お返事 またまた、投資法人(REIT)の話
おおすぎ先生:
17日の日経に載っていた「外国の投資家が日本のREITを買い集めているため、同族会社と認定されることになれば、税制上の恩典が認められなくなるため、同じREITに投資している日本人投資家が不測の損害を蒙るという問題が生じている」との記事について、「恩典が認められなくなる」ことの損害は当該外国人投資家には生じないというのが前提なのでしょうか? 事業会社を対象にした敵対的買収と似た話になっているので面白いのですが、もし上記だとすれば制度に何か問題があるということですし、もし外国人にも損害が生じうるのにそれを知りつつ買い集めているとすると、チキンレースなわけで、それはそれで凄いなと思った次第です。
信託大好きおばちゃん
以前、「REIT「LCP」の分配金(配当)は予定通り払えます♪」(10/5/07)で話題にしていたのですが、またまた、別のREITでも発生しました。
REITの器である投資法人の株主(投資家)が、3人以下で過半数占めるようになったら、その会社は同族会社に該当し、そうなったら、REITの特典である配当の損金算入(税務上の費用)ができなくなりますよという規定があります。ようするに100の利益がでたREITに今までだったら投資家に100配当できたのですが、配当が損金にならないのだったら法人税等40を差し引いた60しか配当ができないということです。つまり配当の4割カット。
これは要件を満たしたら、REITの所得に適用があるものなので、投資家が大株主だろうが小株主だろうが関係ありません。一律に4割カットです。
外人にとっては、配当の4割カットよりも、REITの株を過半数もって、REITの株主総会のようなところで発言権を持ち、REITの運用会社の親会社の頸を替える方が大事なようですね。
REITの株主というのは、通常は、REITの経営なんかに興味がなく、いっぱい配当さえくれればいい人たちであり、それを前提に制度設計をしていたはずなのですが、ここにきてそーではない大株主があらわれてしまった。そういう大株主のご意向で小株主の配当利回りが4割カットされるというのはたまったものではない。
投資法人、それも上場している投資法人を考えると、なにも同族会社要件をいれる必要はないと思うのです。同族会社だったらREITを使って節税に使われる可能性が高いからこんな規定を入れたと思いますが、同族会社になってもいいという外人株主の登場なんて制度設計の段階では考えてもいなかったでしょうね。
平成20年の税制改正で投資法人から同族会社要件をはずし、現行のREITも新年度から適用するというのがいいかもしれません。
もしだめだったら、前にも書いたのですが、同族会社要件のない特定受益証券発行信託にシフトしていくのではないでしょうか。ただ、受益証券を上場させるためには、いっぱい規則をつくりシステムを構築しないといけないから(たぶん、ペーパレス化されると思いますが)いきなり来年4月からできるかどうかはわかりませんが♪
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コメント
信託大好きおばちゃん様
分かりやすい説明、ありがとうございました。現状とその問題点が理解できました。が、
>外人にとっては、配当の4割カットよりも、・・REITの運用会社の親会社の頸を替える方が大事なようですね。
背筋が凍りました・・・ 取り急ぎ、御礼まで。
投稿 おおすぎ | 2007年10月19日 (金) 09時15分