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2007年11月30日 (金)

帰ってきた黒沼悦郎さんの「金融商品取引法入門<第2版>」

 去年の9月に黒沼悦郎さんの「金融商品取引法入門」について記事を書きましたが、先日、「金融商品取引法入門<第2版>」をゲットして、ファンド周りだけ読みましたが、この本って、黒沼さんの個性というか意見というか批判がでていて面白いですね。

まず、有価証券の定義について、証券・証書が発行されている権利と発行されていない権利(みなし有価証券)にわけて規定しているのですが、これを一刀両断「古臭いやり方だといえるでしょう。」と切り捨てています。なんで、このように区分したかというと証券・証書の方が、流動性が高いということですが、株券も電子化されて、証券よりもはるかに流動性が高まることになるのでこの区分はナンセンスということでしょう。

集団投資持分は民法上の組合、商法上の匿名組合、投資事業有限責任組合、有限責任事業組合、社団法人の社員権、その他の権利であって、出資した金銭(または金銭に類するもの)を充てて行う事業から生ずる収益の配当・財産の分配を受けることができる権利なのですが、これに関しては「合同会社・合資会社を集団投資スキームの定義から除外するものであり、集団投資スキームという包括的な定義を設けた理念に反するという批判が当てはまるでしょう。」というご意見をお持ちです。

集団投資持分はみなし有価証券として、金融商品取引法の対象になっているのですが、これは、あくまでも業者規制であり、ディスクローズに関しては問題があるとおしゃってます。

集団投資の対象が有価証券なのか有価証券以外なのかに分かれるのですが、まず、有価証券以外のものに投資する場合には、ディスクロージャーの対象にはなりません。また、有価証券に投資するものについては、ディスクロージャーの対象になるのですが、流動性が低い有価証券として、500人以上が取得者である場合はディスクロージャの対象としています。これに関しては、「ファンドの持分を有価証券とし、これにディスクロージャー規制を及ぼすためであったはずですが、その目的はあまり達成されていないといえるでしょう。」

ディスクロージャーはなくとも、業者規制があり、販売時に説明義務があり、契約締結前に投資家に交付する書面を内閣総理大臣に届けなければならないのですが、「もっとも、販売時の説明義務を強化するだけで継続開示の代わりになるとは思えません。」

なるほど、なるほどです。

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2007年11月29日 (木)

イスラム金融の仕組み

最近、新聞を読んでいると、中東系のファンドが大活躍しているなということがわかります。オイル高でたっぷりお金があるからね。サブプライム問題でぼこぼこのシティや、最近あんまり元気のないソニーに投資していますね。彼らの目から見ると、現在のこれらの会社の株価は割安という判断からなのでしょう。

さて、イスラム金融という言葉があります。最近、ビジネス街の本屋さんで見かけます。信託大好きおばちゃんは、実は、イスラム大好きおばちゃんでして、学生のころ真剣に外国語大学のアラビア語科を目指そうと考えていた時期もあります。

本屋さんで、先日、糠谷英輝氏の「拡大するイスラーム金融」蒼天社出版を買いました。

著書の前半に、イスラム金融の特徴やら仕組みを書いています。

特徴としていくつかありますが、最大の特徴は、利子をとってはいけない。なぜなら、利子というのは、期間の経過により自然に発生するものであり、こういうものは不当利得と考えられるからです。利益というのは、汗かいた対価として受けるようなものという考えがあるのでしょうね。

利子を受け取ることができないなら金融機関はどうすればいいの?存在するの?ということですが、もちろん存在し、お金を貸して利息をとるということはできませんが、他の手法を使って、金融周りのビジネスをやっています。

この手法として著書では4つあげています。

○ ムラーバハ

これは、たとえば、事業会社が機械を買うために金融機関からお金を借りるのではなく、金融機関が機械を買って、それに利益をオンして事業会社に売却し、事業会社が代金を払うようなもの。割賦販売みたいなものもある。

