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2006年9月18日 (月)

荒井寿光さんの「知財革命」

1.荒井寿光さんの「知財革命」

 荒井寿光さんは、内閣官房知財戦略推進事務局長という非常に長い肩書きのおそらくエライ方でしょう。彼が「知財革命」という新書版の本を書かれました。さーっと読んだだけですので、彼の主張の本質までとらまえることはできていませんが、非常にわかりやすく、学者せず、官僚せず、実務にねざしながら、しっかりと世の中の方向性を描いているのではないかと思います。

2.日本の特許出願件数は世界一!

この著書の中で「日本の国際競争力は低迷しているが、その大きな理由は、国際的に戦える基本特許を持っていないからだといえる」とお書きです。

意外なことかもしれませんが日本の特許出願件数は世界一で年間40万件にも上るそうです。ただこれらは基本特許がほとんどなくて、出願した特許のうち多くが休眠特許状態になっているようです。つまり特許を利用して、実用化しようという特許本来の目的のために利用しようとしていないのです。

じゃなぜ出願数だけ多い理由が3つあって

     外国の基本特許をベースに、創意工夫をしたような応用特許が多くあるから。 このような改良分野に関しては、日本人は非常に才能があるからね。

     ノルマ特許! 研究者たちの労務管理上、何か明確な目標を作っとくのが有効なのでしょう。

     出しとけ特許! ライバルに先を越されないように、将来その技術が使えるかどうかなんて考えずとりあえず特許をとっとけということ

 著者は、「皆が智恵を出し合って、よりよいものを求めて切磋琢磨して周辺特許を出しているわけで、これは決して悪いことではない。しかし、基本特許を押さえていない企業や国は競争力という点で非常に弱いというしかない。」

3.じゃ大学で基礎特許を取れば

企業が基礎特許に結びつくような技術の開発を行うのは経済的問題もあるから難しいのかもしれません。それでは大学や公的研究所で基礎特許を取るようにすればいいじゃないかと考えるかもしれません。

ただ現実ではその動きはゆるやかです。なぜなら学者にとって評価されるのは特許をとることではなく、論文を作って学会で公表し、「すばらしい!」と評価されることだからです。

ここらへんを工夫して特許をとってもらい、プロに事業はやってもらう。先生には創造者の恩典として使用料を受取るというシステムを作り、学会で評価されるだけが人生じゃないんだぞ。こっちの水はもっと甘いぞ!というふうにもっていかなきゃね。

もちろんTLOの動きはありますが、まだまだこれからというところでしょうか。

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