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2006年6月 9日 (金)

税を考える!  疑問者さんへお返事

昨日メンテナンスチェックで別ネタをいれといたのですが、今日は疑問者さんからいただいたコメントへのお返事

『多くの国で、利益配当については源泉税が課され非居住者はそれで最終(本国における外国税額控除は別として)となっているが、投資のキャピタルゲインについては、どうなのだろかと。過去は補足が困難であったことがあるが、IT時代、グローバル化の時代、また税収不足の時代にどのようになっていくのだろうかと思ってしまいます。日本単独の問題ではなく、資金が世界を自由に駆けめぐる以上は世界的な問題なのだろうと思えるのですが。』

1.どうしてキャピタルゲイン課税は譲渡者のいる国だけなの?

キャピタルゲイン課税がどこの国で行われるのがいいのかということですよね。

村上ファンドネタで、でてきたのですが日本の会社の株式を外人が譲渡した場合は、原則として日本で課税されないですね。

日本では、譲渡所得に関しては、原則として譲渡者の居住地国で課税しましょう。源泉地国では課税しませんとなっています。 

 株式のキャピタルゲインの元はその会社の利益です。その会社の利益はどこで発生するかというとその会社のある国です。でも源泉地国で課税しないというのは、疑問者さんのご指摘のように納税の補足が難しいからでしょうね。

なるほど上場会社の株式なら、株式を譲渡した段階で補足が可能だから、源泉徴収をして税金をおさえることは可能です。でも非上場株式なんてわかりにくい。 ある会社の株式を持っていたアメリカ人がその株式をペルー人に売却したという事実をお上が探し出すのは、非常に困難だし、その売却代金がいくらかなんていうのはもーっと難しい。

それだったら源泉地国で課税するなんてルールをやめて居住地国で課税するとする方が効率がいいですよね。

日本の株式を持っている外人のキャピタルゲインに対して税金はとれないけど、外国の株式を持っている日本人のキャピタルゲインに対して税金をとることができるから。

だけど税収不足の時代に、外人がキャピタルゲインで大儲するのを指をくわえて眺めながら、日本の国民に増税だ!とはいえないから、特別の法律の規定を作って、大儲けに関しては、日本にも税金を落としてねとしているのでしょうか。

2.日本だけ税法を改正してもどうにもならない

キャピタルゲイン課税をどうするかというのは、日本だけの問題でなくグローバルの問題ですね。日本だけ変えてもどうにもならない。

同じようにどうにもならないのがネットを使ったビジネスの収益はどこの国に課税権があるか、どうしたらそこから税金をとれるかという問題はあります。

なんか昔、サーバーはPE(恒久的施設)か。なーんて議論があったような気もします。

消費税の問題では、たとえば外国の会社からパッケージソフトを輸入した場合は、輸入消費税はかかるけど、直接ダウンロードした場合は、消費税をとりようがないというのもありますし。

私として、どうすればいいのかという疑問者さんからのコメントに対して、こうあるべきとはお返事できないのは、はがゆいですが、

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コメント

おはようございます。信託大好きおばちゃんです。

日本の株式を直接持たず、外国の信託をかますことを考えている人にそのスキームを教えてほしいものです。

直接持った場合個人なら譲渡益10% 法人なら40%の税率で税金がかかかるのがいやだからということでしょうけど、

深く検討していませんが、あんまり込み入るとどこかに落とし穴があります。

一番いい方法は、シンプルに日本の非居住者になって、キャピタルゲイン課税がされない、インフラの整った国の居住者になることですよね。
香港とか、シンガポールとか、ケイマンでもいいのですが、

投稿: 信託大好きおばちゃん | 2006年6月10日 (土) 08時31分

お返事を頂きありがとうございます。
世の中では、日本の人が日本の株式に投資するに際し、一旦外国での信託を通して日本に逆投資するスキムを検討されることがあるように耳にしました。
通常であれば、クッションが多くなるだけ経費が嵩む、そして上場株式に対する投資であれば、上場株式に対する日本での所得税の優遇措置は無くなってしまう。所得の上では、日本に送金を受けなくても外国で投資信託の受益証券(証券が発行されていようが、いまいが)の譲渡時点で認識することになると考えれば、ほとんどメリットはないように思える。
法人でやった場合は、特殊な場合を除いて全て合算しての所得計算であり、配当について受取配当金益金不算入が無くなって、外国税額控除がどうなるかケース・バイ・ケースであろうが余りメリットがあるとは思えない。もし、自分自身が全てをコントロールしているとして日本法人に高く購入させて海外に蓄えようとしても、その日本法人の証券購入については措置法66条の4で多分高値購入は否認となるのだろうなと思う。
先ずは、逆流スキムは無理だろうなと思いました。

但し、国外所得は非課税というような国、或いはそもそも所得税や法人税の様な税がない国がある。そんな国に住民票を移して非居住者となって投資なんて考える人があらわれるだろうかと。(居住ビザや長期滞在許可が、取れるかどうか、或いはそんな税制の適用は外国人にはされない等色々な可能性はありますが)

投稿: 疑問者 | 2006年6月 9日 (金) 23時59分

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