       イジャーラ

これは、事業会社が欲しい機械を金融機関が買って、それを事業会社に貸し、リース料を受け取るようなもの。

       ムダーラバ

 これは、投資家からお金を預かり、そのお金を事業者に預託する。そして、事業者はそのお金を使って事業をし、その事業から利益がでたら、利益を顧客に分配するようなものです。事業による損失が生じた場合で事業者に過失等がないときは、資金提供者の負担になるようですが、出資額以上の負担については話し合いで解決されるようです。また、資金提供者は、事業の管理経営に一切干渉しない。

 このあたりから考えると、受託者の責任が有限で、受益者の責任が無限になるように作られた信託に近いかなあとも思うのです。

       ムシャーラカ

これは 投資家と銀行が共同で出資して事業をしましょうというもの。利益は契約により決めた比率で分配され、損失が生じた場合は、出資割合に応じて負担する。なお、こっちは、ムダーラバと異なり、出資者が事業経営に参加する。

 このあたりから考えると、こっちは、組合に近いのかなあと思うのです。

 これらの仕組みを利用してイスラム金融は行われているようです。いまのところ、日本国内でイスラム金融が流行する可能性は不透明ですが、広まるとなると上記の税制上の取り扱いがどうなるのか非常に気になります。きっと、お上系の人は、イスラム金融の仕組みを原典にあたって(アラビア語)調べないとまずいのでしょうね。がんばってください!

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2007年11月28日 (水)

やっぱり今朝は金融一体課税

今朝の日経は信託大好きおばちゃん的には、いろいろ興味のあることはあるのですが、やっぱり、一面トップの金融一体課税でしょうね。

金融一体課税というのは、個人の持っている金融資産の保有期間に生ずる所得と、金融資産を売却や償還したときに生ずる所得や損失をまとめて、赤字がある場合は黒字と相殺して税金を計算しましょうねというシステムです。

今の個人の税金のシステムでは、ばらばら。 配当所得と譲渡損失は通算できない。ただ、例外があって、投資信託の解約損(これは配当所得系)と株の譲渡所得は通算できる

このシステムが実現できるのは望ましいことですがいろいろ問題もある。

まず、金融商品のどの範囲にするか。金融商品といっても株や預金だけじゃない。信託まわりでも、投資信託やら合同運用信託やら受益証券発行信託やらある。他にもいっぱいある。

記事によると、まず、配当と譲渡益の一体課税で、利子は次のステップらしい。でも、配当といっても、株だけじゃなくて、投資信託も受益証券発行信託もあるよ。こっちも含めるのかな。

次に税率、株の配当といっても、課税システムは、今、一律じゃない。上場株で、大株主じゃなかったら税率は10%で申告しなくていいけど、上場していない株だったら源泉税率は20%で、配当が少額じゃなかったら申告しないといけない。投資信託だって似たようなシステムのはず。

こんな状態で、一律課税といっても難しいよね。だって、上場株と非上場株を持っていて、両者から配当をもらい、株で損失もだした。さて、この損失はどっちから引けるの? そりゃ、通常は、非上場株の配当から損失を引いた方が得だよね。

税金逃れしないように損失を取れる部分は規制を設けるようだけど。これって、たとえば損失の繰越控除は認めないというようなものなのかなあ。

とりあえず、上場株の配当や譲渡益の10%課税は、20093月まで延長されそうな雲行きのようですが。

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2007年11月27日 (火)

「サブプライム問題とリスク評価 不動産金融の人材を育てよ」

昨日(1126日)は、なにかと話題の民事再生を申し立てたクレディアの債権届出の締切日でした。約5,000件届いたそうです。(本日の日経朝刊 「金融フラッシュ」より)

