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2006年7月25日 (火)

REITとSPCはどう違うの? お返事

ど素人さんからいただいたコメントについて、自分なりにかんたんにまとめてみます。

1.REITとSPCの概念的な違い

REIT(Real Estate Investment Trust)とSPC(special purpose company)は、いずれも投資家からお金を集めてきて、それで不動産を購入し、不動産から生ずる収入(家賃、地代、売却代金)をベースに投資家に利益を分配するために必要な器(ビークル)です。

本質的なものは同じですが、使われ方は微妙に違います。

ど素人さんがイメージするように、会社がSPCを作って、資産をSPCに譲渡して、それからREITが買うというスキームはあまりききません。 会社がSPCに資産を移すか、 会社がREITに資産を移すかいずれかだと思います。資産を転々と移すと当然、流通コストがかかりますから。

概念的な違いといえば、REITは先にお金ありき、SPCは先に資産あり言われます。REITは、投資家からお金を集めてきてそのお金で儲かるような資産を集めてくるようなもの。 SPCは、資産を売却して資金調達をしたいがその資産を今後も利用したいというようなニーズがまずあって、資金の出し手を捜しましょうというようなものです。ただ実際には、REITでも先に資産ありということが多くあります。

2.REITとSPC 誰が投資することを前提にしているか?

REITというのは、大きなお金を広くあつめて投資するためのビークルですから、素人が投資家であるということが前提に作られています。このビークルの投資口(株式のようなもの)を証券取引所に上場させることができます。上場しているから、投資口を投資家は、いつでも売買できます。素人の投資家でも参加して困らないように証券取引法(金融取引法)による規制が厳格になされています。

SPCというのは、少人数のプロ投資家やセミプロ投資家からお金をあつめてくるということが前提に作られています。

会社法施行前は、有限会社をビークルとしてしばしば使われていました。会社法施行後は合同会社を利用するものが多くなると予想されています。投資家はSPCの出資金に直接投資するというよりも、SPCと匿名組合契約を結んで投資するという手法を使うことが多いです。匿名組合契約というのは、お金をだすけど口はださないというパトロン契約のようなものです。プロ投資家やセミプロ投資家向けの投資が多いため、REITに比べると規制は穏やかではないかと思います。

3.REITとSPC 税務上の違い

 REITというのは、特別な法律によって作られたビークルです。特徴としては、条件を満たしたら、支払った配当がビークル側で税務上の費用(損金)になることです。ビークル側で法人税の負担が減少されるから、その分多くのお金を投資家に分配することはできます。また配当について、源泉所得税が差し引かれますが、上場しているREITで平成20年3月末までの配当は、源泉税率が個人投資家の場合10%、法人投資家の場合は7%となります。

 SPCに対して、投資家は匿名組合を通じて出資するのが一般的ですが、この匿名組合分配金は、SPC側では損金となります。なお日本の会社や日本の居住者10人以上と匿名組合契約を結んでいるような場合は、分配金に対して20%の源泉税を差し引かなければならないので、日本の投資家向けの場合は投資家数を10人未満にすることが多いです。また外人投資家の場合は、人数にかかわらず20%の源泉税が必要ですが、その外人の国と日本の間で結んでいる租税条約によっては、源泉税が免税となるような場合もあります。

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コメント

shotanajpさん おはようございます。信託大好きおばちゃんです。
どうも生の情報を教えていただきありがとうございます。こういう情報というのがありがたいのです。教科書だけから考えるとやっぱりおかしくなってくるので、

結局同じようなものなのですね。
ただREITというのは不動産投資信託といわれますが、今まで上場しているのは投資法人型だけのようですね。

またいろいろご指摘ください。

投稿 信託大好きおばちゃん | 2006年7月26日 (水) 07時11分

えくさん おはようございます。信託大好きおばちゃんです。

コメントありがとうございました。 次のしょーたさんのご指摘もあるのですが、実際のREITとSPCの違いは、上場して、誰でも購入できるものか、情報を知っている少しの人が購入するものかという違いだけなのかもしれませんね。

投稿 信託大好きおばちゃん | 2006年7月26日 (水) 07時07分

いつも楽しく拝見させて戴いています。
私は、仕事でよくSPCを使っていますが、REITとSPCの違いって、実際に実務に関わられている人でないとイメージしにくいものなんですね。
ちょっと、クドクドとコメントさせて下さい。

SPCは、日本語では『特別目的会社』というように、特別な目的のために設立された会社です。SPEは、会社以外の組合も含みますので、少し広い概念になってきます。
例えば、
①オリジネーターが保有不動産をオフバランスするために作った会社
②不動産を取得・管理・運用するために作った会社
③不動産を開発・販売するために作った会社
④他の会社を買収するために作った会社
などなどです。
特定の目的であれば、何でも結構です。

>REITは先にお金ありき、SPCは先に資産ありき

とのことですが、この手のSPCは①だけです。
会計基準等では、TMK(特定目的会社)を前提としたような書かれ方をしていますが、ある要件を満たす①のSPCがTMKと言われます。

②不動産ファンドが利用するSPC、③不動産開発型のSPC、④PEファンドが利用するSPCは、先にお金ありきです。

お金ありき・資産ありきという点からは、SPCとREITに違いはありません。

REITはというと、不動産信託です。
この点からは、投資対象を不動産にした特定目的信託とも言えるのでしょうか。
現在上場しているREITは、上記①~④では、②に近いものです。
実際には、投資家が素人という訳でもありません。
REITにはプロ投資家も投資しますし、SPCにも素人が投資しています。

TK(匿名組合)もタックスや収益配分を都合よくするために噛ませるだけで、本質的には不要です。

違いはほとんど無いのですが、
・不動産のみを投資対象としているか?
・信託か会社か?
・こっそり儲けたいか?目立ちたいか?
くらいでしょうか。

スイマセン。書いていると長くなってしまいました。
私は、こんな理解をしています。

投稿 shotanajp | 2006年7月25日 (火) 10時50分

全くの初心者ですが、REITは“作ろうとして作るもの”SPCは“利用しようとして作るもの”みたいなイメージが沸いてきました。

投稿 えく | 2006年7月25日 (火) 08時11分

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