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2006年9月13日 (水)

役員給与課税批判

信託大好きおばちゃん@大阪です。8月に突然、転職して東京の住人になったのですが、今日は大阪での最後の仕事(地元の税務相談)をするために舞い戻っています。なんか感無量でぼーっとしていたらこんな時間になってしまった。

いろいろネタを探して文献をあさってましたが、今日は平成18年改正で非常に評判のよろしくない役員給与に対するご批判文 三上二郎、坂本英之「役員報酬、ストックオプション」商事法務No1776をご紹介します。あまりにも納得するところが多いので、

役員給与(厳密にいうと委任契約だから会社側からすると役員報酬の方が妥当)が損金となるのは3つの類型に分かれています。

1つが定額をずっと払う奴、もう1つが非常に評判の悪い事前確定届出給与(事前にいくらをいつ払うと決めて、1円の狂いもなく、1日狂いもなく支給した場合は損金として認めますというやつ)そして利益連動給与(上場しているような会社で誰にどのような算式で計算した給与を支払うと決めてディスクローズした場合は、損金として認めるというやつ)

今までは、月額報酬は、やっている仕事の内容より給与が高すぎない場合は損金として認める。臨時に支払われる賞与のようなものは、配当の友達みたいなものだから損金とならないよとしていたのに、改正により先に決めてるかどうかで損金性が決まるとしています。根底にあるのはお手盛りの排除でしょ。

でも原稿によると「職務執行の対価として相当とされる範囲を画するという観点からすると過度になっているように見受けられる点も多くある」

「たとえば、非常勤役員に対して年ごとまたは半年ごとに役員報酬を支給している場合には、上記の定期同額給与に該当しないため、事前確定届出を行なわなければ、損金算入できないことになった。かかる役員報酬は改正前法人税においては、不相当に高額でない限り、当該職務執行の対価としての相当性が認められるものとして損金算入が認められたものであり、その役員報酬としての性質は、改正の前後を通してなんらかわらないものである。しかるに、改正後の法人税法においては、事前確定届出給与としての事前届出を行なっていない場合には、職務執行の対価としての相当性は何ら失われていないにもかかわらず、他に何らの合理的な理由なく損金算入できないことになってしまったのである。」

「上記のような例をみると、平成18年度税制改正においては、役員給与を損金算入可能な3類型に分類するという技術的な点に固守した結果、お手盛りを防止し、職務の対価としての相当性を画するという本来の趣旨を超えて不必要に損金算入を否定される事例を広げたのではないかという印象を否定できない。」

「今回の改正の方向性は、役員給与は原則として損金算入できず、例外として定期同額給与、事前確定届出給与および利益連動給与という3類型のいずれかに該当する場合にのみ損金算入が可能というように、原則と例外が逆転しているのではないかという印象を否めない」

ただただ信託大好きおばちゃんはうなずくばかりでございます。

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