さて、本日の日経の経済教室は、久垣新早稲田大学客員教授の「サブプライム問題とリスク評価 不動産金融の人材を育てよ」です。

 簡単にいうと、サブプライム問題が起こったのは、決して、証券化のシステム自体が悪いからではない。

○不動産の価格は上がり続けるという危うい前提に作られたハイリスクハイリターン商品なのに、その前提が崩れたこと。

     ハイリスクハイリターン商品なのに、審査、格付け機関等のリスクの評価が低すぎたこと。

     投資家の方もハイリスクのある商品であるのに、そのリスクを把握分析できなかったこと。

これらが原因である。ようするに証券化にかかわる人たちが、それぞれ適切なリスク評価ができるようになれば問題は解決できるのではないだろうか。

ただ、日本にはリスク評価ができるような人材が少ない。これは教育インフラが充実していないことにも問題がある。日本にとって不動産金融は重要であるので、人材の育成のためのインフラ作りに官民が早急に取り組んで欲しい。

というようなことだと思います。信託大好きおばちゃんも体系的にこの辺のファイナンスを勉強してみたいですぅ♪

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2007年11月26日 (月)

国際会計基準の損益計算書ってどんなのだろう?

 日経ビジネス20071126日号で、「会計鎖国・日本の敗北」という特集があります。日本が2011年までに国際会計基準に合わせることが決まったのですが、これは、今の日本の財務諸表と異なる部分が多いもののようです。この記事の中で、日本電波工業が既に国際会計基準による決算書を出しているようです。記事にも連結PLが載っているのですが、オリジナルにあたってみました。翻訳はおばちゃん流

2007年(単位:M円)

売上    73,307

売上原価  52,546

売上総利益 20,761

販管費    8,776

研究開発費  2,189

その他費用  2,293

営業利益   7,503

金融収支    798

税前利益   6,705

法人税等   2,221

当期利益  4,484

株主持分   4,474

少数株主持分   7

当期純利益  4,484

 

現行の連結財務諸表と大きく異なるのは、日本基準では、特別損益に入っている項目が、その他の中に入ってきて、営業利益の中身を構成することになる点ですね。日本電波工業の連結財務諸表の特別損益の主たるものとして、減損損失1,662M円あります。これが、国際会計基準になるとその他費用の中に入ってきて、それは注記の中から読み取ることになります。

日本電波工業さんは、日経ビジネスの記事によりますと、国際会計基準の導入はかなり大変だったようですが、その結果、投資家の外人比率が高まり、海外市場でCBを発行した場合の投資家の需要が募集額の約8倍に積みあがったようです。苦労を先取りして利益も得たということでしょう。

日本企業は、今、内部統制で大変なのに、これが落ち着くと次は国際会計基準が待ち受けているということですね。大変ですねとコメントするのは簡単なのですが、現場は大変だ!

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2007年11月25日 (日)

ネイティブ大阪弁

3連休の最終日の夕方。今日も東京は素敵な青空の一日でしたね。

 時々、テレビ番組を見ているのですが、大阪が舞台のドラマの場合は、登場人物が大阪弁を使っています。でも、この大阪弁、ちょっと聞いただけで、ネイティブかノンネイティブかわかるんですね。

 せりふ自体は大阪弁なんですけど、違う。 たとえば、大阪弁で「あかんわ」という言葉があります。これを訳すると「こりゃだめだ」というようなことだと思います。でも、このあかんわという言葉ひとつをとってみてもネイティブかノンネイティブかわかります。

どこが違うか。間合いなんですよね。ネイティブの場合、「あかんわ」という言葉がなんともタイミングよくポンと言葉がでる。これが、ノンネイティブの場合は、いまいち、間が抜けている。それから、イントネーションもちょっと変な場合が多い。私の場合は、「あかんわ」の 「か」を強調させ、「わ」を抜くように言いますね。

 言葉を覚えるのは誰でもできるけど、ネイティブレベルの会話ができるというのは難しい。大阪弁ですら難しいのだから、外国語を勉強するのは難しい。

 今年に入ってから、NHKのラジオ講座で中国語の入門講座を聞くだけじゃなく、先生の言葉に続いてリピートしているのですが、なかなか上達しないですねえ。

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2007年11月23日 (金)

