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2006年8月15日 (火)

金取法と信託

1 商事法務NO1772

 商事法務No1772  2006.7.15号において、前金融庁総務企画局市場課課長補佐小島宗一郎氏他が「金融商品取引法制の解説(2)金融商品取引法の目的、定義規定」を書いていらっしゃいます。

何のための金融取引法か

◎国民経済の健全な発展に資すること

◎投資家の保護に資すること

直接的には

◎有価証券の発行及び金融商品等の取引等を公正にすること

◎有価証券の流通を円滑にすること

◎資本市場の機能の十全な発揮による金融商品等の公正な価格形成等を図ること

目的を実現するための方法は

◎企業内容等の開示の制度を整備すること

◎金融商品取引業を行う者に関し必要な事項を定めること

◎金融商品取引所の適切な運営を確保すること等

そしてこの原稿の中で信託受益権について説明しています。

2.一般の信託受益権はみなし有価証券 

 金取法の中身をあまり検討していない段階でブログを書くので、表面的な記述になるのですが、

 一般の信託受益権(受益証券発行信託の受益証券以外)についても金取法上の有価証券とみなされます。この根拠は①金銭の出資、金銭等の償還の可能性を持ち、②資産や指標に関連して、③より他界リターンを期待してリスクをとるものといった基準に合致するものであるから。

そうすると金取法の規制の対象になるのですが、信託に関連したプレーヤーの取り扱いについては次のとおりです。

◎信託会社の行う信託の引き受け

すでに信託業法において「委託者及び受益者の保護」の規制の対象になるから、重ねて金取法の規制対象にしない。ただし投資性の強いものは、信託業法において金取法の規制を準用する。

◎信託契約代理業者

原則的には、有価証券の発行者のために当該有価証券の申し込みの勧誘等を行う行為となり、有価証券の募集、私募の取り扱いと位置づけられるので、金取法の対象で第2種金融商品取引業としての登録が必要。

この第2種金融商品取引業って何だろう?

◎信託受益権販売業者

有価証券の売買またはその代理もしくは媒介と位置づけられるので、金取法の対象となる第2種金融商品取企業社としての登録が必要。

3.受益証券発行信託の受益証券

これは信託法の改正により実現するもので、受益権を有価証券としましょうというやつ。現行では特別法で作られたもの以外の信託受益権は債権。で、私法上の有価証券として発行することができるとされているからみなし有価証券でなく有価証券。

50人以上の投資家を募集するような場合は、有価証券届出書を提出し、半永久的に金取監査を受けないといけないような規制の対象になるのでしょう。

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Q1 内部統制報告書とはどのようなものですか? 金融商品取引法24条の4の4は、「当該会社の属する企業集団及び当該会社に係る財務計算に関する書類その他の情報の適正性を確保するために必要なものとして内閣府令で定める体制について、内閣府令で定めるところにより評価..... [続きを読む]

受信: 2006年8月17日 (木) 17時37分

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