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2006年8月11日 (金)

DESと擬似DES

1.DESって何?

 DES(Debt Equity Swap)とは、借入金を資本金に振り替えることです。形としては、借入金の債権者が、その債権をその債務者の会社に現物出資して、その対価として株式を受取ります。

 バブル崩壊後、借入金の返済に窮した多くの会社が、返済を免れるためにDESを行いました。

また相続税対策としても行われたところもあります。これは貸付金だったら、会社がとりあえずぴんぴんしているうちは、相続発生時の財産の評価は額面金額をベースに算定されますが、株式に化けると、会社の純資産等をベースに評価されるので、債務超過の会社の場合は、評価額が0になったりするからです。

 業績の悪い会社がDESを行った場合、債権者側では、債権の譲渡損が計上されるのに、会社側では債務免除でもなんでもないので課税関係が生じないのは合理的でないとされていました。

2.平成18年の改正

 平成18年の改正で DESによる債務の資本化がなされた場合、DESした債権の時価と帳簿価額の差額に対して、会社側で債務消滅益を計上されることが明文化されました。

 ただ債務消滅益が計上されるような会社の場合は、通常赤字で欠損金がありますのでこの部分と相殺することはできます。

 またDESが会社更生法等の適用により行われた場合には、欠損金の繰越控除の適用期限をすぎた欠損金も利用することができるので、まず消滅益について税金がかかることはありません。

3.擬似DES

 擬似DESというのは、たとえば社長からの借入金があるような場合、社長が第三者割当などによってお金を出資して、その出資したお金で借入金を返済するようなものです。結果的にはDESと同じようなものですが、こちらは一回、お金が会社の中を通過していきます。

 擬似DESをした社長側では、貸付金を現物出資したわけではなく、返済されただけなので、譲渡損は生じません。

また会社側でも、自分のところのお金で、借入金を返済した結果、借入金がなくなったので債務消滅益が計上されません。

. 債権の時価はいくらか

DESの場合は、債権の時価がいくらかなのかがポイントになります。第三者から債権を購入して、それを現物出資した場合は、その購入価額が時価となると思いますが、ずっと所有し続けている債権の場合はどのように算定すればいいのでしょうか。

債権というのは、評価損を計上できないものだから、通常の場合は額面でOKでしょう。貸倒損失などが生じた場合は、回収可能性が不能であるということが明確だから、不能な部分を差し引いた残りが時価となると思うのです。それでは貸倒引当金の個別引当金繰り入れが認められるような状態になった場合は、どうすればいいのでしょうか。この場合に引当額を額面から控除して時価と算定するのでしょうか。いやそれはおかしい。どうなるかわからないから。うーーん困りました。答え出ない。。。。

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