アルファブロガーアワード あと10日

今日は三連休の初日、東京は晴れているけど肌寒いですね。なんか、昨日、おおすぎせんせいのブログでリアル信託大好きおばちゃんと遭遇したみたいなことをお書きになられましたおかげで、おおすぎブログ経由のお客さまが多くお越しいただきありがとうございます。

大杉先生ともお話したんですが、アルファブロガーアワードの定義とは何でしょうね。 ヒット数や人気投票で決めてしまうと、マニアックなブログははじかれてしまうし、多様化した現代社会で(おおげさですが)、何のためにそのブログを読むのかというのは、千差万別だと思うのです。ある人たちにとっては物凄く必要な情報を発信することが、一般的なメディアと比較してブログの本質的な価値であると考えています。

でも、それってマスでみると非常に少数派、そういうブログをどうアルファブロガーアワードでは評価するのかなあって思ってます。ベストテンなんていわずに、よくがんばったで賞、とか、マニアックで賞とか、ニッチな分野の第一人者で賞とか、ユニークなネーミングの賞作ったりしたらいいのかもしれません。普遍性がないのでやっぱりだめなのかな。

このアルファブロガーアワードにノミネートしていただいたことで読者数が増えたことを非常にうれしく思っています。信託大好きおばちゃんの生きる支え(おおげさですが)です。毎朝、即席ネタを書いてる自転車操業状態ですが、これからも自分が書きたいと思うことを自分の言葉で書いていけたらと思っております。

また、応援コメントをいただいたkimutaxさん、fredyさん、grandeさん、あおさんさん、埼玉のよっちゃんさんありがとうございました。

あと10日となりましたが、もし、まだ、投票していただいていない方がいらっしゃいましたら、是非、投票してくださいね。

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2007年11月22日 (木)

インド株をJDRとして、日本で買えるか? No2

 今日 東京版ミシュランが発売されるようですね。味覚に番付をつけるのって、非常に難しいと思うのです。人それぞれですしね。貧乏人の信託大好きおばちゃんは、日経に今朝載っていたお店には行ったことないです。ミシュランには載っていませんが、1ヶ月に1度は顔をのぞかせる店が築地場内市場の「あんこう高はし」という食堂のようなお店です。味は料亭以上! ちょっと高いけど、ほんとうにおいしいです。あー魚食ったぁという満足感をいつもゲットできますからね。

 今日は、超マニアックな話。もし、インド株のJDR(日本版預託証券)が実現したら、税金はどうなるか?

 JDRは、受益証券発行信託(受益権が有価証券として発行される信託)をベースにすると思います。まず、インド株からの配当を受けた場合の源泉税はどうなるのか?

 受益証券発行信託のうち一定の要件を満たす特定受益証券発行信託は、信託段階で税金がかからず、受益者に分配された時点で税金がかかるものです。こういうのは、パススルー課税とは言わない。パススルー課税の信託の場合は、信託財産も収入もダイレクトに受益者のものとされるけど、特定受益証券発行信託は、信託という器と受益者は別のものだという前提のもとに、あえて信託の器で税金をかけていないという仕組みです。

 だから、インド株の発行会社が配当を支払うときは、信託を通り越した受益者にダイレクトに支払うものと税務上考えるのではなく、信託というか受託者に払うものと考えるのでしょうね。そしたら、受託者が日本法人なので、日印租税条約で配当の源泉は10%じゃないかなあ。そうするとインドの会社が100の配当を払ったら10%の源泉を差し引いて90が信託という器にやってくる。

