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2007年11月30日 (金)

帰ってきた黒沼悦郎さんの「金融商品取引法入門<第2版>」

 去年の9月に黒沼悦郎さんの「金融商品取引法入門」について記事を書きましたが、先日、「金融商品取引法入門<第2版>」をゲットして、ファンド周りだけ読みましたが、この本って、黒沼さんの個性というか意見というか批判がでていて面白いですね。

まず、有価証券の定義について、証券・証書が発行されている権利と発行されていない権利(みなし有価証券)にわけて規定しているのですが、これを一刀両断「古臭いやり方だといえるでしょう。」と切り捨てています。なんで、このように区分したかというと証券・証書の方が、流動性が高いということですが、株券も電子化されて、証券よりもはるかに流動性が高まることになるのでこの区分はナンセンスということでしょう。

集団投資持分は民法上の組合、商法上の匿名組合、投資事業有限責任組合、有限責任事業組合、社団法人の社員権、その他の権利であって、出資した金銭(または金銭に類するもの)を充てて行う事業から生ずる収益の配当・財産の分配を受けることができる権利なのですが、これに関しては「合同会社・合資会社を集団投資スキームの定義から除外するものであり、集団投資スキームという包括的な定義を設けた理念に反するという批判が当てはまるでしょう。」というご意見をお持ちです。

集団投資持分はみなし有価証券として、金融商品取引法の対象になっているのですが、これは、あくまでも業者規制であり、ディスクローズに関しては問題があるとおしゃってます。

集団投資の対象が有価証券なのか有価証券以外なのかに分かれるのですが、まず、有価証券以外のものに投資する場合には、ディスクロージャーの対象にはなりません。また、有価証券に投資するものについては、ディスクロージャーの対象になるのですが、流動性が低い有価証券として、500人以上が取得者である場合はディスクロージャの対象としています。これに関しては、「ファンドの持分を有価証券とし、これにディスクロージャー規制を及ぼすためであったはずですが、その目的はあまり達成されていないといえるでしょう。」

ディスクロージャーはなくとも、業者規制があり、販売時に説明義務があり、契約締結前に投資家に交付する書面を内閣総理大臣に届けなければならないのですが、「もっとも、販売時の説明義務を強化するだけで継続開示の代わりになるとは思えません。」

なるほど、なるほどです。

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2007年11月29日 (木)

イスラム金融の仕組み

最近、新聞を読んでいると、中東系のファンドが大活躍しているなということがわかります。オイル高でたっぷりお金があるからね。サブプライム問題でぼこぼこのシティや、最近あんまり元気のないソニーに投資していますね。彼らの目から見ると、現在のこれらの会社の株価は割安という判断からなのでしょう。

さて、イスラム金融という言葉があります。最近、ビジネス街の本屋さんで見かけます。信託大好きおばちゃんは、実は、イスラム大好きおばちゃんでして、学生のころ真剣に外国語大学のアラビア語科を目指そうと考えていた時期もあります。

本屋さんで、先日、糠谷英輝氏の「拡大するイスラーム金融」蒼天社出版を買いました。

著書の前半に、イスラム金融の特徴やら仕組みを書いています。

特徴としていくつかありますが、最大の特徴は、利子をとってはいけない。なぜなら、利子というのは、期間の経過により自然に発生するものであり、こういうものは不当利得と考えられるからです。利益というのは、汗かいた対価として受けるようなものという考えがあるのでしょうね。

利子を受け取ることができないなら金融機関はどうすればいいの?存在するの?ということですが、もちろん存在し、お金を貸して利息をとるということはできませんが、他の手法を使って、金融周りのビジネスをやっています。

この手法として著書では4つあげています。

○ ムラーバハ

これは、たとえば、事業会社が機械を買うために金融機関からお金を借りるのではなく、金融機関が機械を買って、それに利益をオンして事業会社に売却し、事業会社が代金を払うようなもの。割賦販売みたいなものもある。

       イジャーラ

これは、事業会社が欲しい機械を金融機関が買って、それを事業会社に貸し、リース料を受け取るようなもの。

       ムダーラバ

 これは、投資家からお金を預かり、そのお金を事業者に預託する。そして、事業者はそのお金を使って事業をし、その事業から利益がでたら、利益を顧客に分配するようなものです。事業による損失が生じた場合で事業者に過失等がないときは、資金提供者の負担になるようですが、出資額以上の負担については話し合いで解決されるようです。また、資金提供者は、事業の管理経営に一切干渉しない。

 このあたりから考えると、受託者の責任が有限で、受益者の責任が無限になるように作られた信託に近いかなあとも思うのです。

       ムシャーラカ

これは 投資家と銀行が共同で出資して事業をしましょうというもの。利益は契約により決めた比率で分配され、損失が生じた場合は、出資割合に応じて負担する。なお、こっちは、ムダーラバと異なり、出資者が事業経営に参加する。

 このあたりから考えると、こっちは、組合に近いのかなあと思うのです。

 これらの仕組みを利用してイスラム金融は行われているようです。いまのところ、日本国内でイスラム金融が流行する可能性は不透明ですが、広まるとなると上記の税制上の取り扱いがどうなるのか非常に気になります。きっと、お上系の人は、イスラム金融の仕組みを原典にあたって(アラビア語)調べないとまずいのでしょうね。がんばってください!

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2007年11月28日 (水)

やっぱり今朝は金融一体課税

今朝の日経は信託大好きおばちゃん的には、いろいろ興味のあることはあるのですが、やっぱり、一面トップの金融一体課税でしょうね。

金融一体課税というのは、個人の持っている金融資産の保有期間に生ずる所得と、金融資産を売却や償還したときに生ずる所得や損失をまとめて、赤字がある場合は黒字と相殺して税金を計算しましょうねというシステムです。

今の個人の税金のシステムでは、ばらばら。 配当所得と譲渡損失は通算できない。ただ、例外があって、投資信託の解約損(これは配当所得系)と株の譲渡所得は通算できる

このシステムが実現できるのは望ましいことですがいろいろ問題もある。

まず、金融商品のどの範囲にするか。金融商品といっても株や預金だけじゃない。信託まわりでも、投資信託やら合同運用信託やら受益証券発行信託やらある。他にもいっぱいある。

記事によると、まず、配当と譲渡益の一体課税で、利子は次のステップらしい。でも、配当といっても、株だけじゃなくて、投資信託も受益証券発行信託もあるよ。こっちも含めるのかな。

次に税率、株の配当といっても、課税システムは、今、一律じゃない。上場株で、大株主じゃなかったら税率は10%で申告しなくていいけど、上場していない株だったら源泉税率は20%で、配当が少額じゃなかったら申告しないといけない。投資信託だって似たようなシステムのはず。

こんな状態で、一律課税といっても難しいよね。だって、上場株と非上場株を持っていて、両者から配当をもらい、株で損失もだした。さて、この損失はどっちから引けるの? そりゃ、通常は、非上場株の配当から損失を引いた方が得だよね。

税金逃れしないように損失を取れる部分は規制を設けるようだけど。これって、たとえば損失の繰越控除は認めないというようなものなのかなあ。

とりあえず、上場株の配当や譲渡益の10%課税は、20093月まで延長されそうな雲行きのようですが。

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2007年11月27日 (火)

「サブプライム問題とリスク評価 不動産金融の人材を育てよ」

昨日(1126日)は、なにかと話題の民事再生を申し立てたクレディアの債権届出の締切日でした。約5,000件届いたそうです。(本日の日経朝刊 「金融フラッシュ」より)

さて、本日の日経の経済教室は、久垣新早稲田大学客員教授の「サブプライム問題とリスク評価 不動産金融の人材を育てよ」です。

 簡単にいうと、サブプライム問題が起こったのは、決して、証券化のシステム自体が悪いからではない。

○不動産の価格は上がり続けるという危うい前提に作られたハイリスクハイリターン商品なのに、その前提が崩れたこと。

     ハイリスクハイリターン商品なのに、審査、格付け機関等のリスクの評価が低すぎたこと。

     投資家の方もハイリスクのある商品であるのに、そのリスクを把握分析できなかったこと。

これらが原因である。ようするに証券化にかかわる人たちが、それぞれ適切なリスク評価ができるようになれば問題は解決できるのではないだろうか。

ただ、日本にはリスク評価ができるような人材が少ない。これは教育インフラが充実していないことにも問題がある。日本にとって不動産金融は重要であるので、人材の育成のためのインフラ作りに官民が早急に取り組んで欲しい。

というようなことだと思います。信託大好きおばちゃんも体系的にこの辺のファイナンスを勉強してみたいですぅ♪

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2007年11月26日 (月)

国際会計基準の損益計算書ってどんなのだろう?

