« 金融一体課税は本当に実現するの? | トップページ | お返事 またまた、投資法人(REIT)の話 »

2007年10月18日 (木)

お返事 「またまたTK解散時の現物払い戻し 」

TKに関しては、きっと、プロの方がなんらかのコメントをしていただけると期待していました。

いちおう、私がいっていたのは、TKへの出資が100ありまして、営業者が土地を買いました。そうしたら土地の含み益があって時価が300でした。この時点でTKをやめて、投資家に300現金を払いました。営業者には時価が300の土地が残りました。このときの営業者の仕訳(税務上ね)はどうなるのでしょうかというようなことなのです。

信託大好きおばちゃん説(説というほどオオゲサなものではないのですが)

TK預かり金 100   現金 300

TK消却損  200

IBintelligent boy)現PBprofessional boy)さん:

会計上の仕訳は

預かり金 100 現金  300

土地   200

とする以外にありえないでしょうね。

税務上認められるかどうかはまったく別問題ですが。

(会計上の経理と税務上の認識が一致する必要は無いですから)

ただ、組合運営時は、土地は実質は出資者のものであったわけで、清算によって譲渡が行われた、という解釈は不可能ではないと思います。

信託大好きおばちゃん:

別に私は お上のサポーターではありませんし、そんなこと信託大好きおばちゃんが主張したらきっとお上は「お前にだけは言われたくないわ!」と吼えるでしょう。絶対に!(笑)

TKの実態というか使われ方を考えると、民法上の組合とほとんどかわらなく、なぜTKを使っているかというと、ほかのビークルと比較して、いろんな面で都合がいいからだと思うのです。

そのような実態を考えると、PBさんのような仕訳も理解できます。しかし、現行の税制ではお上はそのように考えていないようです。一応、お上のご意思を反映しているであろう法人税基本通達のコンメンタール の最新版「1413(匿名組合契約に係る損益)」から引用させていただきますと、

「法人が匿名組合員である場合におけるその匿名組合営業について生じた損益の帰属については、法人税基本通達14-1-1の任意組合等の場合と異なり、匿名組合員に直接帰属するものではなく、匿名組合契約によって営業者から分配を受け又は負担をすべき部分の金額をその計算期間(匿名組合営業の場合は、営業者が商人であることから毎年1回一定の時期に決算を行う)の末日の属する事業年度の益金の額又は損金の額に算入する。

この場合の損益の認識としては、営業者の有する資産、負債又は営業者の取引を匿名組合員の自己の資産、負債又は自己の取引として認識することはあり得ないので、法人税基本通達14-1-2の(3)に定めるいわゆる純額方式しかないものと考えられる。」

つまり、現在の税法の世界では、営業者の有する土地は営業者のものであり、組合員のものではないと考えているのです。だから、清算により土地が実質的に組合員から営業者に譲渡されたとはとることはできないのではないかと思うのです。

|

« 金融一体課税は本当に実現するの? | トップページ | お返事 またまた、投資法人(REIT)の話 »

コメント

信託大好きおばちゃん様、お返事ありがとうございます。
私は最近ようやく信託に目覚めたばかりのひよこです。
私のはるか先を走っていらっしゃる信託大好きおばちゃん様に、お返事頂けて大変光栄です。

TKの会計処理、含み損がある場合を考えると、確かに・・・です。
なお想定上の論議としてコメントしていますので、実務で似たような問題が生じたときは、当然ながら自己責任で改めて慎重に検討しますので、ご心配なく。
ありがとうございました。

投稿: 銀猫 | 2007年10月27日 (土) 08時16分

おはようございます。信託大好きおばちゃんです。
銀猫さんコメントありがとうございました。

私は、営業者がTK解散時に時価3億円の資産をそのままにしておき、3億円の代金を組合員に支払った場合で預かり金が1億円のときは、差額の2億円は、今の税法では損金性を否定する法律は作られていないから損金は可能ではないかと考えています。だから、加算する必要はない。利益操作でないならですが。もし逆に預かり金が3億円で時価1億円の資産を営業者が解散時も所有し、代金1億円を組合員に支払い、清算益2億円を繰り延べした場合、そんな法律がないとお上に主張されて否認される可能性もあります。

この問題は、法律を改正するなりして解決を図るのが一番だと思っています。それまでの期間は、それぞれの実務家が自分の責任でどう処理するかです。おそらく、現実には、リスクがあるから、含み損益のある資産を営業者がそのまま持つというような処理はしていない実務家が多いのではないかと思います。

なお、お断りですが、あくまでもこれは、純粋な取引を前提にした意見に過ぎません。実際の問題では、いろんなファクターがありますからこのとおりで是認されるかどうかまで保証するものではありません。