 次に特定受益証券発行信託から受益者に配当を支払うときに源泉税を差し引く。上場の場合の源泉が改正でどうなるかわからないから、とりあえず20%の源泉税を差し引くとする。でも、すでに10%税金を外国で取られているから、この分を控除した残りを源泉徴収する。つまり、当初の配当に実質的に20 の税金が源泉徴収(10% インド、10%日本)されるような仕組みではないかと思うのです。日本では90の配当に20% の税金をかけるのではなく、100の配当に20 の税率で税金を計算して、既に払った10の税金を引いて10を日本での源泉として差し引かれ、日本の投資家には80のお金が入ってくるということかなあ。

この辺どうなっているか、いまいちわからないので、間違っていたらご指摘くださいね。

 じゃ、JDRを売却した場合はどうなるのか? これは日本では株の譲渡と同じ取り扱いだと思います。ただ、JDRの譲渡益にはインドでは税金がかからないようです。

 それでは、JDRの預託証券を株式に転換した場合、転換した時点で、キャピタルゲイン課税するのか? 配当課税なのか? 繰り延べるのか? これは、わかりません。

払い戻しと考えると投資信託とかと整合させるために配当所得なのかもしれませんが、預り証が株に変わるだけだから、繰り延べも考えられる。

 最後に、現物のインド株式を日本で譲渡した場合はどうなるのか? どうも、日本とインドの両方で税金がかかるようです。

 インドの国内法では、インド国外でインド株を譲渡しても譲渡益に課税されるそうです。そして、租税条約でもインドでの課税を認めているようです。実際にインド政府が税金をとれるかどうかはわかりませんが♪

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2007年11月21日 (水)

三越と伊勢丹の統合と有価証券報告書

昨日は、霞ヶ関ビルの35階で、生の金融のお話を関係者の方からお聞きする勉強会なるものがありました。特に海外のファンドがらみのファイナンスに怪しいものがあるというようなお話で、世間知らずの信託大好きおばちゃんには、とても勉強になる時間をいただきました。ありがとうございます。

今朝の日経で、プロ向け市場企業は有価証券報告書の提出を免除するという記事がのっています。以前、働いていたところで有価証券報告書のチェックの末端をやったことがあるのですが、これってほんとうに作るのは大変です。でも、非常に役に立つ情報が満載されています。

たとえば、今朝の日経で三越と伊勢丹の統合承認の記事があるのですが、ぱっとイメージしたら三越の方が大きいのに、どうして伊勢丹に統合されるような形になるのかわかりません。でも、有価証券報告書の数値を見ると、なるほどなとわかります。

たとえば、両社の連結損益計算書と単体損益計算書の主だった数値を比較すると

      伊勢丹(2007.3) 三越(2007.2)M

(連結)

 売上     781,798                 804,120

経常利益   33,416                   17,019

法人税等   11,870                       541

当期純利益   18,291                   12,936

(単体) 

 売上        454,951                 747,982

経常利益      22,832                   9,002

法人税等      7,296                       17

当期純利益     12,383                  1,671

 連結では三越も利益はでていますが、単体では三越は赤字です。三越の利益の中には持分法適用会社(3社あるのですが、プランタン銀座か?)の利益の貢献が大のようですね。

また、税効果の注記をみていると、伊勢丹は単体では欠損はでていませんが、連結子会社の中には繰越欠損がある会社もある。また、三越においては、単体でもかなりの繰越欠損があるようです。

この辺からみても伊勢丹による三越の救済に近い統合というのが読めますね。

 まあ、上記にあげたような主たる数値は、たとえ有価証券報告書の提出がなくなっても公表されるでしょうけど.、細かい数値がでないとやっぱり外部としては情報をつかみにくいんですよね。

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2007年11月20日 (火)

JTって食品事業をやってたんだ

今朝の日経の一面 一番でっかい見出しは住信・あおぞら銀 包括提携 ですが、こっちはおいといてjT・日清、加ト吉を買収の方

 JTが不正取引で評判を落とした加ト吉にTOBをかけるそうです。100%
取得して、そのうち49%を日清食品に譲渡する。TOBだから現金払です。

 巷ではやりのM&Aでは現金なんて使わないのに、さすがJTです。ぽーんと1,000億円 20079月末の現金等が4,019.41億円(連結ベース)あるからできるんでしょうね。