 日経ビジネス20071126日号で、「会計鎖国・日本の敗北」という特集があります。日本が2011年までに国際会計基準に合わせることが決まったのですが、これは、今の日本の財務諸表と異なる部分が多いもののようです。この記事の中で、日本電波工業が既に国際会計基準による決算書を出しているようです。記事にも連結PLが載っているのですが、オリジナルにあたってみました。翻訳はおばちゃん流

2007年(単位:M円)

売上    73,307

売上原価  52,546

売上総利益 20,761

販管費    8,776

研究開発費  2,189

その他費用  2,293

営業利益   7,503

金融収支    798

税前利益   6,705

法人税等   2,221

当期利益  4,484

株主持分   4,474

少数株主持分   7

当期純利益  4,484

 

現行の連結財務諸表と大きく異なるのは、日本基準では、特別損益に入っている項目が、その他の中に入ってきて、営業利益の中身を構成することになる点ですね。日本電波工業の連結財務諸表の特別損益の主たるものとして、減損損失1,662M円あります。これが、国際会計基準になるとその他費用の中に入ってきて、それは注記の中から読み取ることになります。

日本電波工業さんは、日経ビジネスの記事によりますと、国際会計基準の導入はかなり大変だったようですが、その結果、投資家の外人比率が高まり、海外市場でCBを発行した場合の投資家の需要が募集額の約8倍に積みあがったようです。苦労を先取りして利益も得たということでしょう。

日本企業は、今、内部統制で大変なのに、これが落ち着くと次は国際会計基準が待ち受けているということですね。大変ですねとコメントするのは簡単なのですが、現場は大変だ!

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2007年11月25日 (日)

ネイティブ大阪弁

3連休の最終日の夕方。今日も東京は素敵な青空の一日でしたね。

 時々、テレビ番組を見ているのですが、大阪が舞台のドラマの場合は、登場人物が大阪弁を使っています。でも、この大阪弁、ちょっと聞いただけで、ネイティブかノンネイティブかわかるんですね。

 せりふ自体は大阪弁なんですけど、違う。 たとえば、大阪弁で「あかんわ」という言葉があります。これを訳すると「こりゃだめだ」というようなことだと思います。でも、このあかんわという言葉ひとつをとってみてもネイティブかノンネイティブかわかります。

どこが違うか。間合いなんですよね。ネイティブの場合、「あかんわ」という言葉がなんともタイミングよくポンと言葉がでる。これが、ノンネイティブの場合は、いまいち、間が抜けている。それから、イントネーションもちょっと変な場合が多い。私の場合は、「あかんわ」の 「か」を強調させ、「わ」を抜くように言いますね。

 言葉を覚えるのは誰でもできるけど、ネイティブレベルの会話ができるというのは難しい。大阪弁ですら難しいのだから、外国語を勉強するのは難しい。

 今年に入ってから、NHKのラジオ講座で中国語の入門講座を聞くだけじゃなく、先生の言葉に続いてリピートしているのですが、なかなか上達しないですねえ。

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2007年11月23日 (金)

アルファブロガーアワード あと10日

今日は三連休の初日、東京は晴れているけど肌寒いですね。なんか、昨日、おおすぎせんせいのブログでリアル信託大好きおばちゃんと遭遇したみたいなことをお書きになられましたおかげで、おおすぎブログ経由のお客さまが多くお越しいただきありがとうございます。

大杉先生ともお話したんですが、アルファブロガーアワードの定義とは何でしょうね。 ヒット数や人気投票で決めてしまうと、マニアックなブログははじかれてしまうし、多様化した現代社会で(おおげさですが)、何のためにそのブログを読むのかというのは、千差万別だと思うのです。ある人たちにとっては物凄く必要な情報を発信することが、一般的なメディアと比較してブログの本質的な価値であると考えています。

でも、それってマスでみると非常に少数派、そういうブログをどうアルファブロガーアワードでは評価するのかなあって思ってます。ベストテンなんていわずに、よくがんばったで賞、とか、マニアックで賞とか、ニッチな分野の第一人者で賞とか、ユニークなネーミングの賞作ったりしたらいいのかもしれません。普遍性がないのでやっぱりだめなのかな。

このアルファブロガーアワードにノミネートしていただいたことで読者数が増えたことを非常にうれしく思っています。信託大好きおばちゃんの生きる支え(おおげさですが)です。毎朝、即席ネタを書いてる自転車操業状態ですが、これからも自分が書きたいと思うことを自分の言葉で書いていけたらと思っております。

また、応援コメントをいただいたkimutaxさん、fredyさん、grandeさん、あおさんさん、埼玉のよっちゃんさんありがとうございました。

あと10日となりましたが、もし、まだ、投票していただいていない方がいらっしゃいましたら、是非、投票してくださいね。

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2007年11月22日 (木)

インド株をJDRとして、日本で買えるか? No2

 今日 東京版ミシュランが発売されるようですね。味覚に番付をつけるのって、非常に難しいと思うのです。人それぞれですしね。貧乏人の信託大好きおばちゃんは、日経に今朝載っていたお店には行ったことないです。ミシュランには載っていませんが、1ヶ月に1度は顔をのぞかせる店が築地場内市場の「あんこう高はし」という食堂のようなお店です。味は料亭以上! ちょっと高いけど、ほんとうにおいしいです。あー魚食ったぁという満足感をいつもゲットできますからね。

 今日は、超マニアックな話。もし、インド株のJDR(日本版預託証券)が実現したら、税金はどうなるか?

 JDRは、受益証券発行信託(受益権が有価証券として発行される信託)をベースにすると思います。まず、インド株からの配当を受けた場合の源泉税はどうなるのか?

 受益証券発行信託のうち一定の要件を満たす特定受益証券発行信託は、信託段階で税金がかからず、受益者に分配された時点で税金がかかるものです。こういうのは、パススルー課税とは言わない。パススルー課税の信託の場合は、信託財産も収入もダイレクトに受益者のものとされるけど、特定受益証券発行信託は、信託という器と受益者は別のものだという前提のもとに、あえて信託の器で税金をかけていないという仕組みです。

 だから、インド株の発行会社が配当を支払うときは、信託を通り越した受益者にダイレクトに支払うものと税務上考えるのではなく、信託というか受託者に払うものと考えるのでしょうね。そしたら、受託者が日本法人なので、日印租税条約で配当の源泉は10%じゃないかなあ。そうするとインドの会社が100の配当を払ったら10%の源泉を差し引いて90が信託という器にやってくる。

 次に特定受益証券発行信託から受益者に配当を支払うときに源泉税を差し引く。上場の場合の源泉が改正でどうなるかわからないから、とりあえず20%の源泉税を差し引くとする。でも、すでに10%税金を外国で取られているから、この分を控除した残りを源泉徴収する。つまり、当初の配当に実質的に20 の税金が源泉徴収(10% インド、10%日本)されるような仕組みではないかと思うのです。日本では90の配当に20% の税金をかけるのではなく、100の配当に20 の税率で税金を計算して、既に払った10の税金を引いて10を日本での源泉として差し引かれ、日本の投資家には80のお金が入ってくるということかなあ。

