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2006年12月 5日 (火)

新株予約権の使い方♪

新株予約権というのは、簡単にいうと将来、株式を買うことができる権利です。この権利を持っていると、将来オオバケしそうな株式をお得な値段でかえます。この新株予約権の使い方でポピュラーなのはストックオプションです。役員や従業員に、無償で新株予約権を交付し、一定の期間後権利行使をして株式を取得し、その株式を売却してキャピタルゲインを受けるというものです。彼らの働きに対する報酬を現金で会社が支払うのではなく、マーケットに払ってもらうというようなものです。

で、今日記事に書くのは別の新株予約権の使い方です。今の税制では、たとえば100円の価値のある新株予約権をただで株主に発行した場合、発行法人側で、時価である100円と発行価額0円の差額100円について、課税関係は生じないと規定されています。

この新株予約権を受け取った株主サイドもただでもらった場合はただで受け取ったとして処理をするのです。それが法人株主であっても、個人株主であっても、

そして発行してからしばらくして、この新株予約権を消却し、発行法人は、消却時点で100円を株主に支払います。この場合の仕訳はたとえば次のようになると思います。

発行法人側  雑損 100円  現金 100

株主側    現金 100円  雑収入 100

この新株予約権を配当のかわりに使うと効果的です。

配当の支払いは、税務上の費用(損金)になりません。なぜなら利益の分配だからです。なるほど受け取った株主が法人の場合は、受取配当の益金不算入という規定があって税務上の収入(益金)にならないとい制度があり、個人の場合は、配当控除という税額控除の制度があるので、配当に対する税金が2重にかからないように調整されています。でも完璧に2重課税は排除されません。

一方、新株予約権を無償で発行して、時価で消却する場合は、発行法人側では消却時に支払った金銭が損金になり、受け取り側で益金になります。受け取り側で税金がかかりますが、リターンだけ考えると、配当でもらうよりも、高いリターンを受けとることになります。

また株式の消却というのは、権利行使期間内だったら任意に行うことができるので、発行法人側で利益がでて当期は節税したいなと思ったとき、株主側でお金がどうしてもほしいなと思ったときに、機動的に対応できます。

こんなスキームはいかがでしょうか♪ 別に租税回避でもなんでもないのですが♪

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コメント

面白い考えですね。

しかし問題点もありそうです。

株主へ新株予約権を譲渡するのを現物配当以外で行うとすると株主優待制度あたりを使うのでしょうが、これが優待制度の趣旨と合致しているといえるのかどうか。いいのかな?

また、会社が株主から新株予約権を買い戻す際に、株主に譲渡所得が発生することで、この方法がうまくいったとしても、事実上、法人から株主へ課税が転嫁されているような気も・・・

さらに、株主が株式への転換を行わないものとする法人株主間における契約が必要になりますが、それを無視する株主によって、株式転換及び売却を繰り返され株価があっという間に・・・

投稿: freedom | 2006年12月 7日 (木) 17時23分

新株予約権の付与時の税務ですが
個人は付与時に経済的利益があっても、
権利行使時(株式取得の申し込みをする日)まで課税されない。(所得税法施行令84条)
一方、法人は個人のような特例規定がなく、
新株予約権は有価証券と同様に取り扱われるため、
ただでもらった場合はもらった時(付与時)に時価課税され、受贈益を計上する。、、
と理解していたのですが、違うのでしょうか?

また、新株予約権の償却があった場合の個人の所得区分は、
「譲渡所得」で良いのでしょうか?

投稿: コマダム | 2006年12月 7日 (木) 16時19分

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