 でも、JTが食品事業をやってたなんて知りませんでした。 連結売上高をみると、20073月ベースで 売上が2,866億円 営業利益が67億円あるようです。

20083月中間期の短信を拝見しますと、

「飲料事業におきましては、自動販売機オペレーターである子会社㈱ジャパンビバレッジを中心とした着実な拡大を図るとともに、基幹ブランドである「ルーツ」を中心に、差別化を徹底的に追求した新製品等を積極的に開発・投入いたしました。

加工食品事業におきましては、市販用冷凍食品の「お弁当大人気!」シリーズ、「いまどき和膳」シリーズ等のラインナップの充実・強化を図り、事業量の拡大及び収益力の強化に努めております。

調味料事業におきましては、当社独自の技術を活用した高核酸酵母エキス等の天然調味料の開発・販路拡大等を通じ、事業基盤の強化に取り組んでおります。」

というようなことをやっていらっしゃるようです。

JT自体の連結売上高は、47,693億円(20073月期)から比較すると少ないですが、大きいと思っている日清食品の売上高は連結ベースで3,582億円(20073月期)加ト吉の売上高が連結ベースで3,486億円(20073月期)ですから、そんなにちっこいビジネスでもないです。

たばこの将来性が危ういので、食品事業や海外タバコ事業にM&Aをかけているようですが、お上系高収益独占企業の現金パワーによるビジネス展開はうまくいくでしょうか♪

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2007年11月19日 (月)

インド株をJDRとして、日本で買えるか? No1

商事法務No1815に 弁護士琴浦諒氏の「インドにおける預託証券に係る規制 -JDRの創設を踏まえて」があります。

信託法が改正になり、日本でも日本法ベースの円建ての預託証券を発行し、東証で流通させることが可能となりました。預託証券というのは、株式そのものでなく、株式を預託機関に預け、その預り証的な形の有価証券のことだと思います。会社が外国から資金調達したいけど、会社の作られた国の法律により、外国で直接株を発行できないような場合に使える制度です。

日本でも、従来から、ADR(アメリカの預託証券)が東証に上場されていたことはあったようですが、日本版はまだだったようです。

さて、インドですが、この論文によると、外人投資家は、インド証券取引委員会の登録を受けた機関投資家じゃないと、インドの国内証券取引所でインド株を買うことはできないようです。また、外国の証券取引所でも直接上場できないようです。

それゆえに、インドの会社が外国から資金調達をする場合には、預託証券を利用しているようです。以前は、インドで上場していない会社でも外国で預託証券を利用して資金調達できたようですが、今はだめみたいですね。

ADRも最近規制が厳しくてコストがかかり、資金調達のうまみが減ってきた。そこで、今般作られたJDRを使えないかということです。

JDRとして上場する場合の問題点はいろいろあると思うのですが、特に、開示上の問題が大きいです。インドの会計基準に準拠した財務諸表をそのまま利用することはできないので、それを日本基準に変えて監査を受けるか、USGAPPに基づいて財務諸表を作り監査を受けるか、また、日本語による開示が必要だけど、翻訳費用は会社もちでこれもきつい。

ようするにコストがいっぱいかかる。

 この点の解決策に関して、論文では次のようにお書きになられています。

 「なお、現在金融審議会により制度整備が検討されているプロ投資家向け市場においては、外国の会計基準や英語のみによる開示が認められる可能性があり、その場合、インド企業のJDRについても上記問題は相当程度解決されると考えられる。」そうです。

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2007年11月18日 (日)

受益証券発行信託計算規則のふ・し・ぎ お返事-2

この議論は、受益証券発行信託のうち、税制上の特典のある特定受益証券発行信託の要件の一つ、利益留保割合が2.5%以下であるということのこの利益留保割合算定時期って何ということです。「受益証券発行信託計算規則のふ・し・ぎ」、「受益証券発行信託計算規則のふ・し・ぎ お返事-1」をご参照くださいませ!

