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2006年9月 1日 (金)

なぜ日本では寄付文化が発展しないのか

1.     ウォーレンバフェットがビルゲイツの財団に寄付するというけど

だいぶ前の話になりますが、ウォーレンバフェットという世界的な大金持ちの人が自分の財産のほとんどをビルゲイツと奥さんが経営している財団に寄付するということが話題になりました。

日本では、このような大金持ちやそうでもない人が寄付するという文化がアメリカほど育っていないといわれています。でも赤い羽根の共同募金なんかに参加する人は結構いますし、10年以上前におこった阪神淡路大震災では全国から1,800億円もの寄付金が集まってきたから寄付文化が育っていないというのは正しくないと思います。

ただアメリカと比較すると一人当たりの寄付金の額が少ないのです。政府の調査によると日本での一人当たりの寄付金は約19,000円であり、アメリカは約18万円、つまり10倍くらいの開きがあるわけです。

なぜこのような違いがあるのでしょうか?寄付に対して財布の紐がゆるまない原因のひとつとして税制の問題があります。

2.公益法人の恩典は、

公益法人などで税制上の恩典を受ける大きなポイントは2つあります。1つは、法人自体の所得のうち収益事業以外は非課税になるという点、もう一つは、法人に寄付した人に対して寄付金が控除できるという恩典です。今日はNPO法人(非営利法人)に個人が寄付した人場合に特化して、日米でどのように異なるのか書きます。

3.NPO法人が、認定NPO法人になるのは難しい

NPO法人というのは、普通の会社と違って営利を目的としないためにつくられた組織体ですが、寄付金で税制上の特典を受けようとするためには、認定NPO法人にならないといけません。そしてこの認定のハードルが大変厳しくて、20057月現在NPO法人が2,3万法人あるのに認定NPO法人は34件しかありません。

これに対してアメリカでは、特典つきのNPO法人が全米で約100万団体あり、毎年約4万団体ずつ増えていて、認定が受けられる率は95%です。

 

4.寄付金控除の枠が小さい

 日本で個人が寄付をして、それが寄付金控除の対象になるような場合は、個人の所得から支払った寄付金の一部を差し引いて所得をはじき出し、それに税率を乗じて所得税を計算します。

 ただ全額差し引くことができなくて、足切が改正で5,000円になって(つまり5,000円を超える金額の寄付がないと控除できない)でも所得の30%までしか控除の対象にならないのです。

米国では、寄付先がパブリックチャリティかプライベートファウンデーション(たぶんビルゲイツ財団はこっち)にわかれていて、パブリックの方の限度は所得の50%、プライベートの方は所得の30%であり、控除し切れなかった分は5年間繰り越せるのです。

これはどういうことかというとたとえば今年の所得が10万ドルで7万ドルをパブリックの方に寄付した場合、今年控除できるのは5万ドルで来年以降に2万ドル繰り越せます。翌年の所得がまた10万ドルの場合は限度が5万ドルなので、繰り越された2万ドルは翌年の所得から差し引けます。

このようなメリットがあるから寄付文化が推進されるのかもしれませんね♪

参考 松原明 轟木洋子 シーズ=市民活動を支える制度を作る会 「よくわかる日米NPO税制 ~14のQ&Aと基礎知識」

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