« ストリップ債を組込んだ投資信託を売却した場合の譲渡益は非課税か?課税か? | トップページ | ごめんなさい ストリップス債でした »

2006年6月 1日 (木)

契約型外国公社債投資信託の譲渡益に対する課税リスクは? お返事

1. 質問

munerin52さんからの質問です。「契約型の外国公社債投資信託を譲渡した場合の譲渡益に対して所得税は非課税とされます(措法3715)。」について、全く課税は発生しないのでしょうか?別の税金が間接的に掛かるのでしょうか?

譲渡益に関しては、原則的には、日本では課税されないですが、他の課税リスクはあります。

2.投資信託を組成した国で課税される場合

株式を譲渡したら、譲渡益については、譲渡人のいる国についてのみ税金が課されるものですが、その会社のある国でも税金が課される場合があります。

日本でも、日本の不動産のかたまりのような会社の株式を外人が外国で売却した場合、日本でも課税するというように税法は設計されています。ただし租税条約(日本と外国の2国間の税金の条約)で、課税しないと決めている場合は、日本で課税されません。

投資信託についても同様のルールがある国もあると思います。でもそんなルールの国で投資信託を組成することはまずないとも思います。

2.ストリップ債100%の投資信託を売却した場合

 理論的には非課税ですが、最初からストリップ債100%に投資するような投資信託だったら、租税回避行為として否認される可能性は非常に高いです。たまたまある時期ストリップ債100%でも否認される可能性はあります。税務調査で否認され裁判までもつれこむと勝敗はわかりませんが、結論がでるまで膨大な時間とコストがかかります。

3.タックスヘイブン税制が課税される場合

タックスヘイブン税制は、税率が0であったり、税率が低い国で組成した投資信託の利益のうち、日本の投資家に分配されなかった部分も、投資家の所得として日本で課税する制度です。

たとえば日本の個人投資家が1億円ケイマンの公社債投資信託に、日本の金融機関を経由して投資しました。1年で大儲けをして信託財産の残高が2億円になり、その投資家に2,000万円の利益を分配しました。その後、その投資家は投資信託を18,000万円で譲渡しました。

日本での投資家に対する課税は、原則的には2,000万円X20%=400万円です。1億円で買ったものを18,000万円で売却した場合、8,000万円に対して課税されません。でもタックスヘイブン税制にあてはまるとこの8,000万の利益は、日本の投資家に分配できるのに日本での課税を逃れるために外国でためこんだやつだから、その分は日本の投資家の所得(雑所得)として課税されてしまいます。

ただしタックスヘイブンで組成した投資信託の投資家が日本人だったらなんでも課税されるわけではありません。出資比率が5%未満(1人基準ではなく、一族郎党関係会社も保有している場合はこれらをまとめて1人)の場合は課税されません。お上も探し出して課税するのが大変だからでしょう。

だからケイマンで組成された投資信託でも公募されたものは、原則的にはタックスヘイブン税制に該当しないと思いますが、私募に関しては、該当する可能性が高いのでチェックが必要ですね♪

|

« ストリップ債を組込んだ投資信託を売却した場合の譲渡益は非課税か?課税か? | トップページ | ごめんなさい ストリップス債でした »

コメント

ありがとうございました。

貴重な1日分をご回答に充てていただいて、、、と恐縮しておりましたら、思わぬ号外が出て、、、ホッといたしました。

投稿: munerin52 | 2006年6月 1日 (木) 12時10分

コメントを書く



(ウェブ上には掲載しません)


コメントは記事投稿者が公開するまで表示されません。



« ストリップ債を組込んだ投資信託を売却した場合の譲渡益は非課税か?課税か? | トップページ | ごめんなさい ストリップス債でした »