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2007年7月 3日 (火)

遺言代用信託

遺言代用信託って、委託者の死亡を始期としてある者が受益権を取得し、又は信託財産の給付を受けることを決める信託のこと。

遺言信託は、遺言スタートだけど、遺言代用信託というのは、委託者の死亡前にスタートしますね。

条文や文献を読んでいると、委託者が信託してから死亡するまでの間は受益者が誰もいてなくて、死亡時に受益者があらわれることが前提としているような気がします。でも、そんな信託だったら信託設定時から委託者の死亡時までは受益者のいない信託になっちゃうから法人課税信託だ!となり、税金も多くかかるから誰もやらない。

打開策としては、委託者が生きている間は委託者を受益者とする信託を設定する。別に契約だからこれは可能ですよね。遺言代用信託で委託者死亡前の受益者が委託者であるように設計することを否定するような文言は条文にはないような気がするのです。

委託者甲が生きている間 甲が収益受益権者 甲が死亡して、収益受益権者は妻乙、残余財産受益者は子供丙のケース

信託設定時の受益者は誰? 甲だけ、乙も丙も受益者にならない。甲が委託者で甲が受益者だから、特に課税関係はなし。

甲の生存期間の信託財産から生ずる所得の税金は甲が払う。

甲が死亡したとき、受益者は、乙と丙の2人 乙と丙が、各々の受益権を評価して相続税を払う。

信託法第90条(委託者の死亡の時に受益権を取得する旨の定めのある信託等の特例)

 次の各号に掲げる信託においては、当該各号の委託者は、受益者を変更する権利を有する。ただし、信託行為に別段の定めがあるときは、その定めるところによる。

 ◆1 委託者の死亡の時に受益者となるべき者として指定された者が受益権を取得する旨の定めのある信託

 ◆2 委託者の死亡の時以後に受益者が信託財産に係る給付を受ける旨の定めのある信託

 2 前項第2号の受益者は、同号の委託者が死亡するまでは、受益者としての権利を有しない。ただし、信託行為に別段の定めがあるときは、その定めるところによる。

法基通14-4-7(受益者等課税信託に係る受益者の範囲)(上記事例は個人なのでこの通達が使えないのはわかっていますが)

 法第12条第1項((信託財産に属する資産及び負債並びに信託財産に帰せられる収益及び費用の帰属))に規定する「信託の受益者(受益者としての権利を現に有するものに限る。)」には、原則として、例えば、信託法第182条第1項第1号((残余財産の帰属))に規定する残余財産受益者は含まれるが、次に掲げる者は含まれないことに留意する。

  (2)委託者の死亡の時に受益権を取得する同法第90条第1項第1号((委託者の死亡の時に受益権を取得する旨の定めのある信託等の特例))に掲げる受益者となるべき者として指定された者(委託者の死亡前の期間に限る。)

 (3)委託者の死亡の時以後に信託財産に係る給付を受ける同項第2号に掲げる受益者(委託者の死亡前の期間に限る。)

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コメント

終了しません・・

投稿: みうら | 2007年7月 3日 (火) 18時20分

すみません。重箱な質問です。
この場合で、丙が受託者であった場合(丙が信託業者でなくともなれるると勝手に仮定していることも論点かもしれませんが)、甲死亡時に信託は終了するのでしょうか、それとも継続されるのでしょうか?

投稿: krp | 2007年7月 3日 (火) 15時39分

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