この辺どうなっているか、いまいちわからないので、間違っていたらご指摘くださいね。

 じゃ、JDRを売却した場合はどうなるのか? これは日本では株の譲渡と同じ取り扱いだと思います。ただ、JDRの譲渡益にはインドでは税金がかからないようです。

 それでは、JDRの預託証券を株式に転換した場合、転換した時点で、キャピタルゲイン課税するのか? 配当課税なのか? 繰り延べるのか? これは、わかりません。

払い戻しと考えると投資信託とかと整合させるために配当所得なのかもしれませんが、預り証が株に変わるだけだから、繰り延べも考えられる。

 最後に、現物のインド株式を日本で譲渡した場合はどうなるのか? どうも、日本とインドの両方で税金がかかるようです。

 インドの国内法では、インド国外でインド株を譲渡しても譲渡益に課税されるそうです。そして、租税条約でもインドでの課税を認めているようです。実際にインド政府が税金をとれるかどうかはわかりませんが♪

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2007年11月21日 (水)

三越と伊勢丹の統合と有価証券報告書

昨日は、霞ヶ関ビルの35階で、生の金融のお話を関係者の方からお聞きする勉強会なるものがありました。特に海外のファンドがらみのファイナンスに怪しいものがあるというようなお話で、世間知らずの信託大好きおばちゃんには、とても勉強になる時間をいただきました。ありがとうございます。

今朝の日経で、プロ向け市場企業は有価証券報告書の提出を免除するという記事がのっています。以前、働いていたところで有価証券報告書のチェックの末端をやったことがあるのですが、これってほんとうに作るのは大変です。でも、非常に役に立つ情報が満載されています。

たとえば、今朝の日経で三越と伊勢丹の統合承認の記事があるのですが、ぱっとイメージしたら三越の方が大きいのに、どうして伊勢丹に統合されるような形になるのかわかりません。でも、有価証券報告書の数値を見ると、なるほどなとわかります。

たとえば、両社の連結損益計算書と単体損益計算書の主だった数値を比較すると

      伊勢丹(2007.3) 三越(2007.2)M

(連結)

 売上     781,798                 804,120

経常利益   33,416                   17,019

法人税等   11,870                       541

当期純利益   18,291                   12,936

(単体) 

 売上        454,951                 747,982

経常利益      22,832                   9,002

法人税等      7,296                       17

当期純利益     12,383                  1,671

 連結では三越も利益はでていますが、単体では三越は赤字です。三越の利益の中には持分法適用会社(3社あるのですが、プランタン銀座か?)の利益の貢献が大のようですね。

また、税効果の注記をみていると、伊勢丹は単体では欠損はでていませんが、連結子会社の中には繰越欠損がある会社もある。また、三越においては、単体でもかなりの繰越欠損があるようです。

この辺からみても伊勢丹による三越の救済に近い統合というのが読めますね。

 まあ、上記にあげたような主たる数値は、たとえ有価証券報告書の提出がなくなっても公表されるでしょうけど.、細かい数値がでないとやっぱり外部としては情報をつかみにくいんですよね。

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2007年11月20日 (火)

JTって食品事業をやってたんだ

今朝の日経の一面 一番でっかい見出しは住信・あおぞら銀 包括提携 ですが、こっちはおいといてjT・日清、加ト吉を買収の方

 JTが不正取引で評判を落とした加ト吉にTOBをかけるそうです。100%
取得して、そのうち49%を日清食品に譲渡する。TOBだから現金払です。

 巷ではやりのM&Aでは現金なんて使わないのに、さすがJTです。ぽーんと1,000億円 20079月末の現金等が4,019.41億円(連結ベース)あるからできるんでしょうね。

 でも、JTが食品事業をやってたなんて知りませんでした。 連結売上高をみると、20073月ベースで 売上が2,866億円 営業利益が67億円あるようです。

20083月中間期の短信を拝見しますと、

「飲料事業におきましては、自動販売機オペレーターである子会社㈱ジャパンビバレッジを中心とした着実な拡大を図るとともに、基幹ブランドである「ルーツ」を中心に、差別化を徹底的に追求した新製品等を積極的に開発・投入いたしました。

加工食品事業におきましては、市販用冷凍食品の「お弁当大人気!」シリーズ、「いまどき和膳」シリーズ等のラインナップの充実・強化を図り、事業量の拡大及び収益力の強化に努めております。

調味料事業におきましては、当社独自の技術を活用した高核酸酵母エキス等の天然調味料の開発・販路拡大等を通じ、事業基盤の強化に取り組んでおります。」

というようなことをやっていらっしゃるようです。

JT自体の連結売上高は、47,693億円(20073月期)から比較すると少ないですが、大きいと思っている日清食品の売上高は連結ベースで3,582億円(20073月期)加ト吉の売上高が連結ベースで3,486億円(20073月期)ですから、そんなにちっこいビジネスでもないです。

たばこの将来性が危ういので、食品事業や海外タバコ事業にM&Aをかけているようですが、お上系高収益独占企業の現金パワーによるビジネス展開はうまくいくでしょうか♪

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2007年11月19日 (月)

インド株をJDRとして、日本で買えるか? No1

商事法務No1815に 弁護士琴浦諒氏の「インドにおける預託証券に係る規制 -JDRの創設を踏まえて」があります。

信託法が改正になり、日本でも日本法ベースの円建ての預託証券を発行し、東証で流通させることが可能となりました。預託証券というのは、株式そのものでなく、株式を預託機関に預け、その預り証的な形の有価証券のことだと思います。会社が外国から資金調達したいけど、会社の作られた国の法律により、外国で直接株を発行できないような場合に使える制度です。

日本でも、従来から、ADR(アメリカの預託証券)が東証に上場されていたことはあったようですが、日本版はまだだったようです。

さて、インドですが、この論文によると、外人投資家は、インド証券取引委員会の登録を受けた機関投資家じゃないと、インドの国内証券取引所でインド株を買うことはできないようです。また、外国の証券取引所でも直接上場できないようです。

それゆえに、インドの会社が外国から資金調達をする場合には、預託証券を利用しているようです。以前は、インドで上場していない会社でも外国で預託証券を利用して資金調達できたようですが、今はだめみたいですね。

ADRも最近規制が厳しくてコストがかかり、資金調達のうまみが減ってきた。そこで、今般作られたJDRを使えないかということです。

JDRとして上場する場合の問題点はいろいろあると思うのですが、特に、開示上の問題が大きいです。インドの会計基準に準拠した財務諸表をそのまま利用することはできないので、それを日本基準に変えて監査を受けるか、USGAPPに基づいて財務諸表を作り監査を受けるか、また、日本語による開示が必要だけど、翻訳費用は会社もちでこれもきつい。

ようするにコストがいっぱいかかる。

 この点の解決策に関して、論文では次のようにお書きになられています。

 「なお、現在金融審議会により制度整備が検討されているプロ投資家向け市場においては、外国の会計基準や英語のみによる開示が認められる可能性があり、その場合、インド企業のJDRについても上記問題は相当程度解決されると考えられる。」そうです。

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2007年11月18日 (日)

受益証券発行信託計算規則のふ・し・ぎ お返事-2

この議論は、受益証券発行信託のうち、税制上の特典のある特定受益証券発行信託の要件の一つ、利益留保割合が2.5%以下であるということのこの利益留保割合算定時期って何ということです。「受益証券発行信託計算規則のふ・し・ぎ」、「受益証券発行信託計算規則のふ・し・ぎ お返事-1」をご参照くださいませ!

