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2006年12月29日 (金)

事業信託 (租税回避スキーム3)

 事業信託は、事業部門を信託するようなものです。原則的には構成員課税ですが、租税回避に使われそうなやつは、信託自体に対して法人税課税をしましょうと決めています。

租税回避に使われそうなやつとして3つのパターンを規定しています。今日は3つめ

その受託者が当該法人又はその特殊関係者であり、かつ、その受益権の一部を当該法人の特殊関係者が保有する信託で、当該特殊関係者に対する損益の分配割合が変更可能であること。

これは、たとえば大もうけをしている会社が大もうけの源泉になっているような部門を自己信託して、信託受益権を子会社に売却します。ただ子会社はぼろぼろで大赤字。受益権を売却したことにより親会社の黒字は子会社に移るから、所得が減って税金は減る。一方子会社の方では、赤字と黒字を相殺するから結局税金を払わない。よってグループ会社では、子会社の赤字相当額だけ税金の支払いが減る。

これはいかんということで、このような信託をした場合は、信託の所得は、法人税として課税して、子会社の赤字と通算できないようにしたものです。

へー。でもおんなじことって、自己信託なーんてたいしたことせずに、赤字の子会社が黒字の親会社と匿名組合契約を結べば、手軽に合法的に子会社の赤字と相殺できますよね。

なにも自己信託いじめしなくてもいいのにね

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コメント

いつも興味深く拝見しています。

信託法を研究分野のひとつにしているおばちゃんです。

目的信託は、信託の母国である英米では、原則的には禁止され、公益信託が成立する場合以外は、ごくごく限定的にしか認められませんよね。

それなのに、改正信託法では全面的に認めた点で、比較法的にみてもかなり思い切った立法例だと思うのですが、そのことについては、どうお考えになりますか?

投稿: adong | 2007年4月22日 (日) 09時35分

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