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2007年8月15日 (水)

設立1年経過した会社が特定受益証券発行信託の受託者になれる場合

今日も朝から雲ひとつない明るい青空が広がってます。今年は、6月は晴れの日が多く、7月は雨の日が多く、8月晴れの日が多い。ということは、9月は雨の日が多いということなのかな。

特定受益証券発行信託というやつがあります。税法用語ですが。受益権が有価証券化して流通性がパワーアップされたものが受益証券発行信託であり、特定受益証券発行信託というのは、信託から生ずる利益について、受益者が分配を受けた時点で初めて課税しましょうねというようなもの。特定受益証券発行信託以外の受益証券発行信託は、法人課税信託といって、信託財産から生じた所得については、受託者に法人税が課されます。

特定受益証券発行信託になるための条件というのがいくつもあるけど、そのうちのひとつとして資本金の額または出資金の額が5,000万円以上である法人(その設立日以後1年を経過していないものを除く)というのがありますが、これはどんな法人ならOKということなのでしょうか?

管理信託会社(資産を管理することを生業とする信託会社)のような仕事をスタートアップからしないといけないのでしょうか? そんなことはないでしょう。もし管理会社のような仕事をしていなとだめなのならそのように条文が書かれるはずです。

なぜ設立1年というしばりをいれているかというと「承認にあたり税務署長が信託事務の適正な実施が可能かどうかについて過去の実績を参考にすることができるようにするためです。」(平成19年度改正税法の手引き P299

この信託事務の適正な実施が可能かどうかとは、過去に信託業務をしていたことではなく、適正な会計処理をする能力が会社にそなわっているかどうかということではないでしょうか。過去に信託事務の適正な実施が必要であるならばそのように条文が書かれるはずです。

特定受益証券発行信託と認めちゃうと、信託された部分は法人税の世界から飛んでいってしまうので、その部分の適正さを担保するのは会計帳簿や計算書類となるのでそれが作れる能力があるならOKだと思うのです。

 私的には、もし、新設した法人を受託者として特定受益証券発行信託を発行したいなら、会社を5,000万円で設立して、休眠会社にするのではなく、受託者業務につながるようなビジネスをする。そして、決算をして、会社法でいう計算書類や事業報告に附属明細書を作り、刺されないようにしておく。この帳簿書類の作成が結構大変なんだけどね。上場していない会社って計算書類は作ってるけど、事業報告やましてや附属明細書なんて作らないもんね。

たぶん、この特定受益証券発行信託の受託者の要件って、入り口は意外なくらい広いような気がします。いわゆる「あめ」

でも、やっている途中で問題がおこったら、ぴしっと法人課税信託に移行してもらうというような感じがします。いわゆる「むち」

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コメント

私も特定受益証券発行信託はいろいろ使えると思ってます。
普通に売買すると消費税が課税される(もしくは100%が非課税売上になる)資産も、受益証券発行信託にしてその証券を売買するようにすれば、5%を非課税売上に計上するだけでいいわけですよね。ある程度のボリュームの資産が対象でないと構築コストに見合わないでしょうが。

あと、受益証券発行信託の受益証券は金融商品取引法上の有価証券なので(同法2条1項13号)、こちらの規制に服することにも注意しておくべきでしょうね。受益者にとっては保護が強まって好ましいでしょうが。

投稿: QWERTY | 2007年8月15日 (水) 21時47分

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