太郎さん 第3期に問題になるのは第1期の「利益留保割合算定の時期の利益留保割合」ですよね。

この「利益留保割合算定の時期の利益留保割合」が第1期のBS日のBS上の割合で算定されるということでしょうか?確かに条文を読むとそうとも読み取れるなあと思うのですが、とするとわざわざ利益留保割合算定の時期をBS提出日にした理由は何なんだろうと思うのですが。

信託大好きおばちゃん: ここでいう、利益留保割合の算定時期というのは、第1信託計算期間から2ヶ月目以内の税務署長に第1信託計算期間の貸借対照表を提出した日のことだと思いますが、これは、会社法でいう決算が確定した日(決算の数値等の変更がないことが、その会社として決まった日)の信託版だということです。会社法の決算の確定日というのは、原則として、株主総会の決議のあった日ですよね(会社法438②)。ところが、信託法では、株主総会を開いて決算を確定するということはない。でも確定した日というのは大事なので、外部に確定したことがわかる日、つまり、税務署長に貸借対照表を提出した日を確定した日ということとらまえ、それを利益留保割合算定の時期と表現しているのだと思います。

上記は、お上がお作りなされた平成19年改正税法のすべて298頁を参照にしています。

これは、財務省のHPでもとれます。

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受益証券発行信託計算規則のふ・し・ぎ お返事

太郎さん: 計算期間開始時までに到来した利益留保割合算定時期(事業年度終了後2ヶ月以内のFS提出時)において2.5%以内ですから、利益留保割合が問題になるのは第3期からではないでしょうか?

計算規則は関係ないような気が。つまり1,2期は信託行為に規定さえあればよいのではないかと思います。

信託大好きおばちゃん: 太郎さん こんにちは! 信託大好きおばちゃんです。コメントありがとうございます。

受益証券発行信託(有価証券で受益権が発行される信託)について、一定の要件の場合は、受益者に分配された時点まで、課税が繰延べられる、つまり、信託段階で課税されないシステムになっています。この信託を特定受益証券発行信託というのだけど、その要件の一つに期末の利益留保割合が2.5%以下というものがあります。で、太郎さんのご指摘を受け、もうちょっと、細かく書いていくと、

たとえば、受益証券発行信託を平成2041日に組成する。第1信託計算期間は、平成2041日から21331日、第2信託計算期間は、平成2141日から平成22331日、第3信託計算期間は平成2241日から平成23331日までとする。

同様に、受託者の事業年度も4月―3月とする。

受託者は、事業年度終了から2ヶ月以内に、信託計算期間終了日が事業年度内にある特定受益証券発行信託の貸借対照表を出さないといけない。

上のケースであてはめると、受託者は、平成215月末までに、平成21331日終了の信託計算期間の特定受益証券発行信託の貸借対照表をお上に提出しなければならない。そして、その貸借対照表の数字、すなわち平成21331日末の繰越利益の元本に占める割合 いわゆる利益留保割合が2.5% を超えている場合は、第1信託計算期間から法人課税信託というのではなく、貸借対照表を提出した日の属する計算期間の翌信託計算期間から、つまり、第3信託計算期間から法人課税信託(信託段階で法人税が課税される信託)になってしまうわけです。

だから、第1、第2信託計算期間の利益留保割合は実際は2.5% を超えてもいいというのではない。翌々信託計算期間に天罰が下るから。

あくまでも利益留保割合というのは、会計上の数値をそれも貸借対照表をベースに決めています。だから、この数値が大事なのです。

もし、企業会計と同じ方法で貸借対照表を作ると、100万円出資して、第1計算期間に30万円儲けると、たとえ、29万円受益者に分配しても第1信託計算期間の利益留保割合は30万円/100万円>2.5%となってしまい、この貸借対照表をお上に提出することによって、正しい数値ということがオーソライズざれて、第3信託計算期間から法人課税信託となると思うのです。

もし、受益証券発行信託計算規則に基づくと、29万円の分配を加味した貸借対照表を提出することになるから、利益留保割合が1万円/100万円≦2.5%となり、第3信託計算期間も、受益者分配時課税をキープすることができるとなります。だから計算規則は非常に大事です。

というわけで、ちょっと、前回の記事の書き方が誤解を招いたので、その部分は訂正しておきます。

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2007年11月16日 (金)

受益証券発行信託計算規則のふ・し・ぎ

9月の末に信託協会が、受益証券発行信託計算規則なるものをHPで公表されました。

新信託法において、受益証券発行信託という受益権が有価証券にのっかって、流通性がパワーアップされるような信託が普通に作られるようになりました。

 この受益証券発行信託の税制がどうなっているかというと、一定の条件を満たす場合は、信託段階で課税せず、受益者に収益の分配があった時点で、受益者に課税されます。この要件を満たさなかったら、信託段階で法人税が課税されてしまう。

 この一定の条件のひとつとして未分配利益割合が2.5%以下というのがあります。これはどういうことかというと、期末の元本総額のうち、貸借対照表に載っている留保金の額ということです。

 これ、企業会計しか学んでいない人が読むと ええつとなるところです。たとえば、今年事業を100万円現金出資して会社を始めたら、 30万円現金収入があり、期末には、現金が130万円になりました。

 この場合の企業会計での仕訳は、  

現金 100万円   資本金 100万円

現金  30万円   収入  30万円

  損益計算書は   収入 30万円

         当期純利益30万円

  

  貸借対照表は   現金 130万円  資本金 100万円

                   利益剰余金 30万円

  となるはずです。

 もし この利益のうち29万円を株主に配当するとしても、それは、貸借対照表には載ってこないはずです。 もし、これと同じルールが信託の会計でも適用されるとなると、期末の未分配利益割合って 30万円/100万円=30%>2.5%で 翌々信託計算期間から法人課税信託となるわけです。

 さて、受益証券発行信託計算規則をじっくり読むと 損益計算書のお尻が当期純利益ではなく、その利益の処分まであって、その残りが繰越利益になるようです。

だから、受益証券発行信託的に損益計算書を作っていくと

 損益計算書は   収入       30万円

         当期純利益     30万円

         当期未処分利益   30万円

         利益処分額  

          受益権収益分配金 29万円

         次期繰越利益     1万円

そして、貸借対照表は

 現金 130万円   たぶん未払受益権収益分配金  29万円

                       元本 100万円

                     留保金   1万円

したがって、未分配利益の割合が1万円/100万円=1%≦2.5%だから、特定受益証券発行信託の要件を満たしているとなる。

損益計算書に当期の利益に対する利益処分まで織り込むのは、利益処分をどうするかというのは、通常、お約束として決まっており株主総会等の承認に類するものが必要とならないからということなのかなあ。

 

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2007年11月15日 (木)

ほんとうに「よくわかる自己株式の実務処理 Q&A」

実務書の極意は、読んで、すっとわかって、使えることだと思います。どんなに立派な言葉を並べ立てても、高尚な議論をしても、使えないものはダメです。

よくわかる自己株式の実務処理Q&Aは、ほんとうに使える本です。

 

構成は大きく分けて3つです。自己株式の見方・考え方・捉え方と自己株式の基本をマスターする、それから自己株式の実務Q&Aです。

特にすばらしいと思ったのは 自己株式の基本をマスターするです。実務というのは、法務だけ、会計だけ、税務だけというように縦割りでこなせるものではなく、あるひとつの行為に対して、法務や会計や税務が密接に絡み合っています。この本においては、自己株式の取得や消却、処分という場面において、どのような書類(議事録等)を作ればいいのか、会計上の仕訳はどうなるのか、別表処理はどうなるのか、源泉税はどうなるのか、届出書類は何ということを流れに沿って書いているところが素晴らしいです。ですから、これを見れば、実務がこなせます。

著者は 有田賢臣氏、金子登志雄氏、高橋昭彦氏のお三方です。金子氏は司法書士で、数々の売れる凄い実務書を書いておられるので、ご存知の方も多いと思います。有田氏、高橋氏は、以前、ご一緒に本を書かせていただいたこともありますが、お二方とも優秀なプロフェッショナルであることに疑いありません。

