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2006年9月28日 (木)

6,000億円も減税になるというけど

1.新聞によると

ちょっと前(9月24日)の読売新聞の記事によると「
 企業が、設備や機械を取得した場合、損金として利益から控除できる減価償却の限度額を、現在の購入価格の原則95%から100%に拡大する。課税対象の利益が従来より5%分圧縮されることで、企業の税負担を軽くする。減税規模は初年度で6000億円程度と見込んでいる。」となっています。

減価償却が取得価額の5%部分増えるだけで、なんでこんなに減税になるのでしょう

2.減価償却とは

なんか、簿記の教科書みたいですが、土地や建物、機械やパソコンのような目に見える資産のことを有形固定資産といいます。企業がなぜこれらの資産を所有しているかというと、通常は、これらの資産を長期間利用して、事業を行い儲けるためです。

でも建物や、機械やパソコンは長期間使用すると、ガタがきます。つまり価値が減る。この価値の減少分については、手元から資産がでていって、費用が発生したと考えます。ただいつ価値が減ったかなんて測定できないから、その資産を利用できる期間(耐用年数)を見積もってその期間内に規則的に、価値を減少させるシステムを考えました。これが減価償却です。

この減価償却というシステムによると、毎期、一定の費用が生じます。でも費用分お金がでていきません。費用が発生するとその分利益が減ります。利益が減るとその分税金も減り、理論的には減価償却をした部分だけお金が会社に残り、利用期間が終わるころには、固定資産を買ったときの値段と同じくらいのお金が会社にたまるから、また同じ値段の固定資産を買うことができるという効果があります。

なお減価償却というシステムは土地には使えません。土地は利用によって価値が減るものではないと考えるからです。

3.減価償却が100%できるとなると、

さて減価償却は、税務上は取得価額全額行うことができません。取得価額の5%部分は残存価額として残し、除却したり売却したりしないと帳簿から消えません。

たとえば100万円で購入した機械なら減価償却は、95万円までできますが、5万円部分はできないので、税務上残ってしまいます。そしてこのルールが日本で使われるということは、日本中いたるところで、償却済みの取得価額の5%の資産があるというから総合計すると、莫大な金額になるのでしょう。

だからもし平成19年の改正で減価償却の償却限度額を100%にすると今まで5%部分として残っていた部分を一次に償却するから減税規模が6,000億円になるという試算がでているのかもしれません。これを逆算すると 6,000億円÷0.3=2兆円 つまり2兆円分、残存価額5%状態の資産が日本にあると推定されます。

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コメント

サムライ債が、18.1から社債振替法の適用を受けることになり、米国の源泉30%が課税されることになった。日経報道。
この理由はなんでしょうか。

投稿: みうら | 2006年9月28日 (木) 20時29分

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