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2006年10月18日 (水)

事前確認の増加 移転価格税制

国税庁が平成181013日に発表した平成17事務年度の「相互協議を伴う事前確認の状況(APAレポート)」によると、移転価格税制のための相互協議を伴う事前確認の数が増加しているようです。

移転価格税制とは、簡単にいうと国同士の税金の取りあいです。

たとえば通常なら A社が30円の製品をB社に50円で売り、B社がその製品を80円で売るから A社に20円 B社に30円の利益が出ます。 同じ製品をA社の子会社C社に40円で売り、C社が80円で売却した場合は、A社に20円の利益が C社に50円の利益が残ります。A社、B社、C社とも同じ国なら、合算した利益は70円ですが、もしA社がX国に所在し B社、C社がY国に所在する場合、X国では、同じ製品を子会社に売ったことにより得られる利益が30円から20円に減少します。これは関係会社間で利益を調整したからであるので、適正な時価で再度計算し、30円の利益としてX国で申告してくださいというのが移転価格税制です。

ただし30円でX国で申告すると10円部分については、X国とY国で二重に課税されることになります。そこでY国に対して10円に相当する税金を返してくださいとX国とY国が話し合います。これが相互協議といいます。

この移転価格税制というのは、今年の6月ころ武田薬品やソニーやらが、何百億円もの税金を払ったように企業の経営に大きなインパクトを与える要素になっています。ですから取引を行なって、いきなりだめだ!というだけではとてもリスキーなので、事前にその価格というより価格の決定算式というかプロセスが合理的かどうかお上に確認し、お上だけでOKというだけでなく、対象相手国のお上とも協議してもらってOKということを確認する制度があります。これが事前確認制度です。

この事前確認制度を採用する会社というか取引が増えているようですが、これはまあ当然といえば当然でしょうね。

レポートによると「平成17事務年度は129件の相互協議事案が発生し、うち移転価格に関するものは119件、さらに事前確認に係るものは92件でした。これを10年前の平成7事務年度と比較しますと、相互協議件数で約4倍、事前確認に係る相互協議件数で約6倍になっています。」です。

で合意に至った件数は、平成17年度では65件であり、メーカーが一番多く、取引内容では、製品、商品取引が一番多いですが、最近役務提供取引が増えています。

今後お上としては役務提供取引というか無形固定資産に関連する取引に関する課税を強化するということですので、当然事前確認も増えるのだと思います。

相互協議の相手国としてはアメリカが一番ですが、最近、アジア諸国も増えています。

なお事前確認で合意にいたるまでの期間の平均は2年弱ですので、結構、金と時間がかかります。とてもじゃないが、会社だけで賄えないので会計事務所等に仕事を依頼することも多いのではないかと思います。会計事務所側としては、移転価格税制で企業がたくさんの税金が取られるというのは、ビジネス拡大のチャンスなのでしょうね♪

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