私が上記のように書いたことが、単なるヨイショかどうかは、どうぞ、書店へ行かれて、手にとってご確認ください。自己株式の実務をこなされる予定の方にとっては、決して、積読にはならない1冊だと確信しています。

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2007年11月14日 (水)

帰ってきた日興の△株式交換

ブログの大家さんがメンテナンスに入っていたので、更新時間が遅れてしまいました。

久々に、日興の△株式交換ネタの続き。

この△株式交換に関しては税務上興味をそそることが多いのですが、今朝は以前ご紹介した弁護士太田洋氏の旬刊商事法務N01812の優れた論文「三角合併等対応税制とM&A実務への影響」の内容を膨らませたお話を

今回の日興の△株式交換というのは、シティグループ・インク(米)(以下シティ)の100% 子会社であるシティグループ・ジャパン・ホールディングス株式会社(以下CJH)と日興コーディアルが株式交換をし、日興コーディアルがCJHの100% 子会社となり、日興コーディアルの株主は、シティの株主となるというスキームです。

このスキーム実行後、日本ではCJHの下に日興コーディアルがぶらさがり続けることになるのかもしれません。日興―シティは、ぶら下がり続けるほうが合理的かもしれませんが、ちっちゃな持株会社の下にでっかい事業会社がぶらさがることが合理的でない場合もあります。そういう場合は、ちっちゃな持株会社とでっかい事業会社を合併させることを通常考えるはずです。

株式交換は、通常、税務メリットのある適格株式交換になるように実行すると思います。適格株式交換にあてはまらないと株式交換時に株主が変わるだけなのに、100% 子会社となる会社の方で含み損益を計上しないといけないという問題があるからです。

もし、株式交換後に株式交換の当事者となった会社が合併したような場合は、そっちの合併も一定の要件を満たしたものじゃないと、株式交換自体が適格にならないです。

そこで、仮定の仮定の話、もしCJHと日興コーディアルが株式交換後に合併すると決めた場合は、どんな要件が必要かということを書きます。

法人税法施行令4条の2⑯二をこのケースにあてはまめると、

株式交換前に、日興コーディアルとCJHがシティによって株式を支配される関係である。これはOK 株式交換前にCJHはシティの100%子会社、日興コーディアルはCJHの68% 子会社だから。そして、これにプラスして、株式交換後にCJHと日興コーディアルとの間にシティによる支配関係が継続 OKと仮定。株式交換後に、日興コーディアルやCJHを被合併法人とする適格合併が行われることが見込まれる場合は、被合併法人の区分に応じて次の要件を満たすこと。税制上の適格合併じゃないと合併時に被合併法人の含み損益を実現させたり、被合併法人の株主にみなし配当を生じさせる。100% 親子会社の合併だし、親会社の株主シティはたぶんCJHの株を持ち続けるから適格OKと仮定。

もし、被合併法人が日興コーディアルだったらどんな要件が必要か。

これは、株式交換後に日興コーディアルとCJHがシティによる支配関係があり、かつ、株式交換から合併直前までCJHが日興コーディアルの株を100%保有し続けること。

これは、やろうとすれば可能

では、被合併法人がCJHだったらどんな要件が必要か

これは、株式交換後に日興コーディアルとCJHがシティによる支配関係があり、かつ、株式交換から合併直前までCJHが日興コーディアルの株を100%保有し続け、かつ、適格合併後に適格合併にかかる合併法人日興コーディアルが、日興コーディアルの株式を100% 保有する関係が継続する??? 日興コーディアルとCJHが合併した場合、自分の株式を自分が100%保有し続けることはありえませんよね。多分、この法律では、シティグループ以外の会社がCJHを合併したような場合を想定していて、当事者同士、しかも、子会社が親会社を食う合併を想定していないからだと思うのです。

でも、子会社が親会社を食う合併ってありえます。たとえば、でっかい事業会社の事業に許認可が必要で、これをキープしたいような場合。日興コーディアルが合併法人でCJHが被合併法人となるような合併が次にあるなら、適格株式交換はアウトになるのか? 法律では読めないけど、CJHが存続法人である合併と日興コーディアルが存続法人となる合併は、実態として変わらないのなら、OKであってほしいなということを、太田さんはお書きになってらっしゃいますね♪

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2007年11月13日 (火)

SPCとSPTと法人課税信託の関係

質問: 、SPCとかSPTと法人課税信託の関係がよくわからないので教えてください。

信託大好きおばちゃん:

はいはい、SPCっていうのは、特別目的会社Special Purpose Companyのことですよね。

SPTというのは、たぶん、特定目的信託(Special Purpose Trust)のことですよね。

これを前提に簡単に説明します。

SPCというのは、別に特別の法律で作られた会社じゃないのですが、資産の証券化のための箱のような事業体のこと。投資家からお金を集めてきて、土地や債権をそのお金で買ってきて、これらの資産にお金を稼がせて、儲けを投資家に分配する。そんなことをするための箱。お金を集めるために、箱が社債のようなものを発行したり、匿名組合を利用したりしている。

この箱自体は、会社法の施行前は有限会社を利用することが多かったけど、今は合同会社が多いのではないかな。なぜって、有限会社や合同会社は、株式会社じゃないのでぶっつぶれても会社更生法の適用がないことから、ぶっつぶれたときに投資家が大損するリスクが減るからだと思うのです。

税金的に言うと、有限会社や合同会社は普通の株式会社と同様に、会社で生じた所得に対しては、会社が法人税を納めないといけない。でも、匿名組合契約を出資者と結んでいたら、この契約により出資者に分配される利益や損失はその会社の所得から差し引かれて税金を計算する。

SPT これは資産流動化に関する法律をベースにつくられた信託。同じく資産流動化に関する法律に基づいて作られる会社があって、こっちは特定目的会社(TMK)って言われている。TMKは結構メジャーだけど、SPTはちょーマイナー。いろいろ使い勝手が悪いみたいでSPTの事例は1件あるかどうからしい。

SPTは、委託者が資産を受託者に信託して、信託受益権を受け取り、これを小分けにして投資家に売却することにより資金調達できるようなもの。

ほかの信託と大きく異なるのは、課税上のしくみ。メジャーな信託というのは、信託段階で課税されず、受益者に課税されるよね。でも、SPTは、法人課税信託のメンバーのひとつ。

法人課税信託というのは、信託財産から生ずる所得について、信託段階で法人税課税される。ただし税金を払うのは受託者。受託者が自分の所得と別個に申告書を作って税金を納める。

信託を設定した時点で、資産は委託者から受託者にうつるけど、この時点で譲渡があったものとして、譲渡損益が委託者の方には生じる。別の会社に譲渡したようなものだから。受け入れた信託側では課税は生じない。出資を受けたようなものだから。

SPTで生じた所得に対する税金の課税のされ方は、ほとんど普通の会社と同じ。ただ、ひとつだけ大きな特徴があって、一定の要件を満たした場合は、配当が損金になる。この配当が損金になるのって、J-REITの元になる投資法人やTMKと同じ。要件として所得の90%超を配当として受益者に分配するとかごちゃごちゃある。

法人課税信託は5つのメンバーがいてるけど、配当が損金になるのは、あとひとつ、特殊な投資信託で一定の条件をクリアしてるやつ。こっちも非常にマイナー。あと3つの法人課税信託からの配当というのは、普通の会社と同じしくみ。課税済み所得からの分配ね。

というようなことだと思うのです♪

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2007年11月12日 (月)

税法で食うために簿記は必要か?

