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2006年11月16日 (木)

遺言信託と遺言代用信託

信託法が一昨日、衆議院の法務委員会で可決され、本国会で法案が成立されることが予想されます。

今日は、遺言信託と遺言代用信託の話

遺言信託というのは、遺言により信託を設定するようなこと 遺言により、被相続人の財産のうち信託すると定めたものが、受託者に移り、その財産から生ずる収益やその財産自体は、遺言で指定された人に配分されるようなものです。

遺言代用信託というのは、まず財産を信託して、財産を信託した人(委託者)が信託の受益者になります。そして委託者が死亡したときに、受益者と指定された人が、その後の信託財産の利益を受けることになります。

どのように違うかというと、信託のスタートが遺言の場合は、委託者の死亡時ですが、遺言代用信託の場合は、委託者が生前に財産を信託した時点です。

また委託者が死亡した場合、委託者の地位は、遺言信託では、相続人に承継されませんが、遺言代用信託では承継されることになります。

他にもいろいろ違いはあるようですが。

受益者連続信託の話をこのブログで何度か書きました。これは、受益者の死亡によって、他の人が受益者となるような信託です。何代も受益者を指定していくと、死者が一族を支配し続けるようなことになるので、30年というしばりを設けてます。

この受益者連続を遺言信託と遺言代用信託にあてはめてどのように違うかというと、

たとえば遺言信託で第一次受益者を奥さん、第2次受益者を長男 第3次受益者を長男の子供 第4次受益者を将来生まれる長男の孫とします。

遺言信託は遺言時点で信託がスタートします。30年後に奥さんは死んでいるけど、長男も長男の子供も生きていて、長男の孫はまだこの世に存在していない場合、30年経過時点の受益者は長男ですが、長男が死亡しても信託は終了せず、もし長男の孫が30年後に生まれていないのならば、長男の子供が死亡する時点で信託は終了します。もちろんそれまでに信託財産がなくなってしまったらその時点で終わりですが。

遺言代用信託で第一次受益者は甲 第二次受益者は甲の奥さん 第三次受益者は長男 第4次受益者は将来生まれてくる長男の子供とします。

この信託のスタートは甲が財産を信託した時点から30年です。つまり遺言信託よりも早くスタートします。30年後に生きているのが奥さんと長男で、長男の子供が生まれていない場合は、30年後の受益者である奥さんの死亡で信託は終了せず、長男の死亡のときで信託は終了することになります。

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コメント

公益信託問題はどうなるのでしょうか。
なにかありますか。

投稿: みうら | 2006年11月16日 (木) 20時50分

返答ありがとうございました。御礼が遅くなって申し訳ございません。大変勉強になりました。
毎日のすばらしい記事を楽しみにしています。これからも頑張ってください。

投稿: wide | 2006年11月16日 (木) 13時22分

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