正証書等で信託契約を作成した場合、信託会社が有する固有の財産を信託財産とすることができるからです(改正信託法3三)。

また今までの信託を用いたスキームは、あくまでも不良債権化した金融機関の貸付債権を信託にする等のスキームでした。

しかし改正により事業信託が可能になると、貸付債権にこだわらず、傾いた事業自体を信託し、RCCが主導権を握って、優秀な経営者を起用して事業の建て直しを図り、金融機関と交渉し債権処理も行い、再生が完了した時点で、信託を終了させ、元に戻すということができます。

おそらくこのようなことをおやりになるのではないでしょうか♪

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