今朝は、日経が休みで、ネタもぱっと思い浮かばないので、最近、磯崎さんのブログで話題になっている、弁護士の新領域?から、この磯崎さんの記事の前の記事で、「法と経済学を司法試験科目に」に大賛成!ということをお書きになられ、その記事に対するコメントを広げたのが上記弁護士の新領域です。

 ようするに、企業法務をなさる弁護士さんは、経済学や会計学も学んだ方がいいのではないかということです。

 で、私的には、弁護士の方も企業法務(特に法人税法周り)を生業になさるなら、最低、経済学や会計学というより簿記を学んだ方がいいのではないかとコメントさせていただきました。

 簿記というのは、信託大好きおばちゃんのブログにはしょっちゅう登場するものですが、人類が作った優れたツールだと思います。借方 貸方という言葉があるのですが、経済取引を2つの面から表現したものです。

たとえば、お金を100万円借りたという取引があるなら。自分の手元に100万円現金が入ってくるという面と、いつかは100万円(+利息)を返済しないといけない義務が生じたという面がある。そして、それを仕訳という形で表現したら

 現金 100万円  借入金 100万円  となります。

 仕訳というのは、その取引が、どんなものかというのを、一行+アルファの言葉(勘定科目)と数字で的確に表すものです。ルールとして、ひとつの取引について借方(左側)このケースだと 現金100万円  貸方(右側)借入金100万円なのですが、この借方の数値と貸方の数値は必ず一致します。仕訳の行数が数行にわたることもありますが、この場合もトータルの借方、貸方の金額は一致します。

そして、勘定科目が同じものの数値を集めてきて、勘定科目ごとの数値を集計し、勘定科目ごとの数値をまとめて決算書というものができてきます。

 では、簿記は法人税法周りを学ぶ際に必要かということですが、確かに法人税法というのは、法律であり会計ではありません。でも、法人税の金額を計算するための仕組みの根底には簿記というか仕訳が存在してると思うのです。

 法人税法の申告書というのがあります。これはいっぱい別表がついているものですが、基本になるのは別表4や別表5といわれるものです。

 この2つの別表の位置づけは、 ある取引について、税務上の取り扱いと会計上の取り扱いが異なる場合の調整部分をまとめたものです。

 たとえば、減価償却を会計上100万円しました。でも税務上認められる減価償却は、60万円ですよという場合があります。仕訳で表現すると次のとおり。

 会計上   減価償却費  100万円  減価償却累計額 100万円

 税務上   減価償却費  60万円  減価償却累計額 60万円

そうすると、法人税法を計算するためには、減価償却費を60万円に変更しなければなりません。そのためには次の仕訳の調整を入れる必要があります。

       減価償却累計額 40万円   減価償却費 40万円

つまり、減価償却費40万円分税務上の費用を減らす。これを法人税申告書の別表4(税務上の損益計算書みたいなもの)でやる。そして、減価償却累計額を40万円減らす。でもこれは、永遠に減価償却できないようなものではなく、今回は減価償却できないけど、将来的には減価償却できるものだから、この分は会計上は資産の目減りだけど、税務上は資産として残っていると考えて、別表5(1)(税務上の貸借対照表みたいなもの)に、税務上の利益の増加という形でもっていくわけです。

仕訳がわかっていたら、会計上の仕訳と税務上の仕訳を作って、差異の調整を考えて申告書を作ればいいのですが、仕訳がわかっていなかったら結構大変なんですよね。別に、申告書を作れといわないのですが、申告書の構造というかその根底にある仕訳が理解できないと、それをベースにした仕事をこなすのが難しい場合もあるのではないでしょうか

決算書である貸借対照表と損益計算書のいいところは、計算間違いを発見できる検算機能があるところですが、この申告書も計算間違いを発見できる検算機能があります。

ある方が、日本の法人税法の申告書のいいところは、複式簿記の考え方に基づいているところであり、アメリカよりも進んでいる。なぜなら、アメリカの申告書では、複式簿記の考えに基づかず、単式簿記?の考えに基づいているからとおっしゃられたことがあります。単式簿記なら、検算が難しい。合併だ分社だなんてやっていたら、わけわからなくなりますよね。でも、日本の場合、組織再編をしようと、資本を増減しようと、それなりにきちんと整理、表現できる。

ということで、法人税法を生業とされるなら、簿記の原理を理解するなんて物凄いことを考えず、感覚というかイメージで仕訳が浮かぶようにされた方がいいと思うのです♪

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2007年11月 9日 (金)

ふんだりけったり法人課税REITの投資家

前回、どうもFCレジデンシャル投資法人に、ほんとうに本邦初の法人課税されそうだというお話を書きました。

 今日は、このREITからの分配金は、たとえ、法人課税されようとも、投資家サイドで受取配当益金不算入や配当控除が使えないんじゃないかという疑問を書きます。

REITの特徴は、何度も書いていますが、一定の要件を満たせば、REITにおいて配当が税務上の費用(損金)となることです。通常、配当は、利益の処分だから損金にはなりません。

REITで100の利益が出た場合、要件を満たせば、配当が損金となるので、100配当に回せる。もし、配当が損金にならないのだったら100の利益に法人税等が40かかるから、配当に60しかまわせません。

でも、一般の事業会社の場合は、100の利益に法人税等が40かかって、配当に60まわすシステムなんですね。だから、法人税がかかっても、この部分は、一般の事業会社とは変わらない。

ところがです。一般の事業会社(日本の事業会社ね)からの配当を法人がもらった場合は、その配当のうちアバウトにいえば50%とか100%部分は、税務上の収入(益金)にはならないのです。つまり、60配当をもらったら、会計上は60収入にあがるけど、税務上は一部又は、全部が収入にあがらない。そうなると、収入に上がらない部分だけ所得が減るから、投資家である法人の支払う法人税等も減るわけです。

また、一般の事業会社から配当を個人がもらった場合、配当控除といって税金のディスカウントがあるんです。

なぜこのような仕組みにするかというと、たとえば100の利益のでた会社の法人の株主が税金を引いた残り60を配当として受取り、その配当に税金をかけると、ここでかかる税金が60×40%=24となるから、手取りは36となる。でも、配当の元になる所得というのは100だけ。そうすると100の利益が配当という形で株主に流れるたびに税金をかけると同じ利益に2重にも3重にも税金をかけることになる。これは、おかしいということで、株主が法人の場合は、もらった配当を益金にしないシステム、株主が個人の場合は、税金のディスカウントのシステムが作られています。

REITに関しては、配当を損金にするということで、支払い時に税金がかからないことから株主には受取配当の益金不算入や配当控除の適用がないとされています。

ところが、法人課税されるようなREITができてしまいそうだ。そうすると、REITでの支払い段階では、事業会社と同じように税金がかかった後の残りを配当することになるから、投資家側では、事業会社と同じように二重課税を排除するようなシステムを作らないとおかしいですね。

でも、条文を読むと、そうじゃないような気がするのです。

たとえば、法人投資家のための条文

租税特別措置法67条の15(投資法人に係る課税の特例)

 5 法人が投資法人から支払を受ける配当等の額は、法人税法第23条第1項及び第93条第2項第2号に規定する配当等の額に該当しないものとみなす

これは、法人がREITから支払いを受ける配当は一律、受取配当の益金不算入の適用はありませんよということを書いていると思うのです。

また、個人投資家のための条文

第9条(配当控除の特例)

 個人の各年分の総所得金額のうちに次に掲げる配当等(所得税法第24条第1項に規定する配当等をいう。以下この条において同じ。)に係る配当所得がある場合には、当該配当所得については、同法第92条第1項の規定は、適用しない。七 投資信託及び投資法人に関する法律第2条第12項に規定する投資法人から支払を受けるべき配当等

 こっちも個人がREITから支払いを受ける配当は、一律、配当控除の対象にならないと書いているような気がするのです。

 でも、もしかしたら、例外規定があるのかもしれません。いや、きっと特別の規定があるに違いない。だってあんまりにも不合理だから。見つかったらこのブログでお知らせしますからね♪

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2007年11月 8日 (木)

