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2007年9月 3日 (月)

10億円払って、仕事をGet

先週の土曜日(平成1991日)日経新聞の朝刊の一面で、ゆうちょ銀行の債券管理業務を日本トラスティ・サービス信託銀行(住友信託、三井トラストホールディングス、りそな銀行が33.3%ずつ出資)がマイナス10億円で落札したという記事がありました。

0円落札というのは、聞いたことがありますけど、マイナス落札というのは初めてです。なんでこんなことができるのか? 記事によると、郵貯の民営化により債券管理業務を民間に委託することになるそうですが、この規模がでかくて約130億円。国債の支払いや利息の支払い事務を行った場合、日銀から手数料がもらえて、このくらいの規模になると2年間で12~13億円になるようです。だから、委託者から手数料はいらないということでしょう。記事で2年でと書いているから、たぶん契約も2年なのかもしれません。そうなると 手数料収入が12億円で、郵貯への支払いが10億円だから他に経費の支払いがあまりないならば、2年間で2億円は利益が生じることになります。

で、ちょっと気になったので、今回の入札に加わった3社(日本トラスティ・サービス信託銀行、日本マスタートラスト信託銀行、資産管理サービス信託銀行)の財務データと、今回の入札が与えるインパクトはどのくらいか?   (公表資料から)

(単位M円)

H19.3期の数値

日本トラスティ

日本マスタートラスト

資産管理サービス

信託報酬

23,131

24,322

10,026

経常利益

2,577

3,363

959

信託財産

168,821,984

118,520,942

101,172,193

金銭信託

8,050,440

37,654,278

45,825,741

金銭信託以外の金銭信託

2,615,285

4,652,791

金銭以外の信託

3,155,658

1,662,400

包括信託

158,156,258

73,058,213

53,684,051

日本トラスティの信託報酬が年間で6億円ぐらい増加して、経常利益で1億円くらい増加することになるから、そんなに劇的に損益に影響を与えることはないかもしれません。しかし、信託財産は130兆円増えるということは、今の規模の倍くらいになる。

信託銀行の管理システムがどうなっているのかよくわからないのですが、いきなり信託財産が倍になったら、管理システムも増設とか改良とかしないといけないような気もします。そうすると利益の2億円はあっという間に吹き飛んでしまうかもしれない。そうしたら、2年で契約が終了したらコストも回収できない。それとも、1回受注したら家賃みたいに、事実上、自動更新となるのでしょうか。

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