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2006年9月20日 (水)

ガーンジー島のフレキシブルタックス

1.ガーンジー島の法人税は面白い

ガーンジー島の法人税の制度は面白い。税率は0%から30%の間でどの税率にするかは、納税者がチョイスできる。だから0%でも10%でも30%でもお客様のご要望しだい♪

これって日本のお客様には非常に喜ばれるシステムですね。だって日本って国にはタックスヘブン税制というのがあって税率25%以下の法人税率の国に子会社を作った場合で、その子会社がちゃんとした事業をやっていないような場合(いわゆるペーパーカンパニー)は、子会社の利益を親会社の利益に合算して日本で税金をかけましょうというようなものです。ようするに日本で儲けても税金で40%もっていかれるくらいなら、税率の低い国に子会社でも作って、利益をプールしたほうが資金効率がいいというような経済的には合理性のある行動がお上からしたら許せないということなのでしょう。

でこの法律をかいくぐるためにどうすればいいか。ようするに26%の税率で、かついろんなインフラが整備され、資金の出し入れ等に対してごちゃごちゃいわないような国に子会社を作ればいいのです。そうすればタックスヘブン税制の網にはかからない。

そのようなニーズにガーンジー島はマッチするのでしょう。たぶんマッチするように税制度を設計したと思えるのですが。

で当然日本のお客様がこの国に子会社を作り、26%の税率で税金を払って、当然タックスヘイブン税制は適用せず、払った法人税は親会社の法人税から控除して申告をしました。が、これをお上が否認し、納税者が納得しないとなって裁判までいきました。

2.裁判の結果は

 裁判の結果は、納税者の負け、お上の勝ち。 外国税額控除の対象になる法人税じゃないから。そして払った税金は法人税じゃないから実効税率0となり、タックスヘイブン税制の対象になる。

判決文を全然読まず、税務通信のNo2935の記事だけで書いているので正確性に疑義はありますが、

納税者の主張は 外国税額控除はできる。なぜならガーンジー島の税金システムは税法でいっている外国法人税にあてはまらないものだ。

法人税法141条3項では、

一 税を納付する者が、当該税の納付後、任意にその金額の全部又は一部の還付を請求することができる税

二 税の納付が猶予される期間を、その税の納付をすることとなる者が任意に定めることができる税

と書いているけど、 このガーンジー島の税制度は事前に税率を決めているのであり、あとから還付してもらえたり、納付期間の猶予を決めているようなものじゃない。

裁判所の結論は

141条で列挙している条件にあてはまらないけど、事前に税率を決めているのは上記の条文に類似した側面がある 通常税金というのはこれ!と強硬にお上の権力で決めるようなものなのにそんなもんではない。ようするに法人税じゃない。これは、法人税制度というよりタックスへヘイブン税制を回避するというサービスを提供するための対価だ!だから外国法人税の対象にならない。したがって外国税額控除はできず、子会社の利益は親会社に合算されるということです。

まあそうでしょうね♪ でもこの制度を利用した会社って結構あるんじゃないのかなあ。みんな大丈夫かなあ。

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