太郎さん 第3期に問題になるのは第1期の「利益留保割合算定の時期の利益留保割合」ですよね。

この「利益留保割合算定の時期の利益留保割合」が第1期のBS日のBS上の割合で算定されるということでしょうか?確かに条文を読むとそうとも読み取れるなあと思うのですが、とするとわざわざ利益留保割合算定の時期をBS提出日にした理由は何なんだろうと思うのですが。

信託大好きおばちゃん: ここでいう、利益留保割合の算定時期というのは、第1信託計算期間から2ヶ月目以内の税務署長に第1信託計算期間の貸借対照表を提出した日のことだと思いますが、これは、会社法でいう決算が確定した日(決算の数値等の変更がないことが、その会社として決まった日)の信託版だということです。会社法の決算の確定日というのは、原則として、株主総会の決議のあった日ですよね(会社法438②)。ところが、信託法では、株主総会を開いて決算を確定するということはない。でも確定した日というのは大事なので、外部に確定したことがわかる日、つまり、税務署長に貸借対照表を提出した日を確定した日ということとらまえ、それを利益留保割合算定の時期と表現しているのだと思います。

上記は、お上がお作りなされた平成19年改正税法のすべて298頁を参照にしています。

これは、財務省のHPでもとれます。

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受益証券発行信託計算規則のふ・し・ぎ お返事

太郎さん: 計算期間開始時までに到来した利益留保割合算定時期(事業年度終了後2ヶ月以内のFS提出時)において2.5%以内ですから、利益留保割合が問題になるのは第3期からではないでしょうか?

計算規則は関係ないような気が。つまり1,2期は信託行為に規定さえあればよいのではないかと思います。

信託大好きおばちゃん: 太郎さん こんにちは! 信託大好きおばちゃんです。コメントありがとうございます。

受益証券発行信託(有価証券で受益権が発行される信託)について、一定の要件の場合は、受益者に分配された時点まで、課税が繰延べられる、つまり、信託段階で課税されないシステムになっています。この信託を特定受益証券発行信託というのだけど、その要件の一つに期末の利益留保割合が2.5%以下というものがあります。で、太郎さんのご指摘を受け、もうちょっと、細かく書いていくと、

たとえば、受益証券発行信託を平成2041日に組成する。第1信託計算期間は、平成2041日から21331日、第2信託計算期間は、平成2141日から平成22331日、第3信託計算期間は平成2241日から平成23331日までとする。

同様に、受託者の事業年度も4月―3月とする。

受託者は、事業年度終了から2ヶ月以内に、信託計算期間終了日が事業年度内にある特定受益証券発行信託の貸借対照表を出さないといけない。

上のケースであてはめると、受託者は、平成215月末までに、平成21331日終了の信託計算期間の特定受益証券発行信託の貸借対照表をお上に提出しなければならない。そして、その貸借対照表の数字、すなわち平成21331日末の繰越利益の元本に占める割合 いわゆる利益留保割合が2.5% を超えている場合は、第1信託計算期間から法人課税信託というのではなく、貸借対照表を提出した日の属する計算期間の翌信託計算期間から、つまり、第3信託計算期間から法人課税信託(信託段階で法人税が課税される信託)になってしまうわけです。

だから、第1、第2信託計算期間の利益留保割合は実際は2.5% を超えてもいいというのではない。翌々信託計算期間に天罰が下るから。

あくまでも利益留保割合というのは、会計上の数値をそれも貸借対照表をベースに決めています。だから、この数値が大事なのです。

もし、企業会計と同じ方法で貸借対照表を作ると、100万円出資して、第1計算期間に30万円儲けると、たとえ、29万円受益者に分配しても第1信託計算期間の利益留保割合は30万円/100万円>2.5%となってしまい、この貸借対照表をお上に提出することによって、正しい数値ということがオーソライズざれて、第