銀猫さんもプロなのでしょうから、自己責任でお願いします。当たり前の話ですが。

投稿: 信託大好きおばちゃん | 2007年10月26日 (金) 08時08分

追伸
先ほどの、会計上評価益を計上しても、結局別表(4)で減算、消却損の加算でしたね。
失礼しました。

投稿: 銀猫 | 2007年10月25日 (木) 10時51分

初めまして、信託大好きおばちゃん様。
いつも興味深く拝見させていただいています。

匿名組合の清算による会計処理ですが、実務的には匿名組合契約書の終了時の処理の条項で、終了時には本件事業にかかるすべての資産を換価し、という文言が入るとのが一般的なのではないかと思いますが、そうでない場合は換金した場合と税務上のずれが生じます。

土地の含み益が営業者の匿名組合の終了時の属する事業年度で実現されない場合は、営業者の事業年度でTK消却損が残されるということになり、この損失が税務上認められると利益操作につながりますから、結局TK消却損は土地の含み益が実現されるまで、別表(4)で加算か、あるいは会計上土地の評価益を計上するということになるのでしょうか。

教えてくださいませ。

投稿: 銀猫 | 2007年10月25日 (木) 10時43分

でれさんこんにちわ 信託大好きおばちゃんです。コメントありがとうございます。

第五百四十二条  匿名組合契約が終了したときは、営業者は、匿名組合員にその出資の価額を返還しなければならない。ただし、出資が損失によって減少したときは、その残額を返還すれば足りる。

この出資の価額というのは、出資した金額が1億円だったら1億円返せばいいと解するのではなく、金額的に残額すべてが分配されると考えられています。

ご参考 さくら総合事務所編 SPC&匿名組合の法律・会計税務と評価 第3版 P499

たとえば、最後に時価3億円帳簿価額1億円の土地だけ残っていたら残り全部を返すということでしょう。土地そのもので返すのもいいし、土地を売却して売却代金が入ってきたら売却代金3億円払うというのも当然OKでしょう。1億円しか預かっていないから土地のうち1億円部分だけ返すというのはおかしいでしょ。
それだったら土地は営業者においといて、土地の価値分3億円払うのも合理的ということです。

おそらく、契約書に終わりはどうするかは決めていると思いますが、

投稿: 信託大好きおばちゃん | 2007年10月24日 (水) 09時06分

信託大好きオネエ様、はじめまして。
基本的な質問でごめんなさい。

商法五三六条1項において、匿名組合員の出資は、営業者の財産に属するとされます。
また同五四二条で、匿名組合契約終了時には営業者は出資の価額を返還をしなければならないとあります。

商法どおりに考えると、解散時には預り金を返還してオシマイで、含み益を清算するチャンスがそもそも無いような気がするのですが、どうなんでしょう?
当事者で何か取り決めでもするのでしょうか?

投稿: でれ | 2007年10月23日 (火) 10時22分

IB・PBの解釈、楽しませていただきました。
元IB(insolent boy)現PB(perfectly bald-headed)あたりの方が、私に近いような気が(^^;

>だから、清算により土地が実質的に組合員から営業者に譲渡
>されたとはとることはできないのではないかと思うのです。

あ、法人税コンメンタールに明示的に載っているのですか。知りませんでした。失礼。

なんにしても、税務上否定されようがなんだろうが、
会計上の仕分けはこうしかありえなくて、
預かり金 100 現金  300
土地   200
税務上で認められないなら、別表で上記を元に戻して
土地評価益修正(=益金の減少)▲200 になります。

評価益を会計上は認識して、税務上は(評価益を認識しないで)別表で戻す、ってのは、中小法人が有価証券投資した場合などと同じですね。

ところで、おおすぎさんのご質問の、同族認定の被害は、ビークルが配当を無税処理できるかどうかであって、全投資家共通の経済効果ですから、当然に、当該外国人に損害が生じると思いますが?

投稿: 元IB現PB | 2007年10月18日 (木) 12時22分

エントリーと無関係の質問で失礼します。
17日の日経に載っていた「外国の投資家が日本のREITを買い集めているため、同族会社と認定されることになれば、税制上の恩典が認められなくなるため、同じREITに投資している日本人投資家が不測の損害を蒙るという問題が生じている」との記事について、「恩典が認められなくなる」ことの損害は当該外国人投資家には生じないというのが前提なのでしょうか? 事業会社を対象にした敵対的買収と似た話になっているので面白いのですが、もし上記だとすれば制度に何か問題があるということですし、もし外国人にも損害が生じうるのにそれを知りつつ買い集めているとすると、チキンレースなわけで、それはそれで凄いなと思った次第です。
・・もし信託大好きおばちゃん様のご関心を惹かないネタであればスルーして下さい。不規則書き込み、大変失礼いたしました。

投稿: おおすぎ | 2007年10月18日 (木) 09時15分

コメントを書く



(ウェブ上には掲載しません)


コメントは記事投稿者が公開するまで表示されません。



« 金融一体課税は本当に実現するの? | トップページ | お返事 またまた、投資法人(REIT)の話 »