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2007年9月27日 (木)

合弁のためのビークル

昨日の日経に 「マイクロソフト合弁、LLP活用 制約の少ない有限責任組合 まずNTTデータ」がありました。

今まで合弁には株式会社を利用していましたが、これを有限責任事業組合(LLP)に変えましょうということです。

有限責任事業組合というのは、組合だけど、組合員の組合債務に対する責任の限度額が、原則的には、出資限度というものです。設立が容易で、出資者間の権限や利益分配を柔軟に決めることができ、パス・スルー課税を使えるというメリットがあるといわれています。

ただ、税務の面を考えると、損失の規制があったり、出資割合と異なる損益分配を行う場合は、利益の組合間の移転があるものとして課税されるリスクもあるし、組合課税が充実していないのでどのように処理をしていいのかわからない面も多々あります。

この合弁のように第三者間が事業を行い、しかも、期限があるような場合はLLPが使えるビークルとなるのかもしれません。

でも、合弁のためにLLPを使うより信託の方がより柔軟な設計ができるのではないかなあ。

信託も有期のビークルだし、LLPよりももっと柔軟に設計できる。組合の場合は、出資する人が自ら事業を行って損益の配分を受けるというものだけど、信託は出資する人と事業を行う人と損益の分配を受ける人が同じでも別でもかまわない。事業を行う人が100%損益の分配を受けるのは問題だけどね。ガバナンスをどうするかも自由に設計できる。そして、事業を行い資産、負債を形式的に持つのは受託者である。LLPは契約だから法人格がないので、たとえば、資産は組合員の合有という形になって、ややこしい。

たぶん、合弁をするなら合弁当事者のうちの一社が自己信託して、信託受益権の一部を相手方に譲渡するというような形で行うのが、何年後かの定番になるんじゃないかなあ。

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