本邦初、世界的にも稀な法人課税されそうなREIT

 今朝は、あんまり日経ネタがないし、頭の中にストックもないので、先月このブログでも話題になったREITの法人課税の話について、

 REIT(不動産投資信託)厳密にいうと投資法人は、お金を稼ぐためだけに作られた箱みたいなものです。この箱(ビークル)に投資家からのお金をがばっといれて、そのお金で不動産や不動産の受益権を買ってこの箱にいれて、お金を儲けさせます。そしてお金が儲かったら、それを投資家に分配します。

会社もお金儲けの箱だけど、この箱には人、物、金がはいっていて、わーっとお金儲けをするようなもの。でも投資法人という箱の中身は、ほぼ物だけ。お金は入ってきてもすぐ物に変わったり、出て行ったりするし、人は外から指図して箱の中に入ってきません。

投資家は、1円でも多くのお金が儲かればいいと思っていますが、儲けは収入から費用を引いて計算されるものです。最大の費用というのは税金で、日本では法人に対する実効税率は40% くらいです。100円儲けても40円税金をとられるから、60円しか残らない。つまり60円しか配当できないということです。

でも、もし、この投資法人という箱で税金がかからなかったら投資家は100円配当をもらうことができます。お金をいっぱい分配してくれる箱の方が魅力的だし、そっちに投資家のお金が集まります。投資法人に関しては、一定の要件を満たす場合は、投資家に支払う配当を税務上の費用(損金)としてみてあげましょうとなっています。このようにすることにより、投資法人段階では法人税がかかりません。

ところで、この配当が損金となる要件のひとつとして、投資法人が同族会社じゃないというものがあります。これは、期末に3人以下の株主が投資法人の株の過半数を持っていたらダメということです。ダメになったら、配当が4割カットになるわけです。

先月話題になっていたREIT FCレジデンシャル 投資法人のプレスリリース111日)を引用させていただきますと、

税法上の導管性要件を満たさない場合、利益の配当の損金算入ができなくなり、本投資法人の税負担が発生する結果、税負担相当額の投資主への分配金が減少します。このため、本投資法人としては、現時点において第4 期(平成19 10 月期)の利益予想および一口当たり分配金予想を下記のとおり修正します。

一口あたり分配金が、予想10,005円→5,857円となるわけです。

大量保有報告書によると上位3社で56.14%のようです。でも、これは期末の数字ではない。現在、確認中ということで、まだ最終的にどうなるかはわからないようですが、ほぼ4割カットは確定というようなことですね。

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2007年11月 7日 (水)

信託型従業員持株制度の課税関係

今日は、非常にマニアックなお話です。

 旬刊経理情報 2007.11.1(No1164)において、筑波大学大学院 弥永真生教授が「信託型従業員持株制度と連結の範囲」という原稿をお書きになられました。

 これは、従業員持株制度の信託型であり、広島ガスが今年の8月に導入されたもののようです。

この信託型従業員持ち株制度とは、

 会社の株式を信託して、受益者(この場合は、残余財産受益者になると思います。)を一定の要件を満たす従業員とします。

 信託側では、信託した株式を、借入により賄った資金により調達します。そして、信託期間、その株式を定期的に時価で持株会に売却します。信託期間終了時に、残余財産(現金)が残れば、その時点で、一定の要件に該当する従業員がこれらの分配を受けることになります。

 一定の要件に該当する従業員が分配金を受けるのは、信託が購入した会社の株式の株価よりも売却時の株価が高い場合のことです。たとえば11万円で100株購入して、売却時の平均売価が1.5万円の場合、信託終了時に残ったお金は、(1.5万円×100株)-(1万円×100株)=50万円となります(借入利息他の諸経費や税金は無視しています)。この50万円を信託終了時点での要件を満たした従業員が山分けすることになるということです。

 反対に、売却時の平均株価が1万円を切るような場合、たとえば平均売価が8,000円の場合は、信託終了時(0.8万円×100株)-(1万円×100株)=△20万円 つまり、20万円分、信託財産は債務超過となりますが、このような場合、当初の借入金のうち20万円は信託財産から支払えなくなるので、その株式の発行会社が責任を持って払うことになるようです。

 この信託は税制上、どのような信託になるのでしょうか。どうやら、この信託においては、株式の委託者である会社は、信託の内容を変更する権利を有していないこととされているようです(上記 弥永教授の原稿 経理情報No1164 26頁)。そうなると委託者は、税制上、「みなし受益者」にはなれない。また、残余財産受益者は存在していますが、最後になるまで、誰が受益者であるか特定されない。つまり、信託設定時に、誰が受益者であるか特定できないことになるから、この信託の設定時には、受益者のいない信託に該当するのではないかと考えられます。

 新信託法の施行を前提とした信託税制によると、受益者のいない信託においては、信託設定時に、委託者側だけでなく、信託財産側(受託者側)においても課税関係が生じます。  

 すなわち、委託者である会社が時価で株式を信託財産という法人に譲渡し、信託財産(受託者側)でも時価で株式を取得したものとみなして受贈益課税がなされるものと考えられます。信託期間中の売却益に関しても法人課税がされます。

 ただ、この課税関係は、委託者が無償で信託を設定した場合ですが、これを時価で受託者に売却し、お金を受け取ったと考えたらどうでしょうか。たとえば売却時の株の時価が100万円で、信託側で100万円調達して対価を支払った場合です。この株は自己株式として所有していたものであり、帳簿価額は60万円でした。税務上の仕訳は次のようになると思うのです。

委託者側  現金 100万円  自己株式(資本金等) 60万円

               資本金等 40万円

受託者側   現金 100万円  借入金 100万円

(信託財産) 株式 100万円  現金  100万円

 信託設定時に時価取引をしている場合は、受託者側に受贈益課税はおこりえないと思います。

そして、信託が終了し、その時点で、受益者が確定され、受益者に残余財産が分配されるということですが、税法的には、信託財産が解散し、清算中に受益者に分配されることから信託財産(受託者)側に清算所得課税、受益者側にみなし配当課税(法人課税信託だから、残余財産受益者=株主)という課税関係になるのではないかと思います。従業員の勤務の対価として受けるから給与所得になるという考えもありますが、どうするかは、お上がお決めになるでしょう。

また、信託終了時に債務超過が50万円生じたため、委託者である会社が50万円支払った場合のこの50万円は、従業員に対する給与ではなく、単純損金になるのではないかと思います。

広島ガスの事例は新信託法施行前の案件ですが、新信託法の施行後は上記のようになるのではないかなと思ったわけです。

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2007年11月 5日 (月)

またまた、日興△株式交換のなぞ 

どういうお話かというと、日興とシティが三角株式交換をするのですが、日興コーディアル証券の株主が受け取るシティ株式に端数が生じた場合に日興の株主は現金をもらうことになるのです。

このように現金の授受があるような場合、原則的には、日興コーディアル社においては株主が変わるだけなのに、会社が所有している資産などを時価評価して評価益がある場合はその部分に税金を課されるリスクがあります。でも、例外に該当する場合は、このようなリスクが生じないのです。

今回の日興とシティの三角株式交換において、日興株主が端数株式の替わりにお金をもらう場合は、税金のリスクがあるかどうかということが論点です。

KRPさん:

「T&Amaster」10月22日号にも記事がありますね。法人税基本通達1-4-2には、「株式交換完全親法人」等の三角株式交換や三角合併を想定した文言がないことから、一部の方が懸念されているみたいですし、実際に契約書の文言によってはまずいようだとあります。

為ご参考。

信託大好きおばちゃん 

KRPさん。ありがとうございます。 で、うーんとうなって、商事法務No1812を持って美容院に出かけていき、髪をいじってもらっている間、太田洋弁護士の「三角合併等対応税制とM&A実務への影響」を読んでいました。2時間くらいぼーっとするのもなんでしたので。

株式交換により、完全子法人となる予定の会社の旧株主は、完全親法人となる会社の株式を受け取ることになります。株式交換時に端数が生ずる場合は、その端数部分をまとめて競売して、代金を旧株主に支払わなければならないという規定が会社法にあります。でも、三角株式交換により完全親法人の親法人である外国会社の株式の交付を受ける際に生ずる端数に関しては、この会社法の規定の適用がないのです。

