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2007年9月14日 (金)

後継ぎ遺贈型受益者連続信託と遺留分

後継ぎ遺贈型受益者連続信託って、新信託法で可能になるものですが、要するに受益者の死により受益者が変わる信託で、次の受益者を誰にするかというのは、通常は委託者が決めるもの。この信託をえんえんと続けると、財産の流通が阻害されるということで、30年経過したときの受益者の次の受益者までとなってます。

この後継ぎ遺贈型受益者連続信託の問題点の一つとして遺留分があります。遺留分っていうのは、兄弟姉妹以外の法定相続人は、被相続人の財産のうち一定部分に関しては私によこせといえる権利のようなもの。たとえばある金持ちのおっちゃんは嫁と不肖の息子が2人いたけど、別に愛人のおねえちゃんがいて、生前はおねえちゃんと一緒に住み、「全財産をおねえちゃんに!」という遺言を残してあの世に行ってしまった。こんな場合、残された嫁と不肖の息子たちは、遺留分を主張して、全財産を遺贈されたおねえちゃんから一部分財産を取り戻すことができるというものです。

後継ぎ遺贈型受益者連続信託の場合も当然遺留分の問題がでてきます。たとえば、全財産を信託して、信託受益権を子供3人のうち1人にあげると決めると、他の子供2人は何も財産をもらえないから、それならと受益者の子供に遺留分を主張して分け前を一部もらうことができます。

 じゃ、いくらもらえるの? 道垣内弘人先生の「信託法入門」では、この評価が大変。なぜなら存続期間の不確定な権利だから。こんな権利の評価は家庭裁判所が選定した鑑定人の評価にしたがうことになる。というものです。

ただ、相続税の課税価格を計算するときには、信託期間がどーだこーだということをスキップして、信託受益権の元になる信託財産の相続時の価格で計算することになるから、遺留分もそれをベースに計算することになれば簡単だけど、この相続税における受益権評価は、後継ぎ遺贈型受益者連続信託の価値を無視しているところもあるので、厳密に考えると使えないものかもしれませんね♪

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