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2006年9月19日 (火)

法人税>所得税

1.昨日に日経によると

昨日の日経によると国の税収のうち法人税が2006年度には所得税を上回るらしい。なんでも政府は06年度予算で法人税収を13兆1000億円と見積もり、18年ぶりに所得税収(12兆8000億円)を上回ると算定したそうです。

2.増税の原因その1 利益の増加

この原因は、景気の回復による税収の増加。法人税というのは企業の利益に一定の調整を加えて課税所得を算出し、それに税率を乗じて計算するから、元の数字である利益が増えると当然に法人税も増える。利益が1万円増えると、原則的には4,000円(実効税率40%強だから)税収が増えることになるのです。

3.増税の原因その2 繰り越された欠損金がなくなった

 この原因のもう一つは、繰り越された欠損金がなくなった会社が多いということです。欠損金の繰越控除というシステムが法人税にも所得税にもあります。

これはどういうものかというと、たとえば当期損失が△100でました。当然当期は所得が0だから法人税は0です。でも翌期に利益が30でました。この場合は△100の30だけは利益と相殺します。だから翌期の所得は0となり法人税は0 そして欠損金は△70繰り越します。翌々期に所得が80でました。そうすると△70+80=10で、翌々期の課税所得は10で、10に対して法人税を計算します。

このように赤字を翌期以降に繰り越すシステムのことを欠損金の繰越控除といい、法人の場合は7年、所得の場合は3年でいずれも青色申告であることが要件ですね。

で、新聞によるとこの欠損金の繰越分がすべて利益と相殺されてくる会社が多くなるから税収が増えるということです。とくに銀行の不良債権処理によって生じた欠損金が解消され納税に転ずるところがでてくるというのが税収にとってインパクトがあるらしい。

普通の人にとって、大企業特に銀行が、実は税務上は大赤字で法人税を何年も払っていないような状態であったというのは驚きでしょうけど、

4. 日本の法人税を払っているのは?」

 日本の法人税は、当然日本の会社(外国法人の支店も含むけど)が払うことになります。日本の会社って、何百万社もありますよね。そのうちほとんどが中小企業のはずです。それでは誰がいっぱい税金を払っているのでしょうか。

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国税庁のHP 標本調査結果 会社標本調査結果から

平成16年度

法人税所得 38,614,627(百万円)・・・1

法人総数    2,572,088  社   ・・・2

このうち資本金1億円以上の法人所得

           25,949,768(百万円)・・・3

               39,014・・・4

大企業の所得の法人税所得に占める割合 1/3=67%

大企業の法人全体に占める割合    4/2=1.5%

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つまり1.5%の会社が税収の2/3を稼いでいるような国なのです。だから税制改正も大企業の要望が通っているようにみえるんですね。だって大顧客だもん♪

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