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2006年11月23日 (木)

町おこしができなくなる!

特定目的会社(TMK)というのがあります。これは資産の流動化を推進するために設けられたビークルであり、特徴としては、一定の要件を満たしている場合は、支払われた配当が税務上の費用(損金)になるものです。

TMKで、投資家からお金を調達する方法として社債を発行する方法と優先出資を受ける方法があります。優先出資とは議決権はないけれども、配当は優先的に支払われるものです。

地域の町おこし、活性化のためにTMKを使う例があるようです。これらはロットとしては数億円規模と小ぶりなので、投資家に対して社債を使うというスキームはコストがかかるからあまり使われず、多数の地域住民に優先出資を引き受けてもらいます。

TMKで配当が損金になるためには、TMKが同族会社でないという要件を満たす必要があります。 平成18年の税制改正までは、このように地域住民に優先出資を引き受けてもらうTMKは同族会社に該当しないので、配当が損金となっていました。なぜなら同族会社とは、会社の株主の3人以下が発行済み株式総数等の50%超所有している会社であり、TMKの場合議決権のある株主がたとえ3人以下でも、優先出資を引き受ける株主が50人以上いることから、発行済み株式総数の過半数を3人が占めるということはなかったのです。

ところが平成18年の税制改正により同族会社の判定基準に議決権基準が入りました。すなわち会社の株主の3人以下が、一定の議決権株式の過半数を有する場合は同族会社となります。このような地域の町おこしのためのTMKは、議決権つき株式を地方公共団体や地元の有力な会社が持っているケースが多いので、同族会社になってしまう可能性が高くなります。この同族会社の基準というのは、平成18年からスタートするTMKだけでなく、既存のTMKにも適用されます。

そうなると配当が損金にならないので利回りが下がり、すでに動いているTMKが立ち行かなくなるケースもあります。

なるほど議決権つき株式を同族関係のない6人以上の株主に持ってもらうという方法もありますが、これって税金逃れだから同族会社行為計算の否認でだめですといわれることがないともいえません。いったいどうすればいいのでしょうか♪

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コメント

ご教示ありがとうございます。2~4は与えると会社運営に支障が生ずる恐れがありそうですね

投稿: hz | 2006年11月25日 (土) 00時51分

税務通信11.13号 1.事業譲渡・解散・継続・合併・分割・株式移転・株式交換・現物出資
     2.役員選任・解任
     3.報酬・賞与の額決定
     4.配当金の決定
    のうちどれかの議決権があればよい。
    どれもなければ、算入しない。
注記 1は、定期的に発生しないから、1のみ与えるのが相当だと私は思う。

投稿: みうら | 2006年11月24日 (金) 18時54分

すみません。間違えました。

下のコメントは別のところに投稿しようとしていたものでした。
適当に削除しておいてください。

投稿: 鉄板少女 | 2006年11月24日 (金) 00時23分

パススルー課税と有価証券の関係もわかってないくせに制度批判だけはする生意気なタバコ屋さんもそんなこといってましたねぇ。

投稿: 鉄板少女 | 2006年11月23日 (木) 23時48分

議決権付き株式をどういう形でもってもらうかによると思います。形だけ譲渡したことにして、会社の運営や議決権行使はは相変わらず地方公共団体と地元有力企業がやっている、というような場合はそもそも実質的に株主は変わってない(法人税法基本通達1-3-2)と判断される可能性が高いのではないでしょうか。

逆に、譲渡は私法上真正に行われていると判断された場合は、否認規定の適用は難しい(非同族会社として認めてもらえる)のではないかと思います。他に新株発行という手もありますが、いずれにせよより多くの人に議決権付株式を引き受けてもらいつつ、適正な会社の運営を続ける方法を各自治体が議論するべきでしょうね。

投稿: hz | 2006年11月23日 (木) 14時40分

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