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2007年8月28日 (火)

回収金保全信託

昨日は早稲田大学の「信託とファイナンス」特別講座の最終回でした。この講座の中で弁護士の井上聡氏が回収金保全信託に関して、最後の方にお話をされていました。

回収金保全信託とは、

流動化スキームでSPCにオリジネーター債権を譲渡したとします。債権自体は、この譲渡が真正売買に該当するならば、委託者が、たとえ将来会社法の適用を受けても、更正担保権になってしまいSPCひいては投資家への支払いが滞るリスクがなくなります。つまり、委託者からの倒産隔離が可能になります。

債権をSPCに譲渡されても、通常、債権の回収業務はオリジネーターが継続して行うことになります。債権の回収口座は債権譲渡前のオリジネーターの口座のままということもあります。

オリジネーターは、債権の回収代金をプールし、定期的にSPCに支払います。でも、もしこの回収代金がSPCに支払われる前にオリジネーターが倒産したらこのお金はどうなるのでしょうか? そんなリスクは、債権を真正売買しても残ります。

これに対応したのが回収金保全信託です。 今のケースでいうと、オリジネーターが回収金を自己信託して、受益者をSPCにする。そのことにより、オリジネーターの倒産により回収金がSPCに支払われないリスクがなくなります。

このオリジネーターが回収金を信託する業務を継続して行った場合、信託業法の規制の対象になるかということですが、登録の適用除外になります。

次の問題として、通常、債権の回収金というのはオリジネーターの口座に入りますが、回収金だけでなく、他の入金もあるかもしれません。この場合、どの部分を具体的に信託するのでしょうか。これに関して、井上氏は、預金を丸ごと信託して、そのうち回収金部分の受益者をSPCに、それ以外をオリジネーター本人とするというようにできるのではないかとおっしゃられたような気がします。

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