法人税法の解釈通達である1-4-2は、株式交換により端数が生じたことにより現金を受け取っても、原則的には、上記課税リスクはないといっています。でも、この通達は会社法の規定による端数の処理を前提に作っており、三角株式交換で外国会社の株に端数が生ずる場合なんて書かれていない。だから、三角株式交換の場合は駄目じゃないかと考える人もいたということでしょう。

この問題に対する回答のようなものが、上記太田論文(商事法務No1812 56頁)に記載されており、引用させていただくと

「課税当局は、合併契約書に交付される現金が端数調整分であることが明記されることなど一定の要件が充足されることを前提として、その部分について現金その他の財産が交付されることの一事をもっては税制適格該当性を否定しないとの柔軟な運用で望む方針のようである。」

ということだそうです。

ところで、113日の日経新聞に「シティ株低迷 三角合併に影」という記事があります。サブプライム問題でシティは大損失を計上し、プリンスとかいうエライさんがやめるみたいですが、株価も下がり気味。もしシティの株価が一定以下になると、日興コーディアルの株主がもらえるシティ株が目減りするようですし、平均株価が26ドルを下回ると、日興側に株式交換契約を解除できる権利が発生し、三角株式交換が破談になる可能性があるようです。

税制の問題より、こっちの方が気になります。さて、どうなりますか♪

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2007年11月 4日 (日)

アルファブロガー・アワードにノミネート!

先日、突然、1通のメールが届きました。てっきり、新種のH系のメールと思って削除しようと思ったのですが、よく読んだら、アルファブロガー・アワードにノミネートしていただいたことの告知のメールでした。

 アルファブロガー・アワードというのは、メールに内容を引用させていただくと「初めてブログを始める人、また面白いブログを探しているけれど、どこで探せば良いのか分からない人、そんな方々に参考になるブログをピックアップしていこうという企画です。」

57エントリーされて、そのうちの5~10が選ばれるというものです。信託大好きおばちゃんのブログの成長の大貢献者であられる磯崎哲也さんにご推薦していただき、ほんとうにありがたく思っています。

ただ、ベスト5だか、10は絶対に無理だろうなあ。綺羅星のごとき方々ばかりで。同じ土俵にいれていただいただけでも十分です。

昔から、こういうコンペには弱いんですね。今まで、こういうコンペで賞をもらったのは、小学校のときに学芸会のかぐや姫の絵を描いて二科展(たぶん)に入選したことと、中学校のときに、校内の英語の弁論大会というか寸劇大会で脇役で出演して、そのグループが優勝したことぐらいです。

このアワードの告知ようのバナーをブログに貼り付けたいのですが、どうして貼り付けていいいのかわからないので、いま、委員会の方に問い合わせ中です。この程度のレベルでアルファブロガーなんて おこがましいですよねぇ♪

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2007年11月 2日 (金)

ジャッジ (命)

 またまた、NHKで、土曜日の午後9時から放映される裁判官のドラマ「ジャッジ」ネタです。

先日、NHKで第3回目を試写させていただいたお話をこのブログで書きましたが、そのときに第4回目のDVDをお土産(でも貸与って書いてるな)にいただきました。といっても、信託大好きおばちゃんはDVDデッキを持っていなかったんですね。

「ジャッジ」を先に見るためと思って、ヨドバシカメラにでかけて、6,980円のDVDレコーダーを買いました。生活レベルがわかってしまいますね。

4回目は、交通事故をおこして子供さんを死亡させたお母さんを、主人公である裁判官がどのように裁くかということが太い縦軸となっています。

彼女の起こしたことは、故意でも悪質でもありませんが、子供さんを死亡させ、そのお母さんも重傷を負わせることになった。これは非常に重い。だから、彼女に重い罰を科すべきという考えもある。

彼女自身、2人の子供の母であり、今、彼女が罪を償うために刑務所に入れば、子供たちの生活を誰が面倒をみるのか。だから、執行猶予をつけるべきという考えもある。

どちらにもハッピーという解はないのです。このような状況で、彼はどういう判決を下したか。

このような状況は裁判官だけではないと思うのです。いろんな利害関係者がいて、その中で、なんらかの判断を下さないといけない。しかも、どのような判断であっても、みんながハッピーになれることはない。必ず、しこりを残す。

大切なのは、いろんな外野の声に揺れず、現実を冷静に見つめ、覚悟してつらい判断を下す勇気なのでしょうか。突風というか激震が走っても揺るがない。その判断が正しいなら、時間がかかってもわかってもらえるだろうから、というようなことを教えてくれる作品です。

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2007年11月 1日 (木)

ごめんなさい。GCAは、株式交換ではなく、株式移転です!

 プレスリリースがでました。 私の記事の読み間違いですね。あいかわらず馬鹿ぶりを発揮しております。

   (一部、11/1 11時過ぎに修正を加え、削除をしております。)                                  

プレスリリースのパワーポイントから推定して書きますと、

(1)       現在、GCAホールディングスはマザーズに上場していて、GCA役職員と個人、機関投資家が株主となっている。 アメリカにGCAと同じようなM&Aの助言をしているサヴィアンLLCでありこちらにも出資者がいる。

(2)       サヴィアン出資者が現物出資してサヴィアンINCをつくり、サヴィアンINCの持分を現物出資して日本に株式会社を作る。これがサヴィアン株式会社。

(3)       GCAホールディングスとサヴィアン株式会社の株式を共同で株式移転して、GCAサヴィアングループという株式会社を作る。

(4)       この会社を東証マザーズへ上場させる。 そして、GCAホールディングスの株主、サヴィアン株式会社の株主にGCAサヴィアングループの株式を渡す。

 株式交換は、既存の会社の株式を100%子会社となる会社の株主に渡すものですが、株式移転は、新たに作った会社の株式を渡すものです。

アメリカの会社の持分と日本のGCAホールディングスの株を使って株式移転は会社法上無理だと思います。

 この再編に関して税務上の論点は 日本とアメリカの2つありますが、

日本の株式移転は、組織再編税制の枠組みに入り、共同再編に該当するかどうかということになると思います。この辺の論点は、機会があったら書きますが、適格再編OKと判断していらっしゃるようです。ただ、プレスリリースでは、GCAホールディングスとサヴィアンは規模が同じといういことですが、株式移転するのは、あくまでもサヴィアンの突然新設された日本の親会社ですので、この親会社とGCAを比較してOKとなるということでしょうか? 

あと気になるのがアメリカの方です。 アメリカのサヴィアン出資者は、まず第一ステップで、LLCの出資がINCの出資になり、それが日本のサヴィアン株式会社の株式に変わる。次にサヴィアン株式会社の株式がGCAサヴィアングループ株式に変わる。

これらの過程での出資持分の譲渡益課税がどうなるのかなということですが、資料によりますと「米国内国歳入庁に対し、本株式移転を含む一連の取引の結果、サヴィアン出資者に対し課税がなされないことを確認する回答書が得られない場合」とあるので、課税の繰り延べが原則のようですね。

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GCAホールディングスが米投資銀行の日本親会社を株式交換!

今朝の日経の第1面、「M&A助言のGCA 米投資銀を「三角合併」」 というセンセーショナルなタイトルが目に入ります。

ぎょっとしましたが、正確には、日本のマザーズ上場会社であるGCAホールディングスが、米投資銀行であるサヴィアンの日本親会社 サヴィアン株式会社を株式交換するということです。サヴィアン株式会社は、今後設立され、現在、アメリカのサヴィアンの株主は、日本のサヴィアン株式会社の株主となり、株式交換後、GCAホールディングスの株主となることだと思います。

GCAホールディングスのHPでこの情報が、まだ、リリースされていないので、今はここまで、

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