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2006年6月 4日 (日)

ダニエルピンク、大前研一さんの「ハイコンセプト 『新しいこと』を考え出す人の時代 富を約束する『6つの感性』の磨き方」

1. 21世紀でまともな給料をとっていい生活をするためには

この本は、21世紀でまともな給料をとっていい生活をするためにはどういう人材になればいいのかということを述べています。

20世紀の世界を牽引してきたのはホワイトカラーという名の知的労働者でした。しかし彼らは21世紀においては、そのポジションを追われようとしています。

なぜなら彼らの行ってきた知的労働のうち、計算業務のようなものは、コンピューターがやるようになったからです。計算能力において、コンピューターに勝てる人材はおそらく無に等しいでしょう。

また彼らの行ってきた知的労働が、よりコストの低い国の人材でこなせるようになってきたのです。

たとえば多くの会計事務所の固定収入は、お客さんの帳簿を作り、決算を締め、申告書を作ることだと思います。このうち決算や申告書はそれなりの知識がいりますが、毎月つくる帳簿というのは、定型化され誰でもできます。そしてそのような仕事は今、中国で行われているのが増えています。

そしてこれからの時代は、コンピューターにとってかわれない、またコスト競争力のある他国の人材にも負けない分野で、付加価値をだせるような人材が勝ち組になれると論じています。

2.勝ち組になるためには6つのセンス(感性)を磨くことが大事

 それでは勝ち組になるためにはどうすればいいでしょうか。本著では、6つのセンスを磨きましょうと論じています。6つのセンスとは

①機能だけでなくデザイン

②議論よりは物語

③個別よりも全体の調和

④論理ではなく共感

⑤まじめだけでなく遊び心

⑥モノよりも生きがい

 これらは、飛びぬけた人間だけが持ちえる特別の才能ではなく、人間なら誰でも持っている感性(センス)に基因しているので、これらが磨かれるように毎日努めていれば、誰でも勝ち組になれますよということなのでしょう。

3.専門能力ではない総合力の時代

本著で特に納得したのは、これからはマルチな人材が勝ち組になれるということです。マルチな人材とは、ある分野で専門知識を磨き、その分野で成功が保障された人材が、他の分野へ進出して、すでに確立した知識を生かして、その分野でも成功するということです。本著でいう「境界」を自分で超えていく人です。

昨夜お話していた方がここでいう人材を絵に描いたような方でした。今、中国に企業が進出し、現地の会計を現地の会計事務所で、日本語でサービスができるところに集中して依頼しているようです。でもそこの会計事務所は、日本語対応のサービスはできても会計の質はあまりよくないそうです。だから日本の、特に上場会社等が連結子会社に求めるような会計の質には耐えられないそうです。

そこで、彼がどういうサービスをするかというと現地で作った帳簿、決算書に基づいて、日本基準の決算書への組替えをするというものです。

現地の会計事務所では、コストはかかるけど、優良な日本の顧客をつなぎとめ続けるためには必要と考えるでしょう。また日本の企業も日本基準での子会社の決算書を作る必要があるし、自分のところで行うよりもコストがかかっても外部に委託する方が安いからメリットがあるのでしょう。

だから彼にビジネスチャンスがある。

両方の会計知識を有し、語学ができ、その間をつなげられる人材だから。こういう人材は、いてるようで世の中にはほとんどいてません。そんなニーズのあるマーケットを探し、そこで耐えうる人材になれば勝ち組になれるという結論を補強させたような一冊ですね、この本は♪

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