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2006年8月 8日 (火)

連結配当規制会社って何?

1.連結計算書類って何?

 会社法では、有価証券報告書(ユーホー)を提出している大会社(資本金が5億円以上または負債が200億円以上)は、連結計算書類を作らないといけません。また会計監査人を設置している会社は、ユーホーを提出している大会社でなくても連結計算書類って作れます。

 この連結計算書類のメンバーは、連結貸借対照表、連結損益計算書、連結株主資本等変動計算書並びに連結注記表です。ちなみに連結財務諸表は、連結貸借対照表、連結損益計算書、連結剰余金計算書並びに連結キャッシュフロー計算書です。

 注記表って、個別財務諸表でもあって、何かものすごい様式の表かと思われるかもしれませんが、注記がひとまとめに書いてあるやつで特に様式はないと思います。

 連結キャッシュフロー計算書が、連結財務諸表のメンバーなのに連結計算書類のメンバーでないのは、連結計算書類は招集通知にくっつけて出す奴で、連結キャッシュフロー計算書は有価証券報告書に入れてる奴で、提出する時期が計算書類の方が早いので手間をはぶいたとのことだそうです。でも連結キャッシュフローなんて連結財務諸表を作っている過程でできてしまうし、大体短信でもくっつけているから、提出時期が理由で計算書類にいれなかったのは、?です。

2.連結配当規制会社って何?

 連結配当規制会社って、連結計算書類を提出している会社だったらなれるんです。どういう会社かというと、連結親会社が、株主に配当できる金額が、親会社の分配可能限度額と連結ベースでの分配可能限度額のいずれかひくい金額を限度とすることができるような会社のことです。

なぜ連結ベースの分配可能限度額が入っているかというと、連結グループで企業の損益や財務状態を見た方が、ほんとうの企業のちからを判断できるという時代のニーズに答えているから。

なぜ親会社の分配可能限度額と連結ベースの分配限度額のいずれか低いほうチョイスなのか? 連結ベースの分配限度額が、親会社ベースよりも大きいからといって、連結ベースで配当を払うと、親会社の債権者の債権の担保となる会社財産が株主に吸い取られて、債権の回収が滞ることになる可能性があるから。

 この連結配当規制会社には、注記表で連結配当適用会社宣言!でもしといたらOKです。

株主にとって、自分にもらえるはずの利益を制限するような規定ってメリットがないから誰もやらないと思われるかもしれません。でも葉玉さんや郡家さんたちは、メリットを作っています。

たとえば連結配当規制会社の場合は、子会社が親会社の株式を持つのは、自己株式を持つのと同じで資本の空洞化を招くから禁止だ!となっているのですが、連結配当規制会社の場合はOKなんですね。

またグループ内で組織再編を行う場合で、たとえば債務超過会社を合併だ、分割だとする場合は、たとえ取締役会決議だけでOKの要件を満たしても、株主に迷惑がかかるから株主総会で説明しないといけないけど、連結配当規制会社の場合は、株主総会での説明はいりません。

なぜなら連結配当規制会社の場合は、以前からワケありの子会社があるときは、このキズをしっかり配当限度額で加味しているので、組織再編でお荷物を取り込んでも、その影響が出ないからです。

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コメント

売れてる経営コンサルタントさん おはようございます。神託大好きおばちゃんです。コメントありがとうございました。

そうですね。親会社株式を買い取れるのは、他の子会社からですよね。キャッチボールをし続けられるということでしょう。

またコメントくださいね。

投稿: 信託大好きおばちゃん | 2006年8月 9日 (水) 09時38分

連結配当規制って、私は魅力があると思うのですが。

何故なら、連結配当規制を行っても、会社法461条②六に関する会社計算規則186条四の計算を行うと全ての子会社(持分方による利益も含めて)が計算に含まれる。普通は、親会社の単独の利益剰余金より連結決算で子会社を含んだ連結利益剰余金の方が大きい。この場合は、計算規則186条四により結果はゼロとなる。即ち、分配可能額は減額なしで、親会社単独決算と同一である。

一方、利点は、会社法796条③により795条①②③の適用が無くなる。(会社法施行規則195条③④⑤)即ち、株主総会での説明の省略を含む簡易組織再編が可能となる。この利点は大きいだろうと思うのです。

即ち、大企業は多くの子会社を保有しているが、子会社の利益合計はプラスであっても、やはり業績が悪い子会社が中には存在する。そこで、赤字子会社の組織再編をスムースにできる利点があると思うのです。株主から見れば、投資先の企業が、必要に応じハイリスク・ハイリターンの事業を子会社を設立して実行することも期待する。ハイリスク・ハイリターンは、うまく行けばよいが、悪くても早期スムースな撤退を確保することが重要である。

なお、連結配当規制を選択した場合の子会社による親会社株式の取得を言われておられますが、私は会社法135条①により禁止であり135②五を受けての会社法施行規則23条⑫により他の子会社から親会社株式を譲り受ける場合のみ可能と理解しております。

投稿: 売れない経営コンサルタント | 2006年8月 8日 (火) 15時37分

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