« セキュリティトラスト (金融法務事情No1795) | トップページ | 事業証券化 (ボーダフォンと頌子&肇さんのスキーム) »

2007年3月 7日 (水)

信託の定義 (能見教授のお話から)

昨日、信託協会のシンポジウムに参加していました。少し遅れていったので、一番後ろあたりの席の端っこにおりました。

能見教授の基調講演の中で信託の定義が旧法と新法で異なる特徴についておっしゃっていました。

すなわち、旧法においては、信託というのは、資産を受託者に移転して、受託者が一定の目的に従って財産の管理、処分を行うものだから、信託が成立するのは、財産が委託者から受託者への移転があったときである。したがって受託者の義務(たとえば利益相反行為の禁止)がスタートするのも資産の移転があってから。

でも、新法においては、信託というのは、受託者に財産の移転等を行って、受託者が目的に従い財産の管理、処分を行うような契約を締結することだから、信託が成立するのは、契約が成立した時点。受託者の義務が生じるのもこの契約の成立時であるから、資産が受託者に移転する前の段階から受託者は利益相反行為の禁止等の義務を負うことになる。このことにより、受益者の利益をより守ることができるようになるということかな♪

―――――――――――――――――――――――――――――――――――――――

参考条文 信託法

(旧法)

第一条                     本法ニ於テ信託ト称スルハ財産権ノ移転其ノ他ノ処分ヲ為シ他人ヲシテ一定ノ目的ニ従ヒ財産ノ管理又ハ処分ヲ為サシムルヲ謂フ

(新法)

第3条(信託の方法)

 信託は、次に掲げる方法のいずれかによってする。

 ◆1 特定の者との間で、当該特定の者に対し財産の譲渡、担保権の設定その他の財産の処分をする旨並びに当該特定の者が一定の目的に従い財産の管理又は処分及びその他の当該目的の達成のために必要な行為をすべき旨の契約(以下「信託契約」という。)を締結する方法

 ◆2 特定の者に対し財産の譲渡、担保権の設定その他の財産の処分をする旨並びに当該特定の者が一定の目的に従い財産の管理又は処分及びその他の当該目的の達成のために必要な行為をすべき旨の遺言をする方法

 ◆3 特定の者が一定の目的に従い自己の有する一定の財産の管理又は処分及びその他の当該目的の達成のために必要な行為を自らすべき旨の意思表示を公正証書その他の書面又は電磁的記録(電子的方式、磁気的方式その他人の知覚によっては認識することができない方式で作られる記録であって、電子計算機による情報処理の用に供されるものとして法務省令で定めるものをいう。以下同じ。)で当該目的、当該財産の特定に必要な事項その他の法務省令で定める事項を記載し又は記録したものによってする方法

|

« セキュリティトラスト (金融法務事情No1795) | トップページ | 事業証券化 (ボーダフォンと頌子&肇さんのスキーム) »

コメント

コメントを書く



(ウェブ上には掲載しません)


コメントは記事投稿者が公開するまで表示されません。



トラックバック

この記事のトラックバックURL:
http://app.cocolog-nifty.com/t/trackback/143467/14171545

この記事へのトラックバック一覧です: 信託の定義 (能見教授のお話から):

« セキュリティトラスト (金融法務事情No1795) | トップページ | 事業証券化 (ボーダフォンと頌子